つれづれに

テネシーワルツ 

2017年09月17日 ナビトモブログ記事
テーマ:歌の出前コンサート

大型台風が近づいている。部屋の窓越しに、風になびく庭の木々・窓ガラスを垂れる雨粒を見ていたら、小さなクモがガラスに張り付いている。
部屋の内側かと思ったら雨のかかる外側だ。窓を打つような降り方ではないのだが、クモは動く気配がない。
指でガラス越しにコツコツ叩いても逃げる気はない。
他に居心地の良い場所はないのか?・・

特にこの1週間は仕事に追いまくられた。敬老の日のイベントのお蔭だ。
昨日は朝5時半に家を出て、関西空港の対岸の泉佐野へ行ってきた。朝10時半の公演スタートだが、9時準備開始のためには、7時に出発必要。だがこの時間は道路が混んで走れない。やむなく夜明け間もなくの出発。
会場には7時過ぎに着いてしまった。
会場とおぼしき建物の玄関で「今日のイベントで歌う山本です」と告げると、ここは会場とは別の建物の老人ホームだという。「会場は裏に見えるデイサービス」との事。
目をやると、大きなドーム型の建物が見える。
そこでは9時の早い時間だが、多くのスタッフが準備に大わらわだ。
玄関を入ると何やらネームプレートを首にかけた、どう見ても中学生にしか見えない男の子2人が私を見て朝の挨拶。後で分かったのだが、近くの中学校の生徒が授業の一環としての社会学習に出向いているのだ。
思えば、私の家の近くの市立体育館での卓球練習にも、同じく社会学習生として、ラケット持参で来ていた。こういう学習は昔はなかったのだが、今では普通で行われているようで、中々良いアイデアだと思う。

ドーム型ホールの中に入ると、そのイベント会場は大きく、すでに多くのお年寄りが、多くのテーブルの半分以上を埋めていた。すごい人数になるようだ。ショーが始まってから気付いたが、お年寄り以外のスタッフ・関係者も20人程が私の歌を聴いていた。嬉しいことに歌の途中で、スーツ姿のスタッフらしい若い人2人も、歌の各所でうなずき、キッチリと拍手を欠かさなかった。美空ひばりの曲3曲の後で、彼女をたたえるあるエピソードを話すと、その若いスタッフ2人も喜んでくれているようだった。
ただ、1昨日大阪市内での別のデイサービスの敬老イベントのお年寄りと比べて、反応が鈍い人も数人はいた。そして、進行中に「今日は少し盛り上がりに欠けるな」と思ったのは正直なところだ。

1昨日のイベントでは、私に合わせて2〜3人が大きな声で一緒に歌ってくれたほか、若いスタッフが大声で私と一緒に、まるで漫才の様な掛け合いを演じてくれたりして、会場は終始興奮に沸き返ったのだ。本当に楽な上に楽しい1時間半だった。おまけにクリスマスイベントの仕事まで頂いた。

今日のショー途中のトイレ休憩中、私のすぐ前のテーブルにいた静かなお年寄り3人程と言葉を交わした。
一人に「お年はいくつ?」と聞くと、真面目な顔で45歳だと答える。横の席の人も同じ歳だという。不思議に思ってそのまた横に聞いたところ、40歳との返事が来た。ここで私の歌への反応の理由が分かった。彼らは歌にほとんど反応を示さず、どこかの1点を見つめる事が多かったのだ。
ひょっとしたら、これが私の今から15年程先の姿かも知れない。思いたくはないが、誰にも可能性はないとは言えない。

私が最近のショーで好んで歌う江利チエミの「テネシーワルツ」 老人ホームで英語の歌を歌う事などタブーなのだが、このメロディーは誰でもよく知っていて、懐かしい歌として彼らも受け入れてくれる。勿論スクリーンに日本語の訳詞を流すのは当然。

「恋人とテネシー・ワルツを踊っていて、そこで,たまたま出会った女友達を恋人に紹介したら、恋人を友達に盗られてしまった。私はあの夜とテネシー・ワルツを忘れられない・・・
I was dancin' with my darlin' to the Tennessee Waltz
When an old friend I happened to see
I introduced her to my loved one And while they were dancin'
My friend stole my sweetheart from me.・・・



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