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人間観察そして恋そして小説も
199話 組織スペシャルのヒットマン
2016年10月31日
テーマ:テーマ無し
あらすじ 登場人物紹介 目次 ゆいの記憶はとうの昔に戻っていた。本人が白状したのだから間違いはない。 そのゆいからいつ記憶が戻ったことを知ったか問われた歌麿は 「いつ、ゆいさんの記憶が戻ったかわかりませ ん、ただ一時的に記憶をなくされていたのは 間違いないでしょう」 「どうしてそう思われるのですか」 「記憶をなくされてないと、湯原博士があなた を傍に置いておくはずがないでしょうに」 小首をかしげるゆいに 「とぼけなくてもいいですよ、ゆいさんは元々、 湯原博士を見張るために来られたんでしょ」 ゆいは口を押えた。本気で驚いているようだ。 「そんなに驚かなくてもいいですよ、種を明か せば簡単です、この事件に対する最初の依頼 者は中村トオルさんなんですから」 「なんだと!」 斎藤が唸った。大園美里のボディーガードをしている中村トオルが依頼者だという。じゃあ、美里が依頼者なのか。斎藤の頭はこんがらかって来た。横にいる杏に 「わかるか、意味が?」 尋ねると 「さっぱり」 完全に杏の理解の範疇を超えているようだ。 「もっとわかるように説明しろよ」 つめよる斎藤に 「一年前中村トオルさんから依頼が入ったんで すよ」 「なんでお前にあいつから依頼が入るんだよ」 「旧知の間柄でして」 「旧知って、中村トオルって、昔スペシャル組織の ヒットマンだったのよ」 思わず杏が叫んだ。 悲鳴に近い。 「だから」 平然と笑う歌麿に 「あんたも、殺し屋を使ったことがあるの?」 「殺し屋とはまた物騒な。仲村さんは殺し屋では ありませんよ、仲介屋というか、揉め事仲裁人 と言うか」 「力づくで揉め事収めるんでしょ、やっぱ殺し屋 じゃないの」 「彼はそちら関係の仕事には携わってはいません、 ただ行動が派手でしたから、いつの間にやらヒッ トマンって呼び名つけらていましたが、まあ、い わば濡れ衣ですよ」 歌麿はきっぱり言い切った。 続話→ にほんブログ村 心理学 ブログランキングへ
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