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映画が一番!

山河ノスタルジア 

2016年05月13日 ナビトモブログ記事
テーマ:ドラマ

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は上映中の
「山河ノスタルジア/山河故人」。

監督が、『長江哀歌』で
ヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞し、
『罪の手ざわり』で
カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した
ジャ・ジャンクー監督作。

ひとつの家族を軸に、母と子の愛から浮かび上がる、
過去・現在・未来へと変貌する世界と、
時代のうねりのなかで翻弄されながらも
精一杯に生きる人びとを描いた壮大な叙事詩。

キャッチコピーは、
”過去、現在、そして未来。
ずっとあなたを想いづづける”。

過去の話は1999年(平成11年)。
山西省・汾陽(フェンヤン)。
小学校教師のタオ(チャオ・タオ)は、
炭鉱で働くリャンズー(リヤン・ジンドン)と
実業家のジンシェン(チャン・イー)と幼なじみ。
二人から想いを寄せられていたタオは、
三人の友情を大切にしていた。

リャンズーとジンシェンの恋のさや当ては
積極的なジンシェンが勝者に。
タオはジンシェンのプロポーズを受け入れ結婚する。
振られたリャンズーは”再見”の言葉を残して
街を出ていく。

生まれた赤ん坊を抱きかかえるタオ。
息子を見つめるジンシェンは
”チャン・ダラー。パパが米ドルを稼いでやるよ”
赤ん坊の名前を“ダオラー”と名付ける。

現代・2014年(平成26年)の話。
タオはジンシェンと離婚し、一人汾陽に暮らしていた。
”子供は、上海の国際学校よ、彼が親権を…”と
離れて暮らす我が子を想うタオ。

”父さんはお亡くなりになりました”と、
ある日突然の父親の死。

悲しみに暮れるなか、タオは葬儀に出席するため
ダオラーを汾陽へ呼び戻す。
会えなかった息子との時間を埋めようとする
タオだったが、母を忘れたダオラーに
”ダオラー”お母さんと言って”と、
しかし、返って来たのは”マミー”だった。
別れの時、タオは、
”ここはあなたの家だから、いつでも戻っていいのよ”と
お守りにした鍵を渡す。

未来は2025年のオーストラリア。
父親と共に移住した
ダオラー(ドン・ズージェン)は19歳。
彼は中国語が話せなくなり、大学で中国語を学ぶ。
香港から移住してきた中国語教師の
ミア(シルビア・チャン)と出会う。

中国語を話せないダオラーはジンシェンとの
意志の疎通が出来ず、孤独に苛まれる。
ミアに通訳を頼み、話し合いを試みるが、
”僕は父さんとは違う!”
”知ったような口を”と口論になり、
気持ちは離れるばかりだった。

過去から未来へ、中国からオーストラリアへ
時と場所を変えて、ストーリーは展開しますが、
現在の中国の現状をよく表しています。

富裕層は中国国内の現状に圧迫を感じるのでしょう、
自由や住みやすい場所を求めて
お金を持って、国外へ出て行きます。
その犠牲者のダオラーはアイデンティティーを失い、
根無し草となってしまいます。

それでも、人は根っこが欲しいですね。
それが原題の『山河故人』となって、
"故郷は古くからの友達”の意味ですから、
ダオラーは母が待つ故郷へ帰っていくでしょう。

内容的には暗い映画ですが、監督は考えていますね。
三つの時代をスクリーンの大きさや、トーンを変えて
変化を持たせ、冒頭とラストシーンに
ペット・ショップ・ボーイズの♪♪GO WEST♪♪の
軽快なリズムとダンスでバランスをとっています。

皆さんは、心の中に故郷を持っていますか?



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Go West

yinanさん

SOYOKAZEさん、今晩は〜!

♪♪Go West♪♪の曲に乗って、
中国人は西を目指しているようです。

今日の新聞にも胡錦濤氏の元側近が
収賄で令氏を起訴とありますが、
彼の弟は米国へ亡命しています。
金持ちは習近平氏側にいなければ、
逃げ出した方が得策なので西を目指すのでしょう。
家族は大変ですね。

2016/05/14 23:23:25

難しい問題ですね

さん

中国の貧富の差はかなり大きいです。
豊かな暮らしを求めて、異国に打って出る人も多いでしょう。
故郷で慎ましく暮らす母、新天地に適応して豊かな暮らしを求める父。
その狭間で、母国語も忘れ、居場所を求め彷徨う息子、観ていたら、溜息が出てしまいそうです。

2016/05/13 09:14:21

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