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青いお空の下で
藤棚
2014年05月07日
テーマ:創作詩
差し込む初夏の光に
その姿を浮かび上がらせた藤棚の下では
誰もが花に魅了され、夢中になる
『花かんざしのようだね』
芳しい香りを放つ
たわわに垂れた薄紅色の藤を見て
あなたはふと そう呟いた。
確かに可愛い舞妓さんの黒々とした髪には
その花房が…とてもよく似合うだろう。
ふと自分の薄くなった髪に気づく
私はもう女盛りはとうに過ぎて
髪の毛に白いものも混じり始めた。
すると、あなたは愛しそうに私の頭を優しく撫でて
『あの藤がおまえに似合うそうだね』と優しく手を引く。
同じ道を歩いてきて
同じように歳を重ねてきた
長く連れ添った手が
私の手にその想いを伝えてくれる。
〜〜〜〜
今年もまた、あなたと藤の下を歩ける幸せ。
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