メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

たかが一人、されど一人

読後感「コロナ後の世界は中国一強か」矢吹晋著 

2020年10月23日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

 コロナ禍報道に些か飽きてきた感がある。少し変わった角度からコロナ問題を見るのもありかと思って選んだのが本書。たまたま著者と岩上安身氏の対談を聞いたのがきっかけだ。著者矢吹氏は1938年まれとあるからほぼ同世代、60年安保では国会議事堂正門前で樺美智子氏とスクラムを組んでいたそうだ。当時としては少数派だったと思うが学生時代から中国研究をはじめて、最初の就職先に東洋経済新報社を選び石橋湛山氏にも学んでいる。隠れた中国研究者かもしれぬし、小生が知らなかっただけかもしれぬ。著者が特に何かを力説するような形では構成されず、著者が知り得た事実を淡々と積み重ねていく形での構成となっている。ここで紹介された事実関係は知らなかったことも多いし、認識違いを気付かされたことも多い。その意味では読んだ価値があった。その中から一つ紹介したいのが、「世界軍人オリンピック」なる言葉。早速wikiで検索すると「第7回ミリタリーワールドゲームズ」なる競技会が昨年の10月に世界109ヶ国から9000人強の軍人が参加して、中国の湖北省武漢市で行われていたことが分かる。著者が指摘するのはメダルの獲得数、中国(239)やロシア(161)が多いのは不思議はないが、アメリカが8個と異常に少ないこと。大会終了後にアメリカ選手5人が「輸入性感染症(マラリア)」で入院。更にこの5人は他の選手とは別の専用機で帰国したことを指摘している。武漢で入院していた病院の院長は彼らはマラリアに罹患したのでコロナとは関係ないと断言しているが、コロナの本当の発生源が武漢の海鮮市場であったとの仮説はまだ科学的立証に至っていないようだ。も一つ付け加えよう。いま世界中に蔓延している新型コロナウィルスと一口に言うが、遺伝子情報を解析すれば幾つかのパターンが有ることは多くの学者が指摘している。本書が引用したのが中国科学院ユイウェンビン氏チームの研究解析。それに依ると(本書が脱稿したのは6月末)A=雲南形 B=米国型 C=中国湖北形 D=中国浙江形 E=米・広東形の5種類に分類している。これらは遺伝子配列に違いがあり、これが更に枝分かれして広がっているらしい。欧米で猛威を奮っているウィルス株はもう中国武漢で猛威を奮ったものとは別物になっている可能性が高いようだ。ワクチン開発が急速に進み多くの人がこれで救われるとの報道もあるが、遺伝子情報解析が完了しない段階でのワクチンにどれほどの期待ができるのか?本書を読むほどに謎は深まるばかりであった。ただ一つはっきりしているのは、中国が武漢で発生したコロナ禍を抑え込んでいる事実。テレビやネットだけ見ててはいけないとしみじみ思った。

>>元の記事・続きはこちら(外部のサイトに移動します)





この記事はナビトモではコメントを受け付けておりません

PR





掲載されている画像

    もっと見る

上部へ