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大温室 2
2014年02月24日
テーマ:研究
ショーが向かいの苺を買って来た。
粒の大きい綺麗な苺だったが、値段を聞いてびっくした。
浅い透明のプラ容器に一と並べで500円。数えると、七粒しかなかった。スーパーで買ってくるのは深型の容器で2段に入っていて、15粒はある。350円から500円ぐらいだ。仲介も通っていないし運送代も掛からない直売なのに、高過ぎる。
だいたい産地直売ものというのはなんでも高い。果物でも野菜でも魚でも、町のスーパーの2、3割増しだ。加工食品や反物や装飾品でもそうだ。こういう商売のやり方は、日本だけではないだろうか?
外国から安いコメや野菜が入って来るだろうと国民が期待しているのに、日本の生産者は「日本の商品が売れなくなる」と文句言い、首相も関税でバランスを取ろうと考えているんだから。「お向かいさんだから」とトマト屋さんはいつもおまけしてくれたけど。
苺は、美味しかった。ショーは気に入って、よく野菜をくれる近所のおじさんにあげたり、知人を訪問する時の手土産に買ったりした。私だったら、一回きりで買うのをやめる。
苺屋は、初夏に苗を植えて夏収穫して売ってしまい、秋に苗を植えるまで遊んでいる。折角の温室なのに、毎月新しい苗を植えて段階的に収穫は出来ないのだろうか? こんなに広い温室を、何故有効に使えないのだろうか? 露地物のない時期に収穫できるのが温室じゃないの?
夏休みは子供が来て手伝っていたけれど、年2回か3回売り出しの苺屋は、遊んでいるように見えた。
4年目に、「マンゴーの予約販売」という看板が出た。マンゴーを植えた植木鉢が一つ店の前に置かれた。青い実が二つ成った。実はなかなか大きくならなかった。
苺屋さんが帰ってしまった晩、満月の写真を撮りに出て、(つくりものと違う?)と、私は確認してみた。ちゃんと果物の匂いがした。遊んでばかりだと思ったけど、ちょっとは研究もしていたんだ。
----続く----
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