メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

葵から菊へ

防衛省市ヶ谷記念館展示改善の陳情書を提出 

2019年02月20日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



昨日、防衛省市ヶ谷記念館を考える会は、防衛大臣宛の「防衛省市ヶ谷記念館の展示に関する陳情」を提出しました。
福島みずほ参議院議員が紹介議員となった同文の請願書を、2016年10月参議院議長に提出し、外交・防衛委員会に付託されました。しかし審査日が会期末となり「審査未了」(事実上の否決)となってしまいました。
請願代表者は、いとう(翫)正敏氏(元日本社会党参議院議員)、請願者は赤澤史朗氏(立命館大学名誉教授)、伊藤真氏(弁護士・伊藤塾塾長)、海渡雄一氏(弁護士・福島みずほ議員のパートナー)、平山知子氏(弁護士・あかしあ法律事務所所長)、山田朗氏(明治大学文学部教授)でした。

本日提出した文書
・・・・・・・・・・・・・・
防衛省市ヶ谷記念館の展示に関する陳情
平成31年2月19日
防衛省市ヶ谷記念館を考える会
共同代表 赤澤史朗(立命館大学名誉教授)

防衛大臣 岩屋毅 殿
要旨
1 極東国際軍事裁判(以下、東京裁判)の裁判官、検察官、弁護人、被告人の肖像写真とそのプロフィールを市ヶ谷記念館内に展示してください。
2 極東国際軍事裁判所憲章などを含め、裁判の経過を図示し、その中で検察官の主張、弁護人の主張、被告人の主張、裁判官の判決を市ヶ谷記念館内に展示してください。
3 東京裁判に関する内外の公刊資料を収集し、市ヶ谷記念館内に展示してください。
4 東京裁判に関する映像資料(記録映像)を市ヶ谷記念館内で上映してください。
5 「市ヶ谷記念館」設立の由来に「歴史が刻まれた建造物としての1号館の保存に関する請願採択の国会決議」(平成6年1月)がなされたことを明記してください。
6 市ヶ谷記念館の大講堂内に当時の法廷を復原してください。
理由
1 「市ヶ谷記念館」の旧1号館大講堂は、極東国際軍事裁判(以下、東京裁判)法廷の遺構であり、1998年、貴省(当時は防衛庁)が港区桧町から新宿区市谷本村町の現住地に移転する際、市ヶ谷台旧1号館保存運動がおこり移設復原したものです。現在、貴省は本記念館を中心に見学ツアーを実施されていますが、現行の展示は東京裁判の歴史的重要性を伝える内容とは言えません。市ヶ谷台旧1号館保存運動の目的及び、その運動の結果、参院本会議で採択された「歴史が刻まれた建造物としての1号館の保存に関する請願」(1994年)の趣旨が東京裁判の歴史的重要性にあったことは明白であり、これを踏まえると本記念館の現状は誠に遺憾な事態です。
2 2010年11月21日、ドイツ連邦共和国は「ニュルンベルク国際軍事裁判」法廷上階に「ニュルンベルク裁判記念館 Memorium Nuremberg Trials」を建設しました。同館では実際に使用された被告席や当時の映像資料のみならず東京裁判の展示もあります。その開館式典では独外相は「過去を知らずして、過去から未来のために学ぶことはできない」と述べ、世界史上で重要な役割を果たした裁判をその現場で後世に伝えていく意義を強調したと伝えられています。このようなドイツの姿勢を鑑みるとき、なお一層、本記念館の現状を座視することができません。
3 本記念館を構成している旧1号館大講堂は、戦前、陸軍士官学校、大本営陸軍部等に使用された第一級の「戦争遺跡」でもあります。「防衛庁の市ヶ谷移転」という偶然の結果、しかも、本来は消滅する運命であったにもかかわらず、奇跡的に生き残ることができたのです。先の大戦の「裁き」を受けた場所が<防衛省>構内に現存するという事実は世界でも類例がなく、歴史的、文化的、政治的にも見ても貴重な施設です。先の大戦の教訓を継承し、その貴重な遺跡を活用することは、平和主義を理念とする我が国の責務です。 以上
・・・・・・・・・・・・・・

福島みずほ議員秘書中島浩さんが「防衛省陳情と意見交換会」として、参議院議員会館地下1階の会議室をセッテイングして頂き、共同代表の赤澤史朗さんと春日恒男さん(文化資源学会)、そして管理人の三人が参加しました。
防衛省からは、防衛省大臣官房広報課防衛事務官杉山淳紀氏と地方企画室前田氏が対応しました。



赤澤さんから防衛省杉山氏に陳情書を手渡した後、春日さんから陳情書の趣旨を下記の説明資料を使って発言しました。

1)高校日本史B教科書(山川出版、実教出版、東京書籍、清水書院)、中学社会歴史教科書(帝国書院、育鵬社)の該当箇所コピー
全ての教科書には東京裁判法廷写真が使われています。
2)第118回国会参議院内閣委員会会議録第4号のコピー
A級戦犯板垣征四郎の息子板垣正議員(自由民主党)、いとう正敏議員(日本社会党)、聴濤弘議員(日本共産党)は、東京裁判についての評価の相違はあったが、歴史的文化財としての士官学校一号館は、保存すべきであるとの見解は一致した。
3)「市ケ谷台1号館保存運動略年表」(春日恒男「市ケ谷記念館の成立」『文化資源学』第8号2010年3月31日)のコピー
(4)平成5年12月1日新宿区議会議員提出議案「市ヶ谷台一号館の保存を求める意見書」を全会一致で可決したコピー
現職区議だった管理人の名前もあります。
(5)ニュールンベルグ国際軍事法廷記念館の図録コピー
東京裁判の被告名などの展示パネルがあります。
(6)市ヶ谷記念館展示品一覧並びに展示品見取り図(防衛省情報開示請求したもの)
4つのガラスケースに、13の書籍名と1ヶのパネルがあります。
(7)新宿区発行「新宿区平和マップ」
防衛省敷地は、新宿区内の戦争遺跡になっています。

防衛省杉山専門官からは次の発言がありました。
?旧一号館は、東京裁判法廷だけではなく、陸軍士官学校や大本営陸軍部で使用されてきた歴史がある。
?書籍は26冊、法廷写真は6点がある。
?東京裁判で使用された地図がある。
?DVD「市ヶ谷台のあゆみ」を映写している。
?本日の陳情の趣旨に意をつくしていきたい。
?東京裁判に関する一次資料があれば寄贈して欲しい。また裁判資料の情報提供をして欲しい。

考える会側からは
東京裁判に関する情報は提供したい。
展示には、ニュールンベルグ裁判と東京裁判の世界史的な国際的視野が必要である。
目黒から移転してきた防衛研究所史料閲覧室には、専門家もいるので連携してもらいたい。
戦犯が収監され、処刑場があった「スガモ・プリズン」跡の池袋サンシャインビルと豊島区立公園の関連マップをつくって欲しい。
等々の意見が出されました。
今後も、この様な意見交換会を行うことを約束して散会しました。


(了)

>>元の記事・続きはこちら(外部のサイトに移動します)





この記事はナビトモではコメントを受け付けておりません

PR







掲載されている画像

    もっと見る

上部へ