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心 どまり

心痛めて 

2016年03月10日 ナビトモブログ記事
テーマ:時事

 三寒四温と言いますが、余りにも寒暖の差が激し過ぎますね!明日の夜は、此処にも雪マークが付きました。
皆様も、呉々も体調を崩しません様に、お気を付け下さいませ!

 昨日の冷たい雨に、折角咲き出した春の花々も凍えている様でした。
夕方近くから、益々強くなって来ました雨に、自転車通学の孫を心配しておりますと、案の定、レインコート(雨合羽)は着ていましたが、びしょ濡れで帰って来ました。
玄関から、其の儘お風呂に直行です。
ですが、「ただいま」の声も、浴室に向かう後姿も、心なしか元気が無い様な・・・

 孫は空手を習っておりますので、中学校では運動部には属さずパソコン部に入っています。
空手の稽古日や塾の日には、家族よりも先にお夕飯を用意してあげます。

 昨日は、空手の稽古日でしたので、大好きなすき焼きにしたのですが、いつもの食べっぷりではありませんでした。
”中学校で何か有ったのかしら? ”
そう思いましたが、無理には聞きません。
孫が、自ら話してくれるのを待つ事にしました。

 空手道場へは、娘が送迎しますが、練習はpm7:30〜9:30迄ですので、帰宅時間はpm10:00近くに成ってしまいます。
当然お腹も空きます。
会議と月締めが重なり、疲れた様子の娘に代わり、私が軽めの夜食を用意してあげる事にしまして、娘には先に休む様に促したのです。

 真冬でも、二時間も練習しますと、道着がしっとりする程汗を掻いて帰って来ます。
孫が再入浴後、食事をしている間、私はおコタでpm10:00から始まる報道番組を見ておりました。

 某中学校で起きた担任教師の単純なミスが原因の進路指導により、命を絶った中学三年生の事件の報道に、
”どうしてこの様な事が!”
決して有ってはならない事ですし、孫と粗同年齢の其の男の子の心の内を慮りますと、余りにも可哀想で目頭が熱くなり、心が痛みに震えます。

 「相談出来なかった環境を作ってしまった自分を後悔している。」
との旨の、其の男の子のお父様のコメントを聞いてて、
”私は、その様な後悔はしたくない。”
と熟(つくづく)思いました。

 大切な、掛け替えのない子や孫の為なら、シュチュエーション【situation】は違いますが、皇女和宮の心境でした。

                君 
             身  と  惜
          露  は  民  し
          と  武  と  ま
          消  蔵  の  ら
          ゆ  野  為  じ
          と  の  な
       和  も     ら
       宮        ば
              
                
 間も無くpm11:00になりますので、普段ですとテレビを付けた儘、ウトウトしている時間帯ですが、昨日は午前中に確定申告を済ませまして、その後定期検診に行きましたので、とても疲れてしまいました。
その為、帰宅後少々お昼寝をした所為(せい)でしょうか、眠気は遠退ていておりました。

「ねえ〜ばあば!」

食事を済ませた孫が、意を決した様子でおコタに入って来ました。

「なあ〜に! 何かあった?」

「うん 実はね!パソコン部が廃部か無期限休部になるかも
 知れないんだ。前にもね・・・」

 孫の通う中学校は、教職員33名・生徒441名が在籍する、県内でもやや大きい部類に入る市立中学校です。
又通常の授業についていけない生徒達の為に、”がんばり学級”と言うクラスが設けられています。
普段、その子達は其の特別クラスで授業を受けるのですが、部活動は他の生徒達と一緒に行います。

 パソコン部にも、その様な生徒達が、数名入部しているのですが、”小さな問題”を起こすのは、いつもその子達で日常茶飯事なのだそうです。

 大方の部員達は、P検等、各自の目標に向かい真面目に取り組んでいるのですが、此の一年間で、職員会議に掛けられた”大きな問題”が二回程有り、「次に問題を起こした時には、連帯責任で廃部か無期限休部にするから、部員皆で良く注意し見守ってあげなさい。」と顧問からは警告されていたそうです。

 其処で部員全員で話し合い、充分注意していたのですが、孫風に言いますと

「又やらかしてくれたんだ。おばさん先生が、○○君の
 事を、凄い勢いで怒ってた。」

だそうです。

 顧問の中年の女性教諭の性格は、さっぱりとした教育熱心な先生なのですが、言動がとても男性的で、感情の起伏が激しく、子供達に言わせますと”怖いおばさん”なのだそうです。(ww)

「どうしよう!今回はP検(パソコン検定)に合格しようと
 思っていたのに・・・
 空手は続けたいし、他の部に入るのも嫌だなあ〜」

 孫は、二学期に行われたP検の2級に初挑戦したのですが不合格でした。
ですが、受験した一年生の中では最高得点でしたので、次回は”絶対に合格する。”と頑張っていたのです。

 不安な表情の孫に

「テ○さんに、状況を聞いてあげようか?」

「う〜ん でももう遅いかも!”今日職員会議に掛け
 る”って言ってたもの!」

「先ず、出来る事を遣るだけ遣って、それでも駄目だっ
 たら諦めがつくでしょう!
 何もしないで諦めたら、後々迄後悔する事になるで
 しょう!」

そう言いながら、孫の顔を覗きますと、何も言わずに只頷いていました。

 テ○さんとは、孫が通う中学校の校長先生です。
不思議な御縁で30年程前に、お知り合いになりましたが、当時の彼は、教員歴8年目で、正に盛夏の下の稲穂の如しでした。

 実り始めた稲穂をちょっと覗かせ、天を突くように真っ直ぐ上を向き、精一杯の背伸びをしていた熱血教師だったのです。
熱血漢故に、父兄達との間に軋轢が生じる事も度々有りました。
所謂”問題児”為らぬ”問題先生”だったのです。

 彼の言動の対して、父兄達の間では常に賛否両論有りましたが、最終的には子供達を思う余りの”過ぎたるは・・・”だったと言う結論に落ち着くのでした。
其処に辿り着くまでの道程には、梃子摺りましたが・・・

 廻り廻って30年後に、まさか孫がお世話になるとは、夢にも思いませんでした。
本当に『縁』とは不思議なものです。

 
 今朝、起きて来た娘に、昨夜の孫との遣り取りを話しますと、”朝一番に連絡して頂戴!”との返事でしたので、早速、テ○さんに電話をしますと、相も変わらず元気な声で

「おはようございま〜す。お元気ですか?
 偶には、学校にお茶飲みに来て下さいよ!
 コーヒー淹れますから〜 あっ!所で今日は?」

「お忙しくない?ちょっとお話いいかしら?
 お忙しかったら、お暇な時に掛け直しますけど!」

 何事!と身構える様に、彼の声のトーンが変化し神妙な声色で

「大丈夫ですよ!良香さんから電話を頂くなんて滅多に
 無い事ですから、忙しくても何が有っても、どうぞ
 どうぞお聞きしますよ!」

「ありがとう。実はね・・・」

 穏やかに、冷静に、そして彼の立場を考慮しつつ、昨夜の孫の心境を伝えますと、少々間が空き

「嗚呼〜 昨日の事ですね!」

やはり、何かしら問題になった様子が窺われましたが、彼は透かさず

「大丈夫ですよ!そんな事は有りませんから!
 心配しない様に伝えて下さい。」

「お忙しい処、ごめんなさいね!」

「何を仰いますか!此方こそお世話になったあの頃を
 思い出して若返りますよ!懐かしいなあ〜あの頃が!
 本当に偶にはお出掛け下さいね!
 お待ちしていますから・・・」

 現在の彼は、こうべ(頭)を垂れる実った稲穂になりました。間も無く刈り取りですが!オホホ m(_ _)m
思い遣り溢れる彼の言葉に、ほっと胸を撫で下ろしましたし、御世辞でしょうが、とても気分良くさせて頂いた今朝のお喋りでした。

 娘が、孫と同じ中学校に入学した時、テ○さんは、同中学校に勤務する平教師でした。
その二十数年後、市内の養護学校の校長になったとか、隣接する市立小学校の校長になったとか、友人達の噂話には時々あがっていたものですから、彼の近況は耳にしていましたので、それなりには把握していたのですが・・・

 昨年三月、赴任辞令が発令された当日、十数年振りに、彼からお電話が有りました。

「ご無沙汰しております。古巣に戻る事になりました。
 又、宜しくお願い致します。」

 彼の声を聞きながら”さまざまな事”が走馬灯の様に浮かびましたが、昔の事はさて置き、其れは々嬉しく感無量でした。
此れが今年度最初のお喋りでした。

 二度目のお喋りは、彼の負担にならない様に、豪華過ぎず、質素でも無く、お値段も手頃な三本立ての胡蝶蘭を御祝いに贈った際、御礼のお電話を頂いた時です。

 三度目は、私から連絡をしました。
三年生の修学旅行には、校長先生も同行します。
其の御土産を、孫に託して下さったのです。
お礼のお電話をしますと

「こんな物ですみません。
  ・・・・・。」

 スピーカーフォンで話しておりましたので、隣で聞いていた孫が
「校長先生って、こんな話方をするの?
 学校と全然違う!」

でした。

 そして今回が、今年度四度目のお喋りです。

 帰宅した孫に、テ○さんの言葉を伝えますと、満面の笑みで

「嗚呼〜 よかった〜!」

そのひと言に、孫の心情が凝縮されている様でした。

 孫が憂鬱な顔をしていますと、連鎖反応で私も憂鬱になりますし、思い悩んでいる姿を目にしますと、心が痛みます。
でもその様な時は、気付かない振りをして、娘も私も心の扉を全開にして待っているのです。
昨夜の様に、思いの丈を打ち明けてくれるのを・・・



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