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吾喰楽家の食卓

失念していた鏡開き 

2020年01月12日 ナビトモブログ記事
テーマ:男の料理

昨年末に近所の知人から、搗きたての切り餅を頂いた。
「もっと、持って行きなさいよ」というのを、「食べ切れないから」と、6切れだけにした。
早速、焼いてから、海苔を巻いて食べた。
次は、松の内(7日)が明けた8日に、遅ればせながら、雑煮を作った。
大根や人参など、有り合わせの野菜を使って、お袋の味を思い出しながら調理した。
翌々日(10日)、今度は地鶏のモモ肉を使った。
透明感のある汁を目指したが、イメージ通りの仕上がりになった。
これで、頂き物の餅を食べ終えた。

昨日(11日)は、鏡開きの日だった。
江戸を中心に、武家社会で始まった風習らしい。
現在、地域により松の内の期間が異なるので、その後に行われる鏡開きも、色々な日に実施されている。
鏡開きを失念していたが、図らずも鏡餅で雑煮を作った。
毎年、鏡餅の形をしたポリ容器に入った、鏡餅を仏壇に飾っている。
底面の直径が8cmほどの、小さな鏡餅である。
本来は、包丁は使わずに割り、小さくするのが作法らしい。
密封容器に入っているので、ヒビは入らないから、包丁で切るしかなかった。

子供の頃、餅は大好物だった。
毎年、わが家の庭で、隣人と共同の餅搗きをやっていた。
搗きたての餅を、餡子や大根おろしで食べたのを、今でも鮮明に覚えている。
その後、餅が嫌いになったのだが、米屋が原因である。
米屋が機械で餅を搗くようになったが、粒々が残る酷い餅だった。
家業が忙しくなったこともあり、庭の餅搗きを止め、米屋の餅に切り替えたのだ。
その餅の不味さを、今でも鮮明に覚えている。
その後、市販の餅でも美味しくなったから、今では美味しく食べている。

今回、鏡餅が勿体ないから食べるだけで、味は期待していなかった。
容器の底に貼ってあるフィルムの表示を見ると、原材料名は、「もち米粉(タイ産)・加工デンプン・PH調整剤」となっていた。
美味しいはずがないと、思った。
ところが、食べてみると、通常の餅とは似て非なるものだが、意外と美味しかった。
鶏のダシが利いた使い回しの汁が良かったのは、言うまでもない。
伸びはあるが、通常の餅のような粘りはなく、つるりとした食感だった。
饂飩だと、讃岐うどんに似た、つるつる感だ。
餅と白玉団子の中間のような食感は、別物と考えれば悪くない。

   *****

写真
2020年1月11日(土):朝餉(雑煮)と夕餉(鰻の肝焼き・明太子)
※昼餉を食べすぎたので、夕餉は簡単にした。



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