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葵から菊へ
<終戦75年> 映画『蟻の兵隊』監督の池谷薫さんから上映会(全国ツアー)のご案内
2020年07月01日
テーマ:テーマ無し
友人の川口重雄さんからのメールを転載します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
各位 6月30日〔BCC、本日第2信友人から届いた情報です。映画『蟻の兵隊』監督の池谷薫さんからの上映会(全国ツアー)のご案内です。それでは。川口重雄拝Subject: 終戦75年「蟻の兵隊」全国ツアー---------- Forwarded message -------- ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?BCCでメールを差し上げる失礼をお許しください。コロナで世界が一変するなか不気味な「不寛容」の広がりを危惧しています。いきつく先は戦争・・・それだけは何としても避けなければなりません。?熟慮のすえ、終戦75年の夏、拙作「蟻の兵隊」の全国ツアーを行います。現在までに公開が決まっているのは下記の映画館及び上映団体です。8/1〜長野ロキシー、8/8〜ポレポレ東中野(東京)、元町映画館(神戸)8/8,10 DORAホール(旧宮古シネマリーン)、8/15〜シネマ・ジャック&ベティ(横浜)8/22〜シネ・ヌーヴォ(大阪)、シネ・ウインド(新潟)、8/23 鳥取コミュニティシネマ、9/5〜桜坂劇場(沖縄)、8月中 名古屋シネマテーク、京都シネマ、第七藝術劇場(大阪)可能な限り私も参加してトークをさせていただきます。「蟻の兵隊」が伝える教訓は「国家はでっかい嘘をつく」――。コロナ、森友、桜に沖縄・・・。無責任が横行し、この国の在り方が問われるいま、信念を持って生きた奥村和一さんの姿を、もう一度目に焼き付けてほしいと願っています。全国ツアーに向けたメッセージを添付させていただきます。お読みいただければ幸いです。下記は終戦75年記念版の予告篇です。2分のドラマをご覧ください。? https://youtu.be/qWCBQ-AVbbk?秋からはオンラインを活用するなどして大学での上映にも力を入れたいと考えています。広島の被爆二世である私は、若者たちに「戦争を語り継ぐ」ことを大事な使命と心得ています。趣旨にご賛同いただける方は、ぜひご連絡ください。上映会場でみなさまにお会いすることを楽しみにしています。?感謝を込めて?映画監督・甲南女子大学教授池谷 薫(いけや・かおる)終戦75年『蟻の兵隊』全国ツアーによせて『蟻の兵隊』監督池谷 薫終戦から75年の節目を迎える。憲法九条が砦となって長らく平和を享受した日本だが、昨年の「表現の不自由展・その後」の騒動が象徴するように、近年すすむ右傾化は看過できないレベルにまで達している。そこにきて今度は公文書の改ざん・破棄問題である。為政者の傍若無人な振る舞いを見ていると、このままではいつか来た道を再びたどり始めるのではないかと思わざるを得ない。重大な岐路に立ついま私が強く憂慮するのは、実際に弾の下をくぐり抜けた元兵士たちがいなくなりつつあるという避けようのない現実である。拙作『蟻の兵隊』は戦後も戦争を続けた兵士たちの悲劇を描いた映画である。終戦時、中国山西省に駐屯していた北支派遣軍第一軍の将兵約2600名は、軍の命令により残留させられ、国民党系軍閥の部隊として中国共産党軍と3年8カ月にわたって死闘を演じた。戦後の戦死者550名。残留の背景には、戦犯容疑を恐れた澄田?四郎第一軍司令官と軍閥・閻錫山将軍の間に密約があったとされている。しかしポツダム宣言に背くこの暴挙を、戦後日本政府は「兵士たちが志願して勝手に戦争を続けた」とみなし黙殺する。祖国復興を大義として戦った兵士たちは、その国家に棄てられたのである。私は元残留兵のひとり奥村和一さんに焦点をあてこの映画を完成させた。真相究明にかける彼の執念は、すさまじいとまで呼べるものだった。映画は小泉純一郎元首相の靖国公式参拝で世間が騒然とする2006年夏に公開され、異例のロングランヒットを記録した。『蟻の兵隊』の最大の特徴は、戦争を被害と加害の両面から描いた点にある。戦後も戦争を続けるという苦痛を味わった奥村さんは、紛れもなく戦争の被害者である。だが、こうして己の戦争と向き合えば向き合うほど、加害者でもある自分から逃れられなくなっていった。終戦間際の昭和20年5月、奥村さんは「初年兵教育」の名のもとに罪のない中国人を銃剣で刺し殺するよう命じられた。軍はこれを「肝試し」と呼んだ。?「国家はでっかい嘘をつく」――それが『蟻の兵隊』が伝え残した教訓である。しかるに、その教訓が今に活かされているかといえば、答えは断じてNOである。コロナを巡るちぐはぐな対応、森友、桜を見る会、そして沖縄……。森友では公文書の改ざんを命じられた地方官僚が自殺に追い込まれるという悲劇が起きた。個人が国家に押しつぶされる負の構図は何ひとつ変わっていない。さらに危機感を抱くのは世界を覆う不寛容の高まりである。相手を敵か味方に峻別し、自分と異なるものは容赦なく排除する。それが極限にまで達したとき、戦争がうまれる。信念のひと奥村和一さんは2011年5月、東日本大震災の被災地を気遣いながら亡くなった。だがスクリーンの中に生きている。今年は『蟻の兵隊』を携えて全国をまわるつもりだ。戦争の「手触り」を語り継ぐために。
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「蟻の兵隊」の主人公、故奥野和一さんと同じ部隊にいた故小俣佐夫カさんは「残留」を上梓しました。復員後は優秀な「へら絞り職人」として働き、日本共産党に入党されて、受給した軍人恩給は地元新宿区の共産党をはじめ、中国人遺棄毒ガス被害者や平和運動に全てカンパしてきました。2007年12月9〜11日まで開催された「第1回ピースウイークinしんじゅく【太平洋戦争開戦66周年・平和のための戦争展】の◆映像と語り部コーナーでは小俣佐夫郎さんの証言「元残留兵の証言」に加え、ドキュメント映画・「蟻の兵隊」の主人公、奥村和一さん(写真の右)が友情出演をしてくれました。
部隊の経理将校だった故山下正男さんは、復員後、共産党の熱?市議として7期28年間活躍しました。山下正男さんは、1944年に召集され中国山西省の戦場で戦闘に参加し、敗戦後は閻錫山の国民党軍に残留將兵として紅軍と戦いました。紅軍に降伏した後は、山西省西稜で教育され、認罪したので1956年に帰国しました。その時の兵隊仲間と「西稜の会」をつくり、会長となりました。その一人だった新宿区戸山ハイツ在住の小俣佐夫カさんが「残留」を上梓され、その出版記念会に山下正男さんが講演されました。(2003年5月23日)「山下正男さんの訃報」
講演する故山下正男さん、その右は故小俣佐夫郎さん
挨拶をする弁護士平山知子さん。その右が故山下正男さん。
(了)
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