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キクさん
(第6話から続きます)
かぐや姫は帝と乳母を冷ややかに見つめました。天の羽衣を着たかぐや姫は、もう地上の記憶を失くしてしまったのです。帝は顔を覆いました。ああ、かぐや姫をどんなに愛していたことか!3年もの間、手紙をやり取りしたのに。しかし、今のかぐや姫は感情のない人形のようになってしまった…もはや一緒に天に上がるわけにはいかない。月の人が羽衣を着せ掛けようとしましたが、帝は抵抗しました。「それを着たらもう今までの記憶を失くしてしまうのだろう?そして永遠に生きられると?…嫌だ!私はここに残ることに決めた!泣いたり、笑ったり、怒ったり、そうして歳老いていく…そんな普通の人生を送りたいと思う」そして貰った白百合の花をかぐや姫に捧げました。月の人は「…後悔はされませんね」「はい」
2023/04/25 06:25:42
キクさん
「良かった!」弟君と乳母は手を握り合いました。
月の人は帝をそっと乗り物から下ろしました。かぐや姫は口元に微笑をたたえ、白百合を手に、百人ほどの月の人々を引き連れて、空に上がって行きました。
「…音楽だ!音楽を!」弟君の声掛けで雅楽が奏でられました。帝は乳母と弟君と並んで、はらはらと涙を流しています。眠りから覚めた兵士らも天を仰ぎ見送りました。月の人々とかぐや姫はどんどん天に上り、やがて姿が見えなくなりました。
(終わり)
2023/04/25 06:25:52
キクさん
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。この後、帝と弟君はどうなるの?と言う方のために、後日談を用意しました。次回アップします。キク
2023/04/25 06:29:35
Kanzeさん
紆余曲折な? 時にはリアルな表現混ぜ合わせ長文をお疲れさまでした。
火星・木星などに比べてみますと、町内会のような距離感の月ですから親しみな・・・感じでいっぱい・・・楽しく拝読致しました。
有難う御座いました。
2023/04/25 16:57:24
キクさん
kanzeさん、こんばんは。こちらこそ、ありがとうございましたm(_ _)m
2023/04/25 20:14:33
漫歩さん
キクさん
やりますねえ! 楽しませていただきました。ありがとう。
2023/04/25 20:31:55
キクさん
漫歩さん、おはようございます。楽しんでいただいたようで、良かったです。
2023/04/26 06:45:31
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