生命系の進化論

 9.5. 昔を懐かしむロビー外交者達 

2022年01月10日 ナビトモブログ記事
テーマ:生命系の進化論

 
9.5. 昔を懐かしむロビー外交者達
民間企業の国際化と国の民族主義の拡張は、共にエネルギー揺らぎの増大を求めている。しかし、国際会議が開かれると、ロビー外交と称して、出席関係者にビラを配って圧力を掛け、自己主張をする人々がいる。彼らの主張は、エピソード記憶・ノスタルジーから、その揺らぎを、過去の懐かしい一時期に留めようとする、回帰運動だ。エネルギーが少なかった事による生活環境の困難さを忘れて、昔のように暮らそうとする主張だ。

名古屋で開かれた COP10 でも同様でした。様々な NGO 団体や NPO 団体、またそれぞれのグループが、ロビー外交を展開した。COP10 は、生物の多様化をテーマとして開かれた国際会議であるが、会議の目的が、遺伝子組み換えを目標としていると、信じているグループがある。

彼らは、蜂の子(ヘボ)を食べさせたり、里山とため池で活動している、昆虫や植物の生態を展示したりして、彼らの主張
を叫ぶ。そして、里山の保護保全を訴える。江戸時代から昭和にかけての、ノスタルジーを守ろうと過去回帰を叫ぶ。勿論、自然環境のバランスを崩す、外来生物の繁殖などは許されない。時代の変転による、新たな生物自然環境を好まない。外来種によるタンポポの交配、ワニガメや緑亀の交配・・・を防ごうと熱心だ。

しかし、自然環境に適した生殖反応は、彼らの反対を無視してどんどん進み、新たな自然環境を構築しつつある。生物の進化は、自然環境に適した条件に沿った個体が、子孫を残すことだ。経済の国際化を通して運ばれる、様々な生物種が交配して、あるいは既存の生物を駆逐して繁栄するのは、自然法則として仕方がないことだ。

我々は、自然法則に逆らえない。
ヌートリア、アライグマ、そう魚、緑亀(アカミミガメ)、セアカゴケグモ・・・。悪者と称する種ばかりが有名になるが、人間の愛玩用として、あるいは貨物船に
紛れ込んで持ち込まれた個体も多い。バラスト水として使われた海水に紛れ込んだワカメは、日本からオーストラリアに運ばれて、新たな地で繁殖した。北米から東京湾に運ばれたホンビノスガイは、美味しいと聞く。

ウシガエルやアメリカザリガニは、戦後に住み着いた。奈良時代の昔に帰化したススキと、戦後に帰化したセイタカアワダチソウが、猛烈な繁殖競争を繰り広げている。ワカケホンセイインコは大都会を中心に勢力を広げているが、野生状態での生活が愛玩用になる事や、人的被害がないところから問題にされていない。



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