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葵から菊へ
明大山田朗教授の講演「明治150年」史観批判〜近現代日本の戦争・植民地支配と国民統制〜
2018年12月01日
テーマ:テーマ無し
アジアと日本の連帯実行委員会主催の「戦略と植民地支配の歴史を直視し、アジアに平和をつくる国際シンポジウム」に参加しました。
主催者挨拶の村山首相談話の会理事長藤田高景さん
山田朗明大教授
山田教授講演を聞きましたので、小生の>「10万の英霊・20億の国弊」によって勝ち取った中国の権益は、絶対に認めることは出来ないという国是になった<と、靖国神社・遊就館展示室「大東亜戰爭1」で説明していることに確信を持ちました。
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5)日露戦争(1904〜05年)によって関東州と南満州鉄道とさらには鉄道守備隊(後に関東軍)という中国大陸侵略の橋頭堡を獲得した。そして韓国に対する覇権をもロシアに認めさせた。
遼東半島(関東州)の租借権、南満洲鉄道の権益(「鉄道付属地」の炭鉱の採掘権などを含む)は「十万の英霊、二十億の国幣(こくど)」という莫大な犠牲と引き換えに得たほとんど唯一の戦果であり、以降、日本人は満州という土地に特別な感慨を抱いた。
日清戦争の戦費(国幣(こくど)) 2億2500万円
日露戦争の戦費(国幣(こくど))17億2000万円
(毎日新聞社刊「昭和史」第3巻より)
6)「関東州・南満州鉄道・関東軍を基軸とする満蒙における特殊権益」が侵されると危機感をもった軍部が柳条湖事件を起し、それを口実に東北4省を侵略した。
7)植民地を拡大することが出来ない国際環境から傀儡国家満州国をつくった。
8)満州国を足場に治外法権と租界をもち、列強と共に中国を半植民地的に支配していった。
9)数十万の血で贖った中国大陸から撤退せよという「ハル・ノート」は宣戦布告であると、日本政府は考えた。
東京の戦争遺跡を歩く会「靖国神社説明資料」より
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講演の中で、日清戦争時の新聞論調に中国に対する侮蔑的表現「豚尾」(清国人の弁髪を表現した)があると言われていました。
当時の新聞を国会図書館では見つかりませんでしたので、靖国神社ガイドの時に配布している手製の資料に下記の文章を載せています。
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【泉鏡花著「予備兵」】より抜粋
明治二十七年七月、牙山の捷報新に到りて、平壌の戦雲いまだ乱れず、義勇兵に対する令いまだ下らざる前なりき、我忠勇烈なる国民は、抜刀隊あるいは義勇団を組織して所々に顔起せるほどに、名古屋第三師団の分宮を置かれたる石川県下金沢にも、決起の輩およそ一百名の同盟より、これらの団体は成立ちり。(略)躍然手に唾して義勇兵を組織し、鴨緑の流鞭絶つべし、支那人(るび・チャンコロ)斬るべし豚尾十条を一束にして、両手に五葉ずつ挙げて帰るべしと、拒腕して気競いつつ、一飛渡韓せんと企つるもの、百余名ぞ頻れける。
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また、講演の中で海底ケーブルのお話がありました。
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講演レジュメより
?歴史修正主義と「明治150年」史観を克服するために、日露戦争の捉え直し
1 日英同盟の役割:日露戦争遂行の大前提
(1)イギリスが構築した情報ネットワークが日本を有利に
→ イギリスが完成させた世界海底ケープル網(1902年)の利用(ロンドンから世界に情報発信)
→ 英政府・マスコミによるロシア軍情報の提供、ロシア側への情報工作(撹乱)
→ 世界のマスコミ(特に英米の新聞・通信社)がロシア軍情報を日本に提供
→ 世界の反ロシア世論を英米マスコミが主導して形成
→ 日本国内では「世界最強郎バルチック艦隊j という虚像が成立(以後も定着)
〔2〕イギリスの日本に対する軍事的・経済的支援
日本海軍艦艇20万トンのうち70%(戦艦6隻のすペて)がイギリス製
日本陸軍の銃砲弾の約半分はイギリス(アームストロング社等)に発注された
〔3〕日本の「勝ちすぎ」を食い止める(日本海海戦後、イギリスはロシアに接近→1907英露協商)
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小生のブログ記事にこのような文章を入れています。
【注】山田朗氏は著作「日露戦争」の中で「日露戦争は海底電線布設など日本はロシアに情報戦で勝利した」との記述がある。
山田朗先生の海底ケーブルをヒントにして、尖閣諸島も竹島も日本の固有の領土ではないと論じています。
ブログ記事「尖閣諸島(竹島も)問題は海底ケーブルという軍事事情があった」
>>元の記事・続きはこちら(外部のサイトに移動します)
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