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「あをぐろき雪じゆつと」 

2016年02月20日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 2016年2月19日は、二十四節気の一つの「雨水(うすい)」である。「雨水」とは、雪が雨に変わり、氷が融けて水になるなど、気候が春に向かっていく節目とされている。

 そんな中、全国の俳句作りのサイトで最も熱気に包まれているのは、「俳句ポスト365」であろう。「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトだ。

 「俳句ポスト365」では、入選が「天、地、人、並」に分かれる。入選の「天、地、人、並」の内訳は、各回、天の俳句1句、地の俳句10句のほか、大体、人選の俳句200句、並選の俳句300句だ。

 人選と並選の入選句といえども、全体3,000句程度のたった17%にすぎない。

 天・地の俳句になると、全体3,000句の中で11句だ。これは、至難中の至難である。津軽を拠点とする俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による天・地の俳句への挑戦は、これまで10回を数えるが、まだ天・地の俳句に入ったことはない。


 直近の「俳句ポスト365」の第138回 2016年1月7日週の兼題は、「野焼」である。兼題の説明に曰く。

野焼(春の季語) 早春、晴れて風の無い日、草原や堤などに火を放って枯草を焼き払う。焼けた灰は馬や牛などの飼料となる青草の成長を促したり、また害虫駆除にも役立つ。

 兼題「野焼」に係る天選1句と地選の8句を以下に掲げる。

 河原辺の野焼きに爆ずるボールはも  くらげを 天選
 
 恵方より野焼きの火種授かりぬ    ぐわ 地選

 まづみづをたんと祠へ野焼く朝  このはる紗耶   地選

 野焼の火とも纏足の少女とも       Y音絵    地選

 貧相な川輝ける野焼後           葦信夫    地選

 境界杭煤け野焼きの遠ざかる        ポメロ親父   地選

 船頭の犬は野焼に怯えけり  灰色狼     地選  

 野を焼きてあをぐろき雪じゆつと消ゆ 鈴木牛後 地選

 一秒に二十四齣野は焼ける  ジャンク洞   地選

 そして、以下に掲げるのは、俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による人選3句と並選2句である。人選3句と並選2句というのは、俳句集団結成後5か月弱の初心者集団としては、大健闘である。

 まだ野を焼くな茅の一束残りおる    津軽わさお 人選

 飛ぶ鳥の眼下はるかに野火走る   篠田ピンク  人選

 縄文の火焔の土器や野焼の火   野々原ラピ 人選 

 バチバチと爆ぜるはらわた焼野原    津軽ちゃう  並選

 阿蘇野焼千里を舐めて火が走る      津軽まつ  並選

 
 以上のように、天・地の俳句と人選・並選の俳句を並べてみると、違いがある。
 
 どこが違うのか。天・地の俳句は、着眼点が独特であるし、表現の仕方がいい。それによって、読者が感じるなるほど感と味わいが深い。

 だから、いい俳句を作るポイントは、できるだけ独特な着眼点で、できるだけいい表現で、できるだけ読者のなるほど感と味わいを深めることにある。



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