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たかが一人、されど一人
読後感『荻生徂徠「政談」』尾藤正英 抄訳
2013年02月14日
テーマ:テーマ無し
大分前に書店をうろついていた時、タイトルの「政談」が現代風だったのでつい買ってしまった。読み始めると、余りに古臭い話なので中途半端で措いていたが、やはり気になって最後まで読み終わると結構面白かった。勿論荻生徂徠なる人物のことも殆ど知らなかった。本書の4分の3が徂徠「政談」の現代語訳で残りが徂徠についての解説になっている。抄訳となっているように、原本に記載されている余りに細かい部分を端折っているようだが全体の構成骨格は失わず、言わんとするところはよく理解できる。元々本書は徂徠が晩年になって仕えた8代将軍徳川吉宗に対して、国家の安定統治の為にと建白した書とのこと。殿お一人が読まれた後に破棄してくれ、最後に態々書いている。巻、現代風には項目建が4巻構成になっている。1.が社会に対する全般的な統制の方法。2.が経済政策。3.が幕府の職制と人事について。4.がその他の諸問題。徳川氏が治めた江戸時代が250年の命脈を保ったことは、1300年前の奈良時代以降の日本史の中でも驚異的な事とされている。徂徠が最初に幕府に登用されたのは1700年代の初め、5代将軍綱吉の時代、側近の側近で幕府側用人・川越藩主の柳沢吉保に抜擢されたことに始まる。ところが綱吉が1709年に死去、吉保も失脚と共に市井私塾(?園塾ケイケン塾)の儒学者として過ごすが、3代後の吉宗の時代になって再び幕府に登用される。実はこの間、6代家宣、7代家継は僅か7年。しかし彼が失脚している間に幕府の御用を勤めた儒学者が新井白石で、この二人の間には感情的にも論理的にも大分確執があったようで、具体的には後半の解説に述べられている。しかしその程度の解説では、素人の小生には論理的差異など殆ど理解できない。そんなことより、先ず儒学なるものすら理解できていなかったのだから何をか況やである。孔子の教えを学ぶとか、経書を学ぶと言われても、孔子も経書も分からないのだから仕方がない。鎌倉時代から輸入され始めた中国の古い歴史書に書かれた、伝説的為政者の業績を学んだとでも解釈しておこう。辞書も無い時代に、大量の小難しい外国の本を読みこなすのが当時の知識人であり、為政者の方もそのような人の言うことを真面目に聴いたということにも感心してしまう。この書の要約を抜き書きするとこうなる。人間社会においては「道」が最も大事な概念である。為政者に於いては「天下を安寧にするという目標を実現するための方法、具体的には政治の方法」であり、万民にとっては「その安寧なる天下の秩序を維持していくために従わねばならない生活のルール」である。そして徂徠はこれを具体的に分かりやすく説いたつもりであろう。その際、原文がそのようになっていたかどうか確かめようはないのだろうが、個人と社会の関係を私vs公として、個人は組織の一構成要素に過ぎずと断定。更に人間は天命を知る事も必要とし、常に分を弁えること強調している。これが極めて日本的で、徳川時代はおろか先の大戦が終結するまで、日本人の精神的規範になってきたようだ。徳川や維新後であっても政権を維持するためには好都合であったに違いない。因って徂徠が頑迷固陋と断ずる訳にいかない。個性を器と言い、人はそれぞれ異なる器に恵まれているとして、人材の登用などについては全く現代にも通じる説を述べている。何よりも社会の安定のためには、先ず為政者の哲学と実践を強調しているのだ。この辺が今の為政者や周辺に巣食う学者と大分違うような気がする。
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