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昭和2年生まれの航海日誌

友の姿が想い出せない 

2015年04月03日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し


 グランドゴルフ会に入ってから2年が経っている。
 20名ばかりの会員だが、入会当時は全員が私の名を
しっていたが、こちらは知った人が1人もいなかった。

 初めてパーティを組んだとき、浦島さんと蛯名さんの氏名だけは
すぐ覚えた。

 小学校で亀に連れられて竜宮城へ行った浦島 太郎さんと
今をときめく関東の蛯名騎手にあやかったからである。

 四方山ばなしをしたこともあるが、どちらかと云うと無口の方で
大声で喜び叫ぶなどの茶目っけはなかったようだ。

 去年の夏過ぎから、姿をみせなくなった。
 蛯名さんに聞くと、
 「入院したらしい」と云う。
 「どこも悪そうではなかったのに」
 それが、昨日訃報を受けた。かなり前に逝去されていたのである。



 今日、グランドから帰るとき、遠回りして公園の池の畔を通った。
 桃と桜が美しく咲き競っていた。
    

 あの人も此処の桃と桜の花の事をよく話していた。
 せめて一輪供えてあげたい。

 雨があたり出した。これで散リ始めるだろう。
 桜は潔しとする。 そうだ俺達の帽章は”桜に錨”だった。

 何することなく晩年を迎えてしまったではないか。

 雨が強くなりだした。
 歩きながら、友のことを思い出そうとするが、浮かんでこない。
しみ込む冷たさに悲しみを感じた。

   

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