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えりの日記帳

不来方の青い空 pp.61- 66 

2022年09月06日 外部ブログ記事
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 九年前の五月、三重での再手術を受ける為に、二歳になったばかりの次男の小さな手をひいて私は盛岡の地を後にした
 その時の思いつめたような私に対し、東北新幹線の隣の席の女性は、色々と話しかけたりミカンを手渡して下さったりした
それが、九年を経た今、こんなにも嬉しい気持ちで盛岡の地を踏むことになろうとは!
八月十四日、午前九時に親子四人で鈴鹿を出発
 長男と次男は東北新幹線の車内で動き回り、ビッフェで飲み物やアイスクリームを買ってきたり、ゴミを捨てに行ったり・・
 そして、盛岡に着いたのは、午後四時半頃だった。改札口に向かうと、そこで夫が大きな手を振っている
「皆、ご苦労さん。荷物、持つよ」
「ありがとう」
 夫の愛車に乗り、途中、スーパーマーケットで買い物をしてから実家に向かった
「えーっ!!」
 私は、浦島太郎になったような驚きで、周りの景色を眺めた
 実家近くの広大な田園地帯は(勿論、実家の田も)全て消えてしまっていた!それらは、近代的なマンションに、住宅に、コンビニエンスストアーに姿を変えていた
何よりも、道路が素晴らしく広大に整備されているのだった
「こんなにも変わってしまうなんて・・」
本当に、変われば変わるものだ
実家に着くと、姑が食べきれないほどの手料理を作って、笑顔で私たちを迎えてくれた
六人で夕食を食べながら、アルバムを見たり語り合ったりして過ごした
翌、十五日は東北自動車道を走って、平泉に向かった
中尊寺本堂・金色堂などを見学した
夜は、岩山公園に行き、美しい盛岡市街の夜景を見た
「わーっ、すごい!」
「綺麗だっ!」
子供たちは、感嘆の声を上げた
翌、十六日は皆で御墓参りをした後、朝食を食べて、十時過ぎに出発した
 最初に、のびやかで広大な小岩井農場に行き、羊や乳牛を見て回る。末っ子は、黒い羊の行進に大喜び!餌のトウモロコシを貰って、子羊に与えながら飛び跳ねている
その後、有名なスキー場に行き、リフトを三回乗り継いで頂上に立った
「涼しい〜!」
頂上から見た下界の家々は、まるでマッチ箱のようだ
「さあ、そろそろ降りようか」
夫の声かけで、皆でリフト乗り場に行く
 行きは、上っていくのだから良かったが・・下りのリフトは高所から乗るので、怖くてスリル満点だった
「うわーっ!うわーっ!怖いよっ」
「昌義、うるさい」
「誰だーっ!リフトを揺らしているのは!?」
「揺らすなと、注意書きがしてあるのに」
「父さんだなっ」
「違う!違う!〇裕だっ」
「よーし、下に着いたらパンチだ!」
「ごめんなさい、もうしません」
 二人乗りのリフトに長男と次男、夫と〇裕が乗り、私は行きも帰りも独りだったので「本当に怖かった」
軽く昼食を食べてから、土産を買うために『手づくり村』に連れて行ったもらった
南部曲がり家も、見て回った
その夜、ジンギスカン料理を味わった
 十七日、午前十時盛岡発の新幹線に乗るために、盛岡駅に向かった
「何か飲もう」
 と、夫が言うので、小さな喫茶店に入る
「皆、お母さんの言うことを、よーく聞くんだぞ。特に〇裕は・・」
 そう言いながら、夫は子供達に小遣いを渡している
「無駄遣いは、するな」
「ありがとう、父さん」
やがて、出発の時間がきた
「気を付けてな」
私達は、笑顔で手を振った
東北新幹線は、約二時間四十分で東京に着いた
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