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「世田谷・九条の会」ニュース59号から転載します。「打倒スカノミクス」?浜矩子? 「憲法の危機としての日本学術会議問題」?小澤隆一 

2020年11月30日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



世田谷九条の会ニュース59号が配達されました。浜矩子氏と小澤隆一氏の論考は緊急性と重要性からもブログ記事に掲載したいと考えて、会の事務局にお願いをしました。会の福島さんから下記のメールを頂きました。
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長谷川様
世田谷・九条の会の福島です。事務局の皆さんとまだ相談できていませんが、転載することについては、最終的に著者の方の承認をいただかないといけないかと思っています。ニュースは、会員登録をいただいて財政的な支援をいただいている皆さんに郵送ないし、手渡しで優先的にお読みいただいているところです。大体半月から1月おいて、ホームページに公開しますので、原則的として公開後にURL(出所)を付して参照いただくのが適当なのかと思っております。ただ、学術会議の問題はとくに緊急性を要するものですので、別途お二人に伺って判断を仰ぎたいと思います。しばらくお待ちください。
長谷川様
世田谷・九条の会の福島です。お二人から、出所と日付を明記いただければblogに転載いただいても結構だとのお返事をいただきました。もう登録会員の皆さまには届いていて、お読みいただいている時点とは思いますが、このニュースは、ご好意で登録会員向けに執筆いただいていますので、機関誌で読むより先かほぼ同時に別サイトで読めてしまうということにこだわった私どもの躊躇をご理解下さい。
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【編集後記】
? ☆ 本号では、区内にお住いの浜矩子さんに巻頭言をお書きいただきました。コロナ禍の 下で私たちの生活は大きく変わってしまいました。罹患して苦しんでおられる方はもちろんですが、施設に入居していたり、病気入院されたりして、家族との面会もかなわない方にGOTOキャンペーンは無縁です。倒産や廃業で失業された方、収入を失った方の救済・生活再建のためのセフティネットを用意して国民に示すこと(二公助)こそ行政 の役割です。浜さんの痛快なご指摘に感銘しました。☆ 本号でもうひとつ特集したことが「学術会議会員の任命拒否」問題です。今回任命拒否 された6名のうちのおひとりの小澤隆一さんは、本会発足時の呼びかけ人でもあります。 お忙しい中、ご寄稿いただきありがとうございました。11月はじめの時点で670もの学協会から、菅内閣への抗議と任命を求める声明があがりました。菅首相の回答は、「総合的・俯瞰的観点から私が判断した」から、「人事に関わることなので説明は控える」と逃げの姿勢にシフトしているように見えますが、政権の政策に異論を唱える学者を排除するという姿勢は明々白々です。戦前の言論弾圧は、学者個人の学説への攻撃から、 やがて広範な思想統制へと進みました。区内の九条の会でも、この学術会議問題を勉強し、世論に訴えようという動きが生まれています。
・・・・・・・・・・・?「打倒スカノミクス」?浜矩子 菅政権が発足してニカ月が経過した。筆者は、菅首相の経済政策を「スカノミクス」と命名することにした。「中身スカスカ」の意味もあるが、「けしからん!許しがたい!」の意味も込めている。これからは、アホノミクスに代わってスカノミクスが筆者の攻撃対象となる。? スカノミクスのどこが許しがたいか。あらゆる意味で胡散臭過ぎるが、最も気に食わないのが、あの「自助.共助.公助」というスローガンだ。自助力なき者を突き放すこの姿勢は、経済政策を預かる者の心構えからあまりにも遠い。経済政策の本源的役割は弱者救済だ。っまりは、公助こそ、経済政策が担うべき第一義的機能なのである。それを、いかにも 嫌そうに、しんがりに持って行く。こんな輩を政策責任者のポストに着かせておくと、何が起こるか解らない。? アホでもスカでもない経済政策には、備わっているべきものが三つある。それは、目と 耳と手だ。目は涙する目。他者の痛みに思いを馳せて、その痛みを我が痛みと受け止めて涙する。もらい泣き出来る目。それが弱者救済を担う者の目だ。耳は傾ける耳。救いを求める声に傾聴する耳である。そして、手は差し伸べる手。惜しげなく躊躇なく差し伸べる 公助の手だ。 然らば、スカノミクス親爺の目と耳と手はどうか。彼の目は監視する目。耳は盗聴する 耳。自分に逆らう者たちを探り出す目と耳だ。そして、手は切り捨てる手。公助を要する足手まといな弱者たちを、ばっさりと排除する。規制緩和で弱肉強食の貫徹を図る。こうして盤石の強権体制を構築する。それがスカノミクスだ。(同志社大学大学院教授)
・・・・・・・・・・・?「憲法の危機としての日本学術会議問題」?小澤隆一 菅義偉首相による私を含む日本学術会議(以下、学術会議)会員候補6名の任命拒否は、この間の国会審議を通じて、その道理のなさがより一層際立ってきました。首相は、国会での答弁で、任命拒否の理由として、「民間出身者や若手が少ない」、「出身や大学に偏りがみられる」などと言い出しましたが、これらは、学術会議自体のこの間の改革努力によって、是正されてきているものです。首相がなぜか口にしない会員の男女比もしかりです。また、過去には「事前調整」をしたのに今回はしなかったから任命を見送ったのだなどとも強弁しています。学術会議法のどこにも、推薦された会員候補の任命を首相がこうした理由で拒否できるとする法的根拠はありません。「事前調整」などは、学術会議の会員選考権の侵害そのものです。支離滅裂な理由を次々と持ち出す菅首相の態度は、法治主義に反するものとして断じて許されません。? また、首相は、憲法15条1項で国民固有の権利とされている「公務員の選定・罷免権」を持ち出して自己の任命拒否の正当化をはかっています。この国民固有の権利の具体化は、国民を代表する国会の権限であり、その国会が定めた学術会議法は、会員の選定?罷免の実質的決定を学術会議に委ねています。首相にはこの法律を「誠実に執行」する義務があります。学術会議法に反する任命拒否こそ、憲法15条が定める国民の権利を侵害するものです。? 菅首相は、今回の任命拒否は、会員の学問の自由の侵害には当たらない、学術会議の独立性を侵すものではないとしていますが、これは、学問の自由の意義を見誤るものです。学術会議の会員人事が、学術会議の会員、連携会員、多くの学協会の協力の下で自律的に行われることは、学術会議が政府や社会に対して学術に基礎づけられた勧告や提言を独立して行う上で不可欠のことであり、それは憲法23条が保障する学問の自由から導かれることです。今回の事態を発端にして異論を排除する政治が横行し、「物言えぬ社会」の風潮が強まるならば、思想の自由、表現の自由、信教の自由などの精神的自由権、すなわち憲法そのものの危機と言わざるを得ません。今回の任命拒否は、これまで「首相の任命権は形式的なもの」、「任命拒否は想定されていない」と説明してきたものを、「学術会議の推薦のとおりに任命する義務はない」と勝手に法解釈を変更して行ってきたものです。憲法解釈、法解釈の勝手な変更による政治の暴走、人事権の行使による強権支配は、安倍政権下で際立ってきました。それは、2015年の安保法制の強行、その前年の集団的自衛権容認の閣議決定、それに先立つ内閣法制局長官人事によって先鞭がつけられました。そして今、「攻撃的兵器は持たない」とする従来の政 府方針すらかなぐり捨てて、「敵基地攻撃能力」の保持が狙われています。法の支配の破壊と人事権を使った強権支配は、平和と民主主義、そして憲法にとって重大な脅威となっています。 私は、任命拒否に固執する菅首相の態度を一刻も早く改めさせるべく、当事者として全力を尽くします。世田谷・九条の会のみなさまには、任命を拒否された会員候補全員のすみやかな任命を求めている日本学術会議へのご支援を心からお願いいたします。(東京慈恵会医科大学教授)
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(了)
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