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ヘイトクライムの深い傷、放火されたウトロ地区を歩く 

2022年01月20日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



友人の川口重雄さんからのメールを転載します。
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各位                1月20日〔本日第1信〕お早うございます。さて、新聞記事は10点、添付ファイルでお送りいたします。1.中森明夫「ニッポンへの発言―森田童子の謎」『毎日新聞』2022年1月19日号夕刊 私たちの世代の青春の歌、森田童子の歌、そしてドラマ「高校教師」の主題歌。知りませんでした、彼女がなかにし礼の姪だったとは(2018年死去、享年65歳)。2.坂東賢治「リトアニアの苦境」『毎日新聞』2022年1月20日号3.「昨年訪日客 最小24万人」『毎日新聞』同上4.「留学生ら一斉抗議―日本政府の外国人入国拒否」『毎日新聞』同上 留学生たちの主張はいちいちもっともです。早く入国してほしい。5.「平和の祭典 人権守れ―揺れる五輪 中」『毎日新聞』同上6.小手川太朗「取材後記―立憲が野党勢力の結集 主導して」『朝日新聞』2022年 1月19日号夕刊 野党国対委員長会談は止めるは、野党合同ヒアリングは止めるは。ダメだこりゃ。7.「立憲 迫力欠く提案路線」『毎日新聞』2022年1月20日号8.「感染急拡大「米軍に言っても・・・」『朝日新聞』同上9.「「基地で酒類提供 米軍理由答えず―岩国市内「まん延防止」の中・・・」『東京新聞』同上8、9の記事を読み比べると、記事の書き手がどこを向いているか一目瞭然です。名護市長選まであと3日という時に、8のような記事を載せるか、朝日よ。ただ8の下には「陸自40人が感染 米軍と共同訓練」の記事も。朝日お得意のあれもこれも両論併記なのでしょうか。10.「「不都合な事実」巡り攻防」『東京新聞』同上 10万円のひとり親家庭への給付について、岸田首相は「制度的な対応は難しい」。立憲民主党の試算ではひとり親家庭は4万1千、41億円がかかります。参院選で自民党に投票しないぞ、と言えば「聞く耳」を持った首相は出すか、さて。それでは。川口重雄拝
-----Original Message-----ヘイトクライムの深い傷、放火されたウトロ地区を歩く・在日コリアンの暮らす京都府宇治市、平和祈念館の資料も焼失(論座)220115中沢けい 小説家、法政大学文学部日本文学科教授 在日コリアンの関連施設を攻撃する「ヘイトクライム(憎悪犯罪)」とみられる事件が相次いでいる。その中の一つ、放火事件が起きた京都府宇治市のウトロ地区を小説家の中沢けいさんが歩いた。
憎悪をあおる不穏な雰囲気が広がる 京都府宇治市のウトロで火災が発生したのは2021年8月30日午後4時頃のことだ。 当初は漏電による出火と見られた火災が放火であることが分かったのは、火災発生からおよそ3ヵ月後のことだ。12月6日、22歳の男性が逮捕された。 この男性はウトロ放火事件以前に、7月、名古屋の在日本大韓民国民団(民団)の建物に放火した容疑でも逮捕・起訴されている。また7月にあった奈良の民団支部の不審火への関わりも疑われていると聞く。このような連続的な放火容疑の取り調べから、在日韓国人・朝鮮人集住地区のウトロでの火災もまた放火であることが明らかになった。男性は連続放火の動機を「韓国が嫌いだから」と供述しているという報道もある。拡大火の手が上がる火災現場(左)と消火活動=2021年8月30日、京都府宇治市伊勢田町ウトロ この事件はヘイトクライムであることは間違いないと私は考える。 歴史的に形成された差別構造を利用し憎悪を煽る言動を繰り返すヘイトスピーチ、同じ構造から生まれてくる犯罪をヘイトクライムと言う。 私が最初にヘイトスピーチデモに出会ったのは2009年3月大阪御堂筋であった。200人から300人規模のデモ隊が日の丸を掲げながら「韓国人を叩き出せ」などのコールを繰り返していた。日の丸が林立している様子などからあきらかに右翼系のデモと分かった。その当時はまだヘイトスピーチと言う言葉は知らなかったが、奇異な光景として印象に残った。 ヘイトスピーチという単語を知ったのは、御堂筋で最初にデモを見かけてから3年後の2012年だ。東京の新大久保、大阪の鶴橋などで、差別的言動で憎悪を煽るデモや街宣が繰り返されていた。 「叩き出せ」「殺せ」「皆殺しにしろ」とどぎつい言動は「言っているだけだから」と軽く見られる傾向があった。いつの世の中にもおかしな人はいるものだと眉を顰(しか)めることはあっても、相手にするほうがばかばかしいとされることも珍しくはなかった。これがヘイトスピーチであり、国によってはスピーチそのものが犯罪とされる場合もあると広く知られるようになったのは2013年以降であり、2016年にはヘイトスピーチ解消法が施行された。 街頭や路上での派手なヘイトスピーチ街宣やデモは、この法律の施行以降、かなり減ったと感じている。が、どうもなにか不穏な雰囲気は、以前よりも広がっているのではないかと首をひねることも多くなった。 そこに起きたのがウトロの放火事件だ。とりあえずウトロの火災現場を自分の目で見てみたかった。放火されたウトロ地区を訪ねて 京都駅から近鉄橿原神宮前行に乗車。伊勢田で下車。地理に疎いので、京都在住の弁護士・上瀧浩子さんにウトロまで案内をお願いした。 伊勢田駅には上瀧さんと電車の中で行き合ったというジャーナリストの中村一成さんのお二人が現れた。 1月6日、大阪では朝方小雪も舞っていたが宇治は快晴でうららかな冬の日だった。伊勢田駅からゆるやかに坂を下る。宇治茶の産地らしく茶葉屋さんもあれば、住宅街の中に茶畑も点在していた。茶畑に白い茶の花が咲く季節だ。 「ウトロへ行くには道の整備が整っていない悪い道のほうを選べばちゃんと着くという時代もあったのですよ」と中村さんに教えていただいた。ゆるやかな斜面がいくつも折り重なる土地で、ウトロは斜面を下りきった場所だった。 「ウトロは通称ですか?」と中村さんに尋ねる。「いや、ちゃんとした地名ですよ」と答えが返ってきた。 もともとは漢字で宇土口と書いた土地だったが、口(くち)をカタカナのロ(ろ)と誤認したためにウトロと呼ばれるようになったそうだ。宇土は細い谷という意味がある。茶畑が広がる暖かく水はけのよい傾斜地と傾斜地が出会う谷の出口という程度の意味だろうかと、緩い坂道を下りながら考えた。 このあたりに京都飛行場建設の計画が決定されたのは1940年(昭和15年)のことだ。軍用飛行機の乗員養成が目的の飛行場建設のために労働者が集められたのが1943年頃で、この時、労働者が寝泊まりする飯場が作られた。1945年の終戦で、飛行場建設は頓挫。その後、飯場は朝鮮人の集住地区となる。 この日は東京のテレビクルーの取材もあり、NPO法人京都同胞センターの金秀煥さんとコリアンNGOセンターの郭辰雄さんに迎えてもらった。郭さんにお会いするのは久しぶりだった。 火災現場は金秀煥さんが常駐する同胞センターの目の前。8月30日の午後4時過ぎと言えば、まだ日も高い時刻だ。火災は黒煙を上げながらたちまちのうちに燃え広がった。路地に囲まれた7軒の家が焼けた。4軒が全焼。4軒のうちの1軒は2022年4月に開館予定のウトロ平和祈念館の資料が保存されている建物だった。3軒は半焼ということだが、道に面した玄関付近が焼け残っているだけで、住居部分は焼け落ちているので、修理をすれば住めるという状態ではない。全焼と変わらない被害だ。 たまたま住人が留守であったのが不幸中の幸いで、怪我人や死傷者が出なかったのだが、これがもし人が寝入っている深夜などの時間帯であったらと想像するとぞっとした。火災の猛烈さは道を挟んだ向かい側の家の雨どいが熱のために溶けている様子からも想像できる。見覚えがない顔……嫌な感じ 当初、火元と見られた建物は空家で、隣には塗装屋さんが資材置き場に使っていた建物があった。そのあたりはまだ塗料やシンナーの匂いがした。 「電気がきていない空家で漏電があるのかと疑問でしたけど、放火だとは思いたくないという気持ちが先に走ってしまったから」と金秀煥さんが言うのにも頷ける。 火を点けられたのはウトロ平和祈念館の資料を保管した建物で、すべて焼け落ちていた。焼け跡に白いポリ袋が転がっているのは、警察による改めての現場検証の時に集められた残骸だそうだ。拡大焼け跡には資料の残骸を集めたたくさんの袋があった=京都府宇治市ウトロ地区、2022年1月6日、筆者撮影 被告の青年の顔に見覚えがあるかどうかを郭辰雄さんに尋ねた。郭さんはヘイトスピーチに抗議する現場にしばしば足を運んでいて、私もそこで知り合った。ヘイトスピーチデモや街宣では、特定の中心人物がいる場合が多い。「いや、それがぜんぜん知らない顔なんで、かえって嫌な感じなんです」と言う。 私もその点が気になっていた。ヘイトの煽動者は「またか」と嘆息されるくらい特定の人物による場合が多いが、放火事件の被告はヘイトスピーチデモなどの常連ではなかった。もし彼が犯人であるとすればいったいどのような経緯で、連続放火事件を起こすほどの敵意を募らせたのだろう。詳細は分からない点も多いが、いずれ裁判などを通じてその経緯は明らかになるだろう。 郭さんが言う「嫌な感じ」は、私も日頃からうすうすと感じている「嫌な感じ」と響き合うものがあった。 なにげない雑談のおりに世間で取りざたされている重要事件を持ち出し、「メディアでは報道されないけど、あの事件の容疑者は在日だ」などという発言が飛び出すことがある。即座にそれはデマだと否定できる場合もあるが、デマではないかと疑りながらも否定するほどの情報を持っていない場合もある。また、タクシーの運転手の口から「中国、韓国、ロシアは信用できませんね」と聞かされたこともあった。 いずれも最近の経験だ。ネットの中で横行していた排外主義が日常的な囁きとして広くリアルな空間に滲み出していることを経験するたびに「嫌な感じ」が胸の中に広がる。 「メディアでは報道されないけど」というやや優越感が滲む決まり文句が添えられると「嫌な感じ」は色を濃くする。個人の努力ではなんとも止めがたいものが世間一般に広がっていることを嘆かずにはいられなくなる。ヘイトを許さない共通認識を 関東大震災の時に起きた朝鮮人虐殺事件の慰霊祭に小池都知事がスピーチを寄せなくなったのは2017年以降のことだ。関東各地にある朝鮮人虐殺事件の慰霊碑が撤去されるという事例の報告もある。 その一方でヘイトクライムと見られる事件が起きている。 関東大震災の時の虐殺事件は突発的な事件ではなく、それ以前から憎悪と敵意が蓄積されていたのだ。1923年の事件後、長い時間をかけ、記録に残らなかった虐殺事件の実態の調査が行われ、慰霊碑が建立され、慰霊祭が挙行されることで、和解が進んできた時の流れが消されようとする一方で、惨劇が繰り返されかねない状況が醸成されているとすれば、こんな不幸なことはない。 火災現場の向かい側の空き地をさして「このあたりに棺桶みたいな飯場が並んでいたんです」と金さんに教えてもらった。 棺桶という比喩を飲み込みかねていると、郭さんが廃材を再利用した長方形の飯場がならんでいたんですと、私のイメージを修正してくれた。私の頭に浮かんでいたのは、故人や遺族の意思で選ばれるピンクやブルーといったパステルカラーの生地を貼った最近の棺桶だったのには我ながら苦笑してしまった。言われてみれば、廃材を再利用した粗末な棺桶を見た記憶がかすかにある。 戦後、ウトロは土地の権利問題もあり上下水道の設備も整わないままだった。近年になって漸く土地の権利問題が日本と韓国の市民の努力で解消され、2018年には市営住宅一期工事が終わり、40世帯が入居した。現在は二期工事が計画中だ。拡大ウトロ地区に隣接する陸上自衛隊大久保駐屯地=京都府宇治市、筆者写す 2022年4月、つまり今年の春にはウトロ平和祈念館の開館が予定され、記念館の建物もほぼ出来上がっていた。飛行場建設の飯場からスラムとなり、さらには住環境改善計画が実行されるまでの歴史を展示予定の平和祈念館だが、今回の放火事件で資料は焼けてしまった。拡大ウトロ平和祈念館のイメージ図=ウトロ民間基金財団提供 住環境整備が始まるまでに使われた立て看板などが資料の主なものだったそうで、金さんは「写真などで補いますよ」とこともなげに言う。 隣接の土地は簡易なフェンスで囲まれた陸上自衛隊大久保駐屯地で、これが建設されることがなかった広大な京都飛行場の名残となっている。 春。ウトロ平和祈念館が開館したら、ウトロを再度、訪ねてみたい。その頃までにあの「嫌な感じ」が少しでも減っていることを願う。歴史的な事情から社会につくられた差別構造を利用した憎悪の煽動であるヘイトスピーチ、ヘイトクライムは許されないものだという共通認識が広がることを望んでやまない。
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皆さま                    高嶋伸欣です     *重複、ご容赦下さい
 直前ですが、朝刊のTV番組欄で気づきました。
 本日(19日)午後10:30〜11:15「歴史探偵 鎖国の謎 海外への4つの窓口!」が放送されます。*************************************
「本当に鎖国だったのか!?」初回放送日: 2022年1月19日江戸時代の日本は本当に「鎖国」だったのか?長崎、北海道、鹿児島、対馬の4つの窓口を徹底調査する。実は多くの日本人が海外にわたっていた?幻の北のシルクロードとは!1月19日(水)午後10:30ほか 放送予定へ?
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 NHKのHPでの番組案内は上記のように素気なく、何を今さら「本当に『鎖国』だったのか?」などと「歴史探偵」で力みかえることがらかと言いたくなります。 期待外れの可能性があります。
 もっとも、新聞TV欄には下記のようにあります
 「鎖国の謎 海外への4つの窓口! 幻の北方シルクロード 朝鮮の大貿易施設」と。
 最後のフレーズ「朝鮮の大貿易施設」の部分では、釜山の対馬藩員滞在施設「倭館」のことを扱うのでしょうか。 その場合には、「教科書には倭館のことが書かれていない」との流言飛語の繰り返しを恥じていない田代和生氏の登場が危惧されます。
 ともあれ、江戸時代の「海外の4つの窓口」はすでに小学校の歴史教科書から扱われていることなので、教材として活用はできそうです。
 番組ではどんな新機軸を出してくるのかという点についても、注目しています。  *ちなみに「歴史探偵」シリーズはNHK大阪局制作の番組です。
  *再放送予告は21日(金)0:47~1:33(20日の深夜)となっています
   以上、ご参考までに          転送・拡散は自由です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(了)
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