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たかが一人、されど一人

読後感「下山の思想」五木寛之 著 

2012年03月07日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

同病相哀れむような気持ちで読んだ。著者は少し年上と言っても似たような年代である。人生の終わりになってくれば誰しも考えるのは似たようなものだ、が最初の感想。当たり前の話で、冥途が近づけば前向きにあまり明るい事は考えないのが普通だろう。自分の事を書けばノスタルジックになるだろうし、来し方について反省したところで始まらない。他人のいう事も余り聞く必要もないだろうし、取り敢えずは自分の過去に満足して、尚且つこれからの毎日を如何に悔やまずに過ごすかを書いているように思える。我々の年代は終戦直後の貧しい時代を通り抜け、望外の贅沢を尽くした挙句に昨今少し先行き不安の気配が漂い始めたのを察知している世代だ。著者は自分と日本を重ね合わせ、日本もこれから衰弱していくであろう事を前提にして、いろいろ仏典やら古典などを引用して尤もらしく書いている。同世代の小生は共感を覚えないでもないが、若い人がこれを読んだらどう思ううだろうか。多分異なる受け止めになるに違いない。人口構成が変化して高齢化社会になる事は事実だろうが、そこで生きていく若い人は我々とは違う心構えがあるだろう。嘗ては「青春の門」に共感を覚えた著者だが、今感じているのは「爺さん、しょうがねえな〜」てな感じで、今後彼の新著が出ても触手が動かないだろう。スキーの行き帰りに列車の中で半ば居眠りしながら読むには最適だった。

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