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平成の虚無僧一路の日記
虚無僧と敵討ち
2018年08月05日
テーマ:テーマ無し
「邦楽ジャーナル」に毎月「虚無僧曼荼羅」と題して、虚無僧のあれこれを 寄稿しています。9月号は「虚無僧の敵討(かたきうち)」
「慶長の掟書」には「虚無僧は勇者浪士の一時の隠れ家。敵(かたき)を 探し求めている者もいるので無礼な振る舞いをしてはならない」とか 「敵討(かたきうち)を望む者は本寺へ届け出よ」と書かれています。 敵討をするには、虚無僧は恰好の手段のようですが、実際に「虚無僧の敵討」の 事例は探しましたが、数件しかみつかりませんでした。
?福島県会津地方の昔話を集めた『老媼茶話(ろうおうさわ)』という 和本をネットで入手しました。「時に寛保2年(1742)に筆記した」とあります。 その中に「虚無僧の敵討」の話がありました。
伊予(愛媛県)の松山に宮崎喜勇路という美男の小姓がいた。その喜勇路に恋慕した 十時辰之助という者が艶書を送ったが、つれなく断られたため、喜勇路を殺して 出奔する。やはり喜勇路に惚れていた沖波與蔵という者が喜勇路の仇を討たんと 虚無僧となって会津まで追っていく。伊佐須美神社の花見の宴で尺八を吹いていると、 そこへ現れたのが仇と狙う辰之助。與蔵は辰之助の後をつけ、夜中に忍び込んで本懐を遂げる。
会津は「保科正之(後に松平)」が入封する前の領主は加藤嘉明でした。賎が岳七本槍の一人です。 加藤清正とは同姓ですが違います。秀吉に可愛がられ、会津の蒲生秀行と入れ替わりに 伊予(愛媛県)松山から会津に転封してきます。ですから、伊予松山から多くの家臣団が 会津に移り住みました。辰之助は、会津に行った縁者を頼って会津に逃げたものと思われます。 與蔵は、それを見越して、会津まで辰之助を追っていったのでしょう。 と考えると、この話は、加藤嘉明(在任 )か、その子の明成(1631-1643)の時代のことと思われます。
?
原文は和紙10ページにも及び、実に詳細に書かれていて、とても老婆の昔話とは思えない内容です。 たとえば、
伊佐須美神社の文殊堂の前で恋慕(れんぼ)、透垣(すががき)、子を思う鶴の巣籠りという 大森宗勲が初めて吹き出しける尺八の秘曲を鳴らせば、料亭の亭主が出てきて「高瀬備前守、 安田城長、是斎(ぜさい)、宜竹(ぎちく)、指田(さしだ)、一音、これ皆名人也。 然れども貴殿には及ぶまい。音色は笙、筒音は黄鐘調なり。近代の上手なり」と褒めています。
「高瀬備前守、安田城長・・・」は、1664年に刊行された『糸竹初心集』に書かれている 一節切(ひとよぎり)の名手です。尺八も「筒音は黄鐘調」というのですから、長さ一尺二寸前後の 短い一節切になります。虚無僧が一節切を吹いていたことを示す貴重な史料かと思いましたが、 よく考えてみれば、虚無僧が一節切を吹いていたとは考えられません。
虚無僧も一節切も知らない人が『糸竹初心集』を読んで文飾したのでしょう。あるいは この話自体が創作話(フィクション)ではないかとも疑えます。
最後、敵討ちを果たした與蔵は辰之助の首を塩漬けにして、巡礼姿で松山まで帰り、 喜勇路の墓前に供えて自害して果てた」とあります。
敵討ちは直系尊属の子か孫に限られますから、與蔵のように第三者の敵討ちは 認められません。殺人罪として処刑されます。それで與蔵は自ら命を断ったのでしょう。 それにしても松山での與蔵の最後まで、会津の老婆がどうやって知り得たたのでしょうか。 やはり創作話(フィクション)臭いです。
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