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冬の華 

2024年01月05日 ナビトモブログ記事
テーマ:恋愛・ロマンス

映画ファンの皆さん、今日は〜!

今日、2本目の映画紹介は『冬の華』。
BS12で2024年1月5日(金)19:45〜放送。

★高倉健 主演×降旗康男 監督×倉本聰 脚本。
やくざであるがゆえに、
影から少女の幸せを見守り続ける男。

”霧笛が憶い出させる15年前のあの冬の日の出来事”、
”過去を背負った男と少女の、宿命の出会いと、
別れを描いたロマン大作”の、
キャッチフレーズに加えて、タイトルの「冬の華」なので、
文芸作品と思ってしまいます。

ところが、高倉健演じる義理堅い昔気質のヤクザが
暴力団抗争に巻き込まれていくヤクザ映画と思ったら
意外や意外、普通のヤクザ映画ではないですね。

関東の東竜会幹部、加納秀次(高倉健)は、
会長を裏切り、寝返った松岡(池部良)を
”見逃せてくれお前と長い付き合いじゃなか、娘がいるんだ”と、
命乞いをする松岡を冷酷に殺害する。

罪悪感に苛まれる加納は3歳になる松岡の娘・洋子を
舎弟の南(田中邦衛)に託して服役する。

服役中、加納は「ブラジルにいるオジさま」と偽り、
洋子(池上季実子)と文通を続けその成長を見守っていた。

やがて、刑を終えて出所した加納は 、
実兄(大滝秀治)のすすめもあり、
足を洗って木工職人になるつもりでいた。

出所した加納は親分・坂田(藤田進)の
もとへ出所報告に行くが、坂田はやくざ稼業に疲れて、
絵画の収集で気を紛らわしていた。

”どうだ一家を、はる気はあるか?”、
”おやじさん、迷っているんです”、
”足を洗おうかと思っているんだろう”と
坂田は加納へ理解を示すのだった。

だが、その坂田が子分の山辺(小池朝雄)の
裏切りにより暗殺される。
加納は山辺を始末する決心をする。

”そうするより、しょうがねぇと思ったんだ、
何とか、見逃しちゃくんねぇか、
お前とは、長ぇ付き合いじゃねえか、
ガキがいるんでぇ、何とかなんねぇか”と、
泣きつく山辺を刺殺する。

何故、どうして、2度も組織や親分のために
加納が自分を犠牲にして殺人を犯すのか?
多分、親分、組織のためでしょうかね。

翻ってみると、政治家の秘書がその政治家のために自殺したり、
泥を被るのと同じことだ、なん〜って思いましたが。

私が気に入ったシーンは馬車道の喫茶店、
コンチェルトで洋子をそっと見守る加納。

加納に気が付いた洋子が、
”おじさま?そうでしょう。”
”お嬢さん、何かの間違いでしょう。”と、
静かに去って行く加納。

”男は黙って〜”と、言うが何故、”そうです”と、
言えないのかと、複雑な心境になりました。

本作は脚本が倉本聰なので、クラッシクの
チャイコフスキー(ピアノコンチェルト第1番)に、
♪♪Tchaikovsky - Piano Concerto No. 1♪♪
https://youtu.be/82l3q15YfYQ

シャガールの絵に加えて、足長おじさん役の健さんと、
ロマンス風に仕立てているので、単なるヤクザ映画ではなく、
珍しいヤクザ映画!?

それに加えて、本作の音楽担当のクロード・チアリ作曲の
抒情的なギター曲が場面を盛り上げていました。
♪♪WInter Flowers♪♪
https://youtu.be/Y2O3Ye-8Sek

監督は降旗康男。
制作年は1978年(昭和53年)。



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