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平成の虚無僧一路の日記

村野藤吾の和室「きれいさび」 

2012年02月14日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



井上靖が「千代田生命」を評して「きれい寂び」と
表現している。

「きれい寂び」は 千利休によって磨かれた美だ。
千代田生命の外観は、まさに「利休鼠(ねずみ)」色。
晴れの日は陽光に照らされて輝き、雨に煙るグレイも
また美しい。

そして地下に築かれた和室。
「そこには、華やかさもあれば翳りもある。喜びも
あれば悲しみも、時には絶望感さえある」と。

さすが井上靖の表現は見事。
「ヒューマニズムの建築家」と言われながらも、村野の
建築は、人を寄せ付けない凛々しさがある。特に和室は
外から見るだけで、中に入るのを躊躇(ためら)わせる。

千代田生命在籍中、この和室に自由に出入りしたのは
私ぐらいだ。ここでは食事もできない緊張感があった。

「竹の間」の床柱。完成後、村の先生はその太さが、
気に召さなかった。「も少し細いのと取り替えるように」と。
これまた「云うは易く、行うは難し」。床柱を取り替える
だけでは済まない。天上も床の間の松の一枚板も、
網代も壁土も全部造り直しなのだ。

まさに、村野先生の建築に携わる者たちは、終始
「絶望感」との戦いだったのではないだろうか。

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