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2015年05月11日 外部ブログ記事
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巨大年金がJPX日経400にベンチマークに

プロが運用成績を見るときの基準に使う「ベンチマーク」はまず例外なくTOPIXが使います
プロが株価指数連動のポートフォリオを組む時もTOPIXです。

プロにとっては時価総額が大きい銘柄の値動きを表す株価指数の方が現実的です
日経平均は「株価を足して銘柄数で割ったもの+株式分割等の調整」で算出
TOPIXが「東証1部銘柄の時価総額(株価×株数)の変動を見るもの」だからです

日本の公的年金は日本にある年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)です。
運用資産は124兆円あり、国内株式だけで20兆円あります。
東証一部上場銘柄の時価総額は463兆円なので、時価総額が大きな銘柄を買わざるを得ず、必然的に運用成果もTOPIXに近い結果になります。
仮に日経平均に無理に連動させようとすると、株価が高くて時価総額(株価×株数)が少ない銘柄を不自然に買い上げてしまい、自ら運用効率を下げてしまいます
。同様の理由で、その他の年金、海外の政府資金や数千億円運用する大型の投資信託なども偏りなく数百銘柄に投資すれば、自然とTOPIXの値動きに近い運用成果になります。

TOPIXにも難点があります
時価総額が高い銘柄の構成比率が高いということは、割高に買われている銘柄を他の銘柄より多く買う結果に成ります

企業が、株主の利益を無視して増資を繰り返して株価が低迷していても、発行株式数が大きく時価総額も大きければやはり多く保有することになってしまいます。
TOPIXのような時価総額を基本にしながらも、経営効率が高いと思われる企業だけに絞った新しい株価指数を採用しようという動きがあるというわけです


日経平均、TOPIX、JPX日経400の上位銘柄を比べると
日経平均は株価、TOPIXは時価総額、JPX日経400は時価総額(上限付)+経営効率重視という違いがあります。上位5銘柄の顔ぶれと
日経平均上位5銘柄と構成比率(5銘柄で26.47%)
「ファーストリテイリング9,7%)「ソフトバンク6.6%」「ファナック4.4%「」
KDDI 3.18%
京セラ2.52%
 まず、日経平均ですが株価が高い銘柄が並びます。株式分割を調整するため“みなし額面”という概念を入れているので分りにくいのですが、常連の顔ぶれはだいたい同じです。株価指数としての大きな欠点は上位5銘柄で1/4を超える構成比になってしまっていることで、これらの上位銘柄だけで日経平均をある程度動かそうとする動きもしばしばあるようです。また、構成比が10%近くあるファーストリテイリング株の影響があまりに大きいので「ユニクロ指数」と呼ばれることもあります。
 ◎TOPIX上位5銘柄と構成比率(5銘柄で14.05%)
トヨタ自動車4.78%
三菱UFJ FG2.74%
ソフトバンク2.35%
三井住友FG2.15%
ホンダ2.03%
(出所:ロイター 2014/1/22時点)
 次にTOPIXを見ると時価総額が巨大な重量級銘柄が並びます。上位5銘柄で14%と日経平均よりは偏りが少なくなっていますが、自動車2銘柄、銀行2銘柄とセクターには偏りがあるともいえます。TOPIXでは一般に、重厚長大企業や在来型の金融機関の構成比率が高くなります。
 ◎JPX日経400 上位5銘柄と構成比率(5銘柄で8.44%)
ソフトバンク 2.08%
ファナック 1.66%
ホンダ 1.62%
三井住友FG 1.54%
三菱地所 1.54%
(出所:東京証券取引所、2013/12/30時点)
 最後に、JPX日経400ですが、組み入れ上限を1.5%を目安に調整しているため、上位5銘柄合計の構成比が8.44%と低く、銘柄分散ができているといえます。また、TOPIXは東証一部銘柄だけですが、この指数は東証2部、マザーズ、JASDAQなども含めた中からROEなどを基準として400銘柄が選ばれます。いいことだけにも聞こえますが、必ずしもそうではありません。まず、組み込み上限によって、時価総額が小さな株の割合がTOPIXよりも相対的に増えることになります。このため、平均リターンは「小型株効果」で高くなるかもしれませんが、同時に景気変動による業績の変化が大きくなり、結果として指数の値動きが激しくなる可能性があります。
 さらに、ROE重視ということは、借入金が多い企業かゲーム会社のように利益率が非常に高い業種が採用され易くなります。借入金が多いと好況時はより多く利益が出ますが、不況耐久力は見劣りします。また、極端に利益率が高い業界は競争激化や規制の強化などで短期間に業績が悪化する事が多くなります。このため、これもこの株価指数の値動きを荒くする要因と考えられます。
■個人投資家はどう投資に活かせるのか?
 巨大な年金などの資金が、運用資金の一部でも東証一部全体の時価総額に応じたTOPIXをベンチマークとした運用からJPX日経400に変更するなら、市場に歪みが生じる可能性があります。そうであれば、個人投資家が便乗しない手はありません。相手はいわば“小さなプールにいる鯨”なので、小回りは苦手です。そこで以下のような投資アイデアが有効と思われます。
 ◎年金に組み入れられそうなJASDAQ、マザーズ銘柄を買う
 いままで東証一部企業にだけ投資していたような資金が、JPX日経400に採用されているJASDAQ銘柄やマザーズ銘柄を購入するようになれば、これらの銘柄には大きな買い圧力になります。とはいえ、JPX日経400の当初銘柄は機械的に選別した感もあるのでどれでもOKというわけではありません。また、1銘柄に賭けることは避け、数銘柄〜10銘柄程度は投資したいところです。具体的には、まとめて10銘柄に投資できる「年金ポートフォリオ組入期待バスケット」のコールを購入するか、下記のバスケット構成銘柄の中から購入対象を探すことが有効と考えられます。
 「年金ポートフォリオ組入期待バスケット」構成銘柄
 2702 日本マクドナルドホールディングス
 2767 フィールズ
 2782 セリア
 3765 ガンホー・オンライン・エンターテイメント
 4751 サイバーエージェント
 5970 ジーテクト
 6256 ニューフレアテクノロジー
 6425 ユニバーサルエンターテイメント
 7458 第一興商
 7593 VTホールディングス
 ◎JPX日経400とTOPIXの差分に投資(その1)
 JPX日経400をベンチマークにすることになったファンドからは、今まで年金などが保有していた銘柄のうちJPX日経400に採用されなかった東証一部銘柄は売却されることになります。特に時価総額が大きい銘柄はTOPIXよりも総じてパフォーマンスが悪くなると予想されます。こういった銘柄には、任天堂、パナソニック、大和証券、マツダ、東京電力などがあります。具体的には、これらの銘柄を数銘柄まとめて信用取引でショートし(売り)、TOPIXミニ先物をロングする(買い)という方法が考えられます。
 ◎JPX日経400とTOPIXの差分に投資(その2)
 TOPIX上位3銘柄の構成比は1.5%を大きく超え、トヨタ自動車で4.78%、三菱UFJ FGで2.74%、ソフトバンクは2.35%です。これがJPX日経400になると上限の目安が1.5%で、トップのソフトバンクでも2.08%です。ということは、仮に、JPX日経400での運用が一般的になればJPX日経400採用銘柄であっても、TOPIXの構成比が高い銘柄ほど新指数における構成比を上回る分だけ売られることになります。このため、TOPIX上位銘柄をショートして、TOPIXをミニ先物などでロングすれば差益を得られる可能性が出てきます。
 なお、上記の3つの戦略は、JPX日経400をGPIF等の公的年金が採用しなかったり、ほんの一部分だけ試験的に採用する程度に止まってしまうと、「捕らぬ狸の皮算用」に終わってしまうのでご注意ください。

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