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小春日和♪ときどき信州

本・佐野洋子 「役にたたない日々」 

2015年07月28日 外部ブログ記事
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 読書備忘録 



 内容(「BOOK」データベースより)
料理をし、麻雀をし、韓流ドラマに身を焦がす。病に慄き、自分のバアさんっぷりに愕然とし、それでも身近なものから天下国家までをとことん憂えて怒り狂う。淡々と豪快に生きる老境の日々を綴る超痛快エッセイ。人生を巡る名言、ゴロゴロ転がってます。


               

二00三年秋
「史上初めての長寿社会での私たちは、生き方のモデルを持たずに暗闇を手さぐりしながら、どのように朝めしを食うか開発せねばならない・・・」

二00三年秋 2
「この間、振込みをしようとしてモタモタしていたら、後ろの若い男がチッと舌うちをして、他の機械の前にうつって行った。あーあと何年自分で金を下ろせるのだろう。」

「私の家族はテレビなのね、きっと。」

二00四年春
日本人の老後という本を読んだら、どこを読んでも立派な人ばかりで、全ての人が前向きでくよくよしないと言っていた。
これを読んで、日本には不幸で役立たずの老人は居ないみたいだ。本当に立派だから、お天気がいいのに落ち込んだ。って・・・

佐野さんは素直に落ち込んでいたけれど・・・その本には老人のごく一部のそういう人で、そういう事を言いたくてしょうがない人達が登場しているのだ。本当の所はどうだかわからない。素直じゃない私は思ったのでした。

100才生きた人に長生きの秘訣は?って聞くけれど、そして自信満々に応えている方がおいでだけれど・・・私はたまたま100才まで生きたのだと思う。たまたま・・・
母の家系の女達はみんな長生きした。自分が機嫌よく過ごしていれば周りの人も機嫌よく暮せるからって言っていた大好きだった母方の祖母は最後の10年くらいは頭の中に蝶々が飛んでいた。
そんなになってまで機嫌よく過ごそうとしていたのかな?なんて亡くなった時に思ったのだ。

すごくたくさん強い薬を飲んでいる身障者1級のノノ子さんは、なんで病気になった時助けた。あの時何で死なせなかったと泣く。

ここで助けると、これこれこういう状態で結構大変な思いをしますが生きます。
今すぐ救急車で病院に行けば元通りになります。
放っておけばあとちょっとで死にます。
こういう声がどこかから聞こえたらいいのになぁ〜と思う。

二00五年冬 
「歯医者にン百万も使っている。長生きって、無駄だね。生活の向上って無駄ばっかである。」

二00六年秋
「呪い殺したいと思っていたらその女ガンになった。うろたえたら、私もガンになった。人を呪わば穴二つだねェ。」

私の弟も家系にガンは一人も居ないのに、余命半年と言われ半年わずかに待たずに逝った。呪ったって呪われたって今や二人に一人はガンになる時代。普通の事・・・だから佐野さんが呪ったからじゃなくて・・・

二00八年冬
初めての診察の時、
「あと何年もちますか」
「ホスピスを入れて二年位かな」
「いくらかかかりますか死ぬまで」
「一千万」
「わかりました。抗がん剤は止めてください。延命もやめて下さい。なるべく普通の生活が出来るようにして下さい」
「わかりました」
その帰りにイングリッシュグリーンの車を指して「それ下さい」とジャガーを買っちゃった。

「人はいい気なものだ。思い出すと恥ずかしくて生きていられない失敗の固まりの様な私でも 私の一生はいい一生だった と思える。本当に自分の都合のいいようにまとめるのは私だけだろうか。」

解説に 後ろ向きなエッセイ とあった。
ご長寿さんのあの本を読んで老人が皆前向きだったから落ち込んだくだりで、いいじゃん後向きだって、大方はそうなのよ。と思っていたから、私も心底共感した。

解説もとてもよかった。

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