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「カメラワーク、その1」   

2016年08月28日 ナビトモブログ記事
テーマ:俳句ポスト投稿

 俳句集団「宇宙(そら)」は、2015年9月29日、津軽の地に誕生した。

 今のネット社会を踏まえ、俳句作りの研鑽、活躍の場は、専ら「俳句ポスト365」への投稿による。

 「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトである。その選者は、TBSで木曜日放送のプレバトでお馴染みの、当代超一流の俳人、夏井いつき先生だ。

 日本全国広しと言えども、俳句作りの学びの場として、「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバト→「俳句ポスト365」→夏井いつき先生→プレバトといった、言わば循環学校に勝るものはない。

 津軽わさおのこれまでの人生による経験則が、そう言わしめる。だから、俳句集団「宇宙(そら)」は、「俳句ポスト365」への投稿によって、日本全国を視野に入れつつ、挑戦しているつもりである。


  「俳句ポスト365」においては、各回の月曜日から金曜日までのすべてが勉強になる。そのうちでも、とりわけ金曜日発表の天の俳句1句、地の俳句9句及び夏井いつき先生の講評が大変重要だ。その中から、自分の俳句作りとの関連で、何を学ぶか。

  「俳句ポスト365」の第151回 2016年7月7日週の兼題は、「鵙の贄(もずのにえ)」である。兼題の説明に曰く。

鵙の贄(秋の季語)「もずのにえ」。肉食の小鳥である鵙が、その習性として、捕らえた虫や、蛙、蜥蜴などの小動物を木の枝などに刺しておいたもの

 津軽わさおは、今回の「鵙の贄」で、俳句の作り方における「カメラワーク」を学んだ。


 何事も勉強の意味で、地の俳句9句中の1句及び選者の夏井いつき先生の講評を以下に掲げる。

 火山灰積もり乾ぶる脚や鵙の贄   地選   田中憂馬   

 さまざまに「鵙の贄」の「乾ぶる脚」を見せてもらった今週でしたが、「火山灰(よな)」が降り積もる地の光景に凄みがあります。

 広い光景を思わせる「火山灰」から「脚」へのズームアップ。さらにそれが「鵙の贄」だと分かるサイズへと画面が切り替わるあたりのカメラワーク、巧いなあ。


 以上に関する津軽わさおの勉強したところを以下に掲げる。

 掲句は、「鵙の贄」の贄そのものだけを描写するのではなく、「鵙の贄」が置かれている周囲の場を含めて詠み込んでいる句である。

 夏井いつき先生は、その描写の仕方をカメラワークに例えて褒めておられる。

 具体のカメラワークは、「火山灰」が降り積もっている地→「脚」→その「脚」は「乾ぶる脚」→「贄 」→「鵙の贄」と移る。

 つまり、ズームの流れは、「火山灰」の地という遠景→「脚」という近景→それが「乾ぶる脚」を示す、より近景→「贄 」であることを観せる中景→「鵙の贄」であることを示す、少しの大写し、といったものである。

 大事なのは、「火山灰」の地という遠景、から瞬時に切り替わって、「脚」という近景に移る点である。読者は、先ずこの展開に驚く。

 掲句のカメラワークと違って、カメラワークが、「火山灰」が降り積もっている地→「鵙の贄」→「贄 」→「乾ぶる脚」と流れるのであれば、読者の驚きは、緩和されたものになるだろう。

 そして、掲句及び先生の講評に大いなる刺激を受ける津軽わさおは、自分の勉強の一環として、考えることがある。それは、掲句の「火山灰積もり乾ぶる脚や鵙の贄」よりも、「火山灰積もり脚乾ぶるや鵙の贄」とした方が、句の凄みが増す。

 なぜかなれば、「火山灰」の地という遠景→「乾ぶる脚」という近景→「鵙の贄」、よりは、「火山灰」の地という遠景→「脚」という近景→それが「乾ぶる脚」を示す、より近景→「贄 」であることを観せる中景→「鵙の贄」であることを示す、少しの大写し、として、先ずは第一に「脚」を観せる方が効果が大きい。



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