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「高橋大輔選手はソチで燦然と輝く」 

2014年02月04日 ナビトモブログ記事
テーマ:人生

いよいよ、2月7日からソチ五輪が幕を開ける。

 男子フィギュアスケートでは、高橋大輔選手が3大会連続で出場する。前回2010年バンクーバー五輪銅メダリストである高橋選手は、今回のソチ五輪は、苦難の末に出場権を獲得した。


 高橋選手は、ソチ五輪の出場権がかかる昨年12月下旬開催のフィギュアスケート全日本選手権の直前で負傷してしまった。
 大会では、ショートプログラムで4位と出遅れ、フリースケーティングでは、2度の4回転の失敗を含め、ジャンプでミスを連発し、5位に沈んだ。

 この結果に関し、メディアは、異口同音に、高橋大輔選手の3大会連続の五輪出場は厳しい状況と伝えた。

 高橋選手のフリー演技を振り返る。
 

 冒頭の4回転トーループ。決まった、と思った。しかし、着地の瞬間、転倒。右足の痛みさえなければ。両手をついた際に右手を負傷して流血が続く。

 2つ目の4回転は回避する選択肢もあり得る。しかし、高橋選手は逃げなかった。果敢に挑戦し、両足着氷。

 4回転ジャンプは、二度とも失敗したが、世界の高橋大輔として定評のあるステップとスピンで観客を魅了した。

 高橋選手のフリー演技が終わった瞬間、1万8,000人もの大観衆が総立ちで、高橋選手を讃えた。鳴りやまない拍手を浴びながら、高橋選手は、四方に向かい、深々と頭を下げた。その顔には、涙が観える。

 演技が終わってから、高橋選手に対するテレビのインタビューが始まった。彼の姿を観るのが辛かった。

 目を真っ赤に腫らして言葉を絞り出した。「いや…、全く…、自分の演技が…」と言いかけて、嗚咽が止まらず、しゃべれない。たまらず、カメラの前を離れ、奥に引っ込んだ。

 再び姿を見せると、彼は、涙ながらに、声をふりしぼった。

 「自分の演技ができなかった。それが一番悔しい。ミスを重ねていくごとに、これで終わったのかなという気持ちが強くなった」

 「自分自身への情けない気持ちと応援してくれた皆さんにパワーを返せなかったことが悔しい」
 
 高橋選手は、応援してくれた日本国民に応えれないことが悔しいと言う。
 
 「僕のスケート人生で一番苦しかった全日本でした。その厳しい壁を乗り越えられなかった自分自身に対して、もっとできるはずの自分がいるという気持ちもあるんですが。それができなかったことが悔しいんです」

 大会終了後、会場のさいたまスーパーアリーナで、ソチ五輪の男子の代表選手名が発表されていく。

 羽生結弦選手、町田樹選手の順で名前がコールされ、最後の三人目の発表。大観衆が固唾を呑む。

 「高橋大輔!!」 その瞬間、会場全体がどよめいた。


 あれから1か月半。報道によれば、高橋大輔選手は、ケガから順調に回復し、万全の状態でソチ五輪に臨めそうだ。

 男子フィギュアスケートの出場選手は、日本の3選手を含め、強豪ぞろいだ。中でも、カナダのチャン選手は、世界選手権3連覇中であり、自信満々でソチに乗り込んでくるはずだ。

 
 しかし、私は、日本選手が金メダルを獲得すると思うし、中でも、高橋選手が強いとみる。

 まず、オリンピックという最高の舞台は、想像を絶するプレッシャーの場である。世界選手権やその他の大会との比ではない。
 その点、高橋選手は、3大会連続の五輪出場であり、プレッシャーがどんなものであるのか、プレッシャーとどう向き合えばいいのか、知り尽くしている。

 それに、前回2010年バンクーバー五輪で堂々の銅メダルを獲得している。この自信が大きい。

 次に、昨年12月下旬開催のフィギュアスケート全日本選手権直前での負傷、大会での惨敗と続き、高橋選手は、奈落に落ちかかった。落ちはしなかったけれど、奈落の底は見た。
 奈落の底を見ながら、落ちないで這い上がることができた。その反発力を手にしたことで、高橋選手は、より強くなった。

 全日本選手権のフリー演技後のインタビューで、高橋選手は、語った。

 「自分自身への情けない気持ちと応援してくれた皆さんにパワーを返せなかったことが悔しい」
 
 「僕のスケート人生で一番苦しかった全日本でした。その厳しい壁を乗り越えられなかった自分自身に対して、もっとできるはずの自分がいるという気持ちもあるんですが」

 高橋選手がいかに悔しかったか、それは彼の骨身にしみている。そして、彼は、大観衆が総立ちで、高橋選手を讃えてくれたことも、代表選手名発表時の会場全体のどよめきも、しっかり胸に刻み込んだ。

 高橋選手は、その最後の瞬間、「俺はやる。俺はできる」と確信した。

 それから、技術論を一つ申し上げる。

 全日本選手権で、高橋選手は、4回転ジャンプを合計で3回失敗した。その時、どんなに辛く苦しくても、決して逃げなかった。転んでも立ち上がり、右手から流血しながらも、ジャンプを跳び続けた。

 この経験が大きい。オリンピック出場権をかけての4回転ジャンプへの挑戦と失敗。この3回の失敗は、4回転ジャンプ練習の何千回にも相当する。これで、高橋選手は、4回転ジャンプ成功のポイントを会得した。  

 だから、ソチ五輪では、高橋大輔選手は、ことごとく4回転ジャンプに成功する。

結果、高橋大輔選手はソチで燦然と輝く。



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