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たかが一人、されど一人
読後感「経済学は人びとを幸福にできるか」宇沢弘文著
2014年01月21日
テーマ:テーマ無し
経済問題、経済学どちらも難しくてよく分からない。あるところでこの本の読後感を読んで、タイトルが気に入った。勿論著者についても何も知らなかった。しかし読み進むにつれ、成程と納得出来る箇所が随所にあった。先ず、タイトルは編集者苦心の作と推察するが、本文中にこのタイトルに対する回答はまともに書かれていない。一口に経済学者と言っても、依って立つところの違いから、同じ現象に対する見方が大きく異なる。そこで著者の略歴である。不明にして知らなかっただけで、戦後日本の経済学者として世界的に超有名人である。昭和3年の生まれで一中、一高から東大理学部に進み、戦争にこそ取られずに済んだが、戦争の問題点は身をもって体験している。理学部数学科を卒業したのが昭和26年、数学科の特別研究生となる。5年後の昭和31年にスタンフォード大学のケネス・アロー教授に送った論文が認められ、同年に研究助手として渡米、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校で教育研究活動を行い、昭和39年シカゴ大学経済学部教授に就任した。シカゴ大学は90人近いノーベル賞受賞者を出している名門校で、宇沢氏のワークショップに参加した学生から、後にノーベル賞受賞を含む超一流の経済学者が何人も出ている。一方この大学は原爆の開発計画や、ベトナム戦で使われた枯葉剤の開発にも深く関わっているのも周知の事実。そして当時のシカゴ大学は、ミルトンフリードマン率いる新自由主義者(市場原理主義者)の牙城としても有名。同時期に在籍した著者は、フリードマがはベトナム戦争での水爆使用計画に賛成するなど、その極端な思想に嫌悪感を強くしていく。結局著者はアメリカのベトナム政策に深く傷ついて、昭和48年母校東大に戻る道を選択。昭和58年には文化功労賞、平成7年には文化賞を受賞しています。浅学の私が知らないだけで、恐らく知る人ぞ知る世界的な経済学者で、世界中の大学からお呼びが掛かり、世界計量経済学会々長なども歴任されています。日本の経済学者と言えば、竹中平蔵とか高橋洋一程度のかなりインチキ臭い人間を思い浮かべてしまうのですが、著者は全く異なる観点で世界を見ているようです。そもそも数学の志を経済学に切り換えたのは河上肇の「貧乏物語」を読み感動を覚えたからと自分で仰っています。著者は、経済学によって人々を幸福に導くことを目標としていることがよく理解できます。何よりも著者が強調する理論「社会的共通資本は国民が共有すべき」を実現するために、行動に出ているのも凄いことだと思います。一例として、成田紛争で反対派と国との仲裁は、著者の手になるものだそうです。しかし現代は残念ながら、我が国のエコノミストの大半は、フリードマンの信奉者であり、大企業が儲かる政策を実現すれば、トリクル理論で貧しい人にも滴が落ちると信じているわけです。この本の出版は昨年11月ですからそんなに古くはありません。全体が読み易いように5部21章で構成されていますが、中には昔のスピーチなども含まれています。難しい面も勿論ありますが、池上彰氏の「まえがき」と第1部「市場原理主義の末路」第2部「右傾化する日本への危惧」第3部「60年代のアメリカ−激動する社会と研究者仲間たち」だけでも、現代日本の潜在的脆弱性と格差を了とするアメリカ社会に潜む危険思想について、納得がいく思いです。
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