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「餡は闇色」 

2016年07月28日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 俳句集団「宇宙(そら)」は、2015年9月29日、津軽の地に誕生した。

 今のネット社会を踏まえ、俳句作りの研鑽、活躍の場は、専ら「俳句ポスト365」への投稿による。

 「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトである。その選者は、TBSで木曜日放送のプレバトでお馴染みの、当代超一流の俳人、夏井いつき先生だ。

 日本全国広しと言えども、俳句作りの学びの場として、「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバト→「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバトといった、言わば循環学校に勝るものはない。

 津軽わさおのこれまでの人生による経験則が、そう言わしめる。だから、俳句集団「宇宙(そら)」は、「俳句ポスト365」への投稿によって、日本全国を視野に入れつつ、挑戦しているつもりである。


 「俳句ポスト365」の第149回 2016年6月9日週の兼題は、「月見草」だ。

 俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による「月見草」に対する投稿の入選結果は、次のとおりである。

 月見草龍飛ぶ崎に風よけて   人選  津軽わさお  

 被曝せし月見草やなにもかもが   並選  津軽ちゃう    

 三津浜や船乗り送る月見草  並選  津軽まつ   

 月見草乙女の像を仰ぎ見る   並選  篠田ピンク  

 水郷の女舟を仕舞いて月見草   並選  野々原ラピ  

 「俳句ポスト365」では、全体3,000句程度の投句に対し、入選が「天、地、人、並」に分かれる。入選の「天、地、人、並」の内訳は、各回、天の俳句1句、地の俳句9句のほか、大体、人選の俳句200句、並選の俳句300句だ。

 今回の俳句集団「宇宙(そら)」による「月見草」に対する投稿の入選結果は、言わば、人選の1句は、上位210句内の句、並選の4句は、その下の300句内の句である。まあ、それでも、3,000句中の堂々の入選句だ。


 
 「俳句ポスト365」においては、各回の月曜日から金曜日までのすべてが勉強になる。そのうちでも、とりわけ金曜日発表の天の俳句1句、地の俳句9句及び夏井いつき先生の講評が大変重要だ。その中から、自分の俳句作りとの関連で、何を学ぶか。

 今回の地の俳句中で極めて勉強になる一句と夏井いつき先生の講評を以下に掲げる。

 紅白饅頭の餡は闇色月見草   地選  比々き   

 「紅白饅頭」の「餡」を「闇色」だと断定する発想にも驚きましたが、「月見草」にこのフレーズをぶつけてくる感覚も凄い! 「紅白饅頭」が割れて「闇色」の「餡」が現れ、それが夜の「闇」となり、闇の中から「月見草」がニョキニョキと咲き広がっていく。そんなシュールなアニメーションを観せられたかのような気持ちになりました。強力なオリジナリティを醸し出すこの想像力は、まさに才能!です。

 掲句及び講評を見て、津軽わさおは、大いなる驚きを禁じ得ない。

 第一に、このような夏井いつき先生の絶賛、それも大絶賛をこれまでに目にしたことはない。講評されながら、夏井いつき先生が興奮されているんだもの。それこそ凄いことだよね。

 第二に、句の出だしを「饅頭」でなく、「紅白饅頭」とし、まず「紅白」を見せ、→「餡」→「闇色」→「闇」→月見草の「月」色→月見草の「白」→「薄ピンク」→「赤紫」の順で、読者の脳内を駆け巡らせるではないか。

 第三に、俳句歴1年2か月の津軽わさおだからかもしれないが、これまでこのような俳句作りの仕方を目にしたことがない。俳人の先生方の具体の俳句を読んでも気がつかないこと、あるいは誰も触れていないことを教えて下さっているようだ。

 もっとも、以上のように思うのは、わさおが、酒飲みのなぜか餡こ好きの津軽人だからかもしれない。ということも含め、この先、折に触れて掲句を熟読玩味していきたい。



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