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高輪築堤跡4街区の破壊方針公表にあたっての日本考古学協会長コメント 

2021年04月22日 外部ブログ記事
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高輪築堤跡4街区の破壊方針公表にあたっての日本考古学協会長コメント(動画配信あり)


2021年4月21日日本考古学協会 会長 辻秀人
最初に
 高輪築堤跡に関しまして、3月2日に会長声明、4月5日には会長コメントを発出し、その全面的な保存を要望してまいりました。日本考古学協会としての考えは、これら声明およびコメントの通りですが、このたびJR東日本から、2街区の約40m、3街区の橋梁跡を含む約80mの一部保存と、4街区の破壊方針が明らかにされましたので、会長としての考えを表明したいと思います。
JR東日本が公表した方針について
 2街区の一部と、3街区で発見された第7橋梁を含む築堤跡の保存方針は、率直に評価したいと考えます。その一方で、4街区で発見された築堤跡については、記録保存のための調査を行った後、信号機跡を含む約30mを移築保存して、その他は破壊するという方針であり、容認することはできません。4月5日の会長コメントで指摘したように、4街区で発見された保存状態の良い築堤跡と信号機跡は、歴史的重要性の高いものであり、現地で一体的に保存することでその価値が保たれます。それらを破壊する方針を決定したことについて抗議するとともに、決定を撤回することを要望します。
?拙速な決定を取り消し抜本的な計画見直しを求めます
専門家による高輪築堤調査・保存等検討委員会は、信号機跡を含むできるだけ長い区間の現地保存を求めており、4街区の破壊方針は承認できないことを表明しています。4街区の調査成果公表から極めて短期間で方針決定がなされており、充分な検討が尽くされたとは思えません。拙速な決定と言わざるを得ません。
4街区の築堤跡は再開発予定範囲の西端で発見されており、再開発計画を抜本的に見直すことで、保存と開発の両立は可能であると考えます。歴史的景観を組み込んだ新たな街並みを実現できれば、他では真似することのできない、特別な場所として集客することも可能であると考えます。あらためて、築堤跡を活かした抜本的な計画見直しを要望します。
?4街区の充分な公開が必要です
4街区については、4月10日に一般公開が行われましたが、事前申込みによる限定公開でした。これだけ重要な遺跡の一般公開が、一日の限定公開だけであることは、極めて問題があります。追加して充分な公開の機会を設け、様々な分野の専門家や、一般の方々からの意見を聞くことが必要であると考えます。
?最後まで保存のための努力を求めます
日本考古学協会としては、抜本的な計画見直しによる築堤跡の保存と公開が望ましいと考え、声明、コメントを表明してきましたが、少なくとも部分的な計画変更や工事方法の変更などで、築堤跡ぎりぎりまでに工事範囲を狭めることができれば、現地保存の可能性が広がります。その場合には、公開活用は難しくなるかもしれませんが、埋め戻して地下で保存しておけば、将来に残すことはできます。貴重な近代遺産である築堤跡の現地保存のため、JR東日本と関係機関が、最後まで努力を続けることを強く要請します。
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4月21日発表したJR東日本ニュースの4街区イメージ図

?
(了)

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