つれづれに

一昔前の事 2 

2016年12月28日 ナビトモブログ記事
テーマ:津軽三味線

私と、勤めている同じ会社の別の支店にいる実の兄貴は、共に奈良・天理市で津軽三味線グループの一員として、月1回の練習に励んでいた。遠い青森から家元である先生に来て頂いての練習だ。
ある時三重県熊野市にある天理教の、三重・和歌山県本部?からオファーを頂き、そこで演奏会をやることになった。年1度の天理教会の祭りだという。
天理より熊野まで数時間かけてマイクロバスでの送迎付きだ。私達10人程の三味線グループは、車中で笑ったり歌ったりと結構気楽な旅気分だった。熊野にある協会本部では、その日の祭りに多くの信者が参加している。その数はどう見ても千人は下らない。いやはや大変な組織だ。広い敷地には仮設の舞台が組まれていて、私達の演奏以外にも式典が行われているのは間違いない。客席にはすでに何百人という人がいた。
私達三味線の演奏が30分ほどで終わると、次は場所を移動して建物内の立派な和室に案内される。どうやら、教会組織の幹部の方の昼食会が始まるらしい。どこも同じだが、幹部はやはりお偉い方ばかりだ。その15名程の前で私達が再び30分の演奏。ここでは、宗教団体の上層部の、真のお偉方の生活の一部を垣間見た気がした。
立派な服装・食事・言葉・振舞いなど、どれを取っても我々庶民のそれとは別の世界であった。
そこでやっと我々の「仕事」が終わり、食事タイムとなる。中々立派なメニューに舌鼓を打つ。猪や鹿の肉まで目の前で焼かれた。こんな食事はこの年まで他に記憶がない。帰りのバスでも、私達は缶ビールを手にカラオケに興じたのは言うまでもなかった。



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