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私家版・日豪の比較文化人類学 〜群れから抜け出した羊が見たもの〜
イケメンゴリラ・シャバーニ
2016年01月08日
テーマ:テーマ無し
申年のサルと言えば、あの顔の赤いニホンザルをイメージしますが、
ゴリラも同じサルの仲間。
去年イケメンゴリラとして一躍スターダムにのし上がったのが
名古屋・東山動植物園のニシ・ローランド・ゴリラ、オスのシャバーニですね。
今年も変わらず根強い人気が続きそうな様子です。
私たちはその東山動植物園のすぐ近くに住んでいるので
よく散歩に出かけます。
去年の暮、シャバーニのあまりの人気ぶりに「一度、お会いしなくては」と
カメラに長いレンズを用意して、行ってみました。
休日はシャバーニお目当ての来園客で、なかなか良いカメラ位置を
確保することが難しそうなので、平日の午後を選んだのです。
それでも、行ってみると観覧用のスペースの前に巡らされている柵には
びっしり人々が張り付いていて、
最前列に入るには辛抱強く待たなければなりません。
お目当てのシャバーニはいつも獣舍の外に出ている訳ではないので、
出入り口に姿を見せると、
観覧席からは歓声とも溜め息ともつかない静かなどよめきが広がります。ゴリラは静かな環境を好む事を皆が知っているようです。
そして、写真を撮る人たちはイケメン顔のチャンスを狙って夢中。
女性は歌舞伎役者にでも出会ったような陶酔状態です。
シャバーニは1996年オランダの生れで、今年20歳。
2007年に東山動植物園に来るまではオーストラリアで
育ったといいます。
私たちのオーストラリアでの移住生活と重なった時期もあったので
その意味でも特別に親しみを感じるのです。
ところで、シャバーニがイケメンとして注目されるのは
その特徴的な目つきと口元だろうと思います。
まず、眼は私たち日本人に比べてずいぶん奥まっていて、
彫りの深い顔立ちです。
で、物を見る仕草がシャバーニの一番の魅力だと私は思います。
睥睨(へいげい)とか流し目といいますが、写真でお分かりのように
物を見る時、顔を直接その方向に向けるのではなく、
瞳だけを向ける見方をするのです。
ひと癖、ふた癖ありそうな目つきと言えばそうかも知れませんが、
シャバーニのそれは簡単に他人に媚びへつらうことのない威厳と
いかにも権威ありそうで哲学的な雰囲気さえ持っています。
また、きりりと引き締まった口元が意志の強さと緊張感を
感じさせるのです。
ぜひ、私も見習いたいものです。
筋骨たくましく、一見厳ついシャバーニですが、
子育てにも積極的にかかわる優しいパパでもあるそうです。
でも、子どもとの遊びの度が過ぎて、ママから叱られると
ションボリすることもあるといいますから、かわいい面もあるのですね。
また、シャバーニのお尻も二つポッコリと出っ張っていて
かわいいですよ。
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