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<運命を拓く>M第十三章 一念不動 

2018年11月29日 ナビトモブログ記事
テーマ:中村天風<運命を拓く 天風随想録>

 
 <運命を拓く>M

 第十三章 一念不動
 
 <一念不動の誦句>
 
 私は、私の求むるところのものを、最も正しい事柄の中に定めよう。
 そして、それをどんなことがあっても、動かざること山のごとき
盤石の信念と、脈々として流れ尽きざる、あの長い川のごとき、一
貫不断の熱烈なる誠をもって、その事柄の実現するまで、いささかも変更することなしに、日々、刻刻、はっきりと、心の中に怠りなく連想していこう。ちょうど、客観的に看察するがごとくに・・・。
 私は、もはや、消極的の思想や観念やまたは暗示に感じない。また、そうしたものは、私を動かすことは出来ない。
 わたしは断然そうしたものより、より以上のものである。
 私は、もはや、あらゆる人生の中の、弱さと小ささとを踏み越えている。 
 そして、私の心は、今、絶対に積極的である。
 おおそうだ、私の心は勇気と信念とで満ち満ちている。
 したがって私の考え、私の言葉、それはいずれも颯爽とし、いつも正義である。
 だから、私には、人生のあらゆる場面に奮闘し得る、強い強い力が溢れているのだ。
 そして、私の人生は、どんな人の世の荒波に脅かされても、あの大岩の上に屹然として立つ灯台のように、平静と、沈着と、平和と、光明とに、輝き閃いているのだ。

<修道大悟の誦句>
 そもさん、われら、かりそめにも、天地の因縁に恵まれて、万物の霊長たる人間として、この大宇宙の中に生まれし以上、まず、第一に知らねばならぬことは、人生に絡まり存在する幽玄微妙なる宇宙真理なり。
 誠や、この自覚を正しく厳かになし得なば、敢えて求めずとても、
その身を健やかに、その運命を和やかにするを得ん。
 これぞ、まさに千古昭として耽存する、尊厳犯すべからざる人生の鉄則にして、また、神ながらに定められたる、動かすべからざる㋨天理なり。
 しかも心より喜ばんかな、われら、今や正に、雀躍りする感激に咽びつつ、この妙諦とその手段とを知れり。
 ああこの幸い、この恵み! そも何をもってかたとえん。
 顧みれば、転々として人生の悶えと悩みに苦しみしこと幾年月!
 今や、われ、ここに、豁然として無明の迷いより覚め、自覚更生の大道に入るの関門に立ち、心眼すでに開けて行手に栄光繚乱たる人生を望み得し今日、我が心はただ、ひたすらに、言い能わざる㋨、限りなき欣びに勇み立つ。
 しかり! 世の人々の、すべてのすべて、よしや富貴栄達名門名誉の人といえども、しょせん味わい得ぬ、この欣びと、この感激!
 誠! 恵まれたる我よ、と思えば、などか、この尊き因縁を、とこしえに忘れ能うべき。
 されば、堅く、我とわが心に、この欣びと、この幸いとを根強く植えつけて、一意専心、黽勉(びんべん)努力、実践躬行(きゅうこう)、ふたたび人生無自覚の過ちを繰り返さざらんがために、厳かに反省の鞭を手にし、ひたむきに向上の一路へと颯爽と邁進し、われらの住むこの世界に、誠と、愛と、平和に活きんとする人の数を多からしむるべく、我まず、その模範の人とならんことを、自から、自らの心に、厳として誓わん。

〜本文 終〜

〜あとがきへ 続く〜



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