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「三色旗」 

2016年04月17日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 2016年4月20日は、二十四節気の一つの「穀雨」である。

 「お天気.com」の解説によれば、「穀雨」は、「春雨が降って百穀を潤す」という意味がある。この時季には、南から水蒸気を多く含んだ空気が流れ込むようになり、低気圧が通過するときにはまとまった雨が降るため、田畑を潤して農作物の新芽を盛んに生長させる。この時季を過ぎると、次第に天候は安定し、日差しも強くなって初夏を迎えるようになる。

 そんな中、全国の俳句作りのサイトで最も熱気に包まれているのは、「俳句ポスト365」であろう。「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトだ。

 「俳句ポスト365」では、入選が「天、地、人、並」に分かれる。入選の「天、地、人、並」の内訳は、各回、天の俳句1句、地の俳句9句のほか、大体、人選の俳句200句、並選の俳句300句だ。

 人選と並選の入選句といえども、全体3,000句程度のたった17%にすぎない。

 天・地の俳句になると、全体3,000句の中で10句だ。これは、至難中の至難である。津軽を拠点とする俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による天・地の俳句への挑戦は、これまで14回を数えるが、まだ天・地の俳句に入ったことはない。


 直近の「俳句ポスト365」の第142回 2016年3月3日週の兼題は、「海胆(うに)」である。兼題の説明に曰く。

海胆(春の季語)「うに」。棘皮(きょくひ)動物ウニ綱の総称。海底の砂中や岩礁などに生息する。円盤状や球状をしており、毬栗にも似た無数の長い棘を持っている。

 兼題「海胆」に係る天選1句と地選の10句を以下に掲げる。

 海胆にまだ流星だった頃の色  酒井おかわり  天選
 
 どこが口どこが肛門海胆へ波     矢野リンド  地選

 静かなる混雑海胆の棘動く      ぱむだ木下   地選

 メルカトル図法の海へ放つ海胆    長緒 連   地選

 水槽に海胆が沈んでゐて雨も    Y音絵   地選

 海胆の香やゆふべ孕みしこと確か   妙   地選

 海胆ひとつ思考の明り灯したり   ジャンク洞   地選  

 ラジオより避災地のこと海胆のこと    誉茂子   地選

 海、白磁、雲丹、我が浦の三色旗    関野無一   地選

 超新星爆発 海胆に刺      みちる   地選

 さて海胆は爆発三十五秒前     JRもちずきん   地選

 そして、以下に掲げるのは、俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による人選1句と並選4句である。人選1句と並選4句でも、俳句集団結成後7か月弱の初心者集団としては、大健闘である。

 海胆小屋の庇重ねて三陸路    篠田ピンク   人選

 豊漁を言祝ぐ神事海胆の里     津軽わさお   並選

 判押して息つく夜のウニの膳   津軽ちゃう   並選
   
 浜潰え船潰えるも海胆生きる    津軽まつ   並選

 祖母母と共に潜るや海胆が島    野々原ラピ  並選

 
 以上のように、天・地の俳句と人選・並選の俳句を並べてみると、違いがある。
 
 どこが違うのか。天・地の俳句は、着眼点が独特であるし、表現の仕方がいい。それによって、読者が感じるなるほど感と味わいが深い。

 だから、いい俳句を作るポイントは、できるだけ独特な着眼点で、できるだけいい表現で、できるだけ読者のなるほど感と味わいを深めることにある。



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