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人生日々挑戦
高橋大輔選手・後輩たちは今、「採点基準って何なの?」
2015年01月11日
テーマ:人生
2014年10月14日、世界フィギュアスケート界を牽引してきた高橋大輔選手が現役を引退し、一つの区切りをつけた。以来、3か月が経過しようとしている。
この間、世界フィギュアスケート界は、グランプリシリーズが終わり、全日本選手権も終わった。そして、さまざまな出来事があった。
振り返ってみると、フィギュアスケーターとしての生き方を含め、高橋大輔選手を凌駕する魅力ある選手は、現れていない。
テレビ放送局に煽られ、やけに饒舌で、誇張した選手が目立つが、しみじみとした味わいを醸し出す選手は、いない。
それと、最近、フィギュアスケートの採点基準って何なの? と思ってしまう。
フィギュアスケートは、採点基準に沿って最高得点を挙げさえすれば優勝する。当たり前だ。
しかし、採点基準をめぐっては、問題が二つある。
一つは、採点基準が同じでも、ジャッジの顔ぶれによって、同一演技に対する得点が異なってくるという問題である。仮に、全くの同一演技をしても、A大会とB大会とで得点が異なる、それもかなり、となったら、たまったものでない。
もう一つは、採点基準が同じでも、演技する選手の顔ぶれによって、同一演技に対する得点が異なってくるという問題である。仮に、全くの同一演技をしても、A選手とB選手とで得点が異なる、それもかなり、となったら、たまったものでない。
参考までに、2014年11月に書いたブログ記事の一節を掲げる。
危険な状態でのフリー演技。彼は、ゴロン、ゴロンと5回転んだ。それにもかかわらず、5点減点だけで、いい点が出た。ゴロン、ゴロンと5回転んでも、「元々の演技が素晴らしければ、それだけ点数も高く」なると説明する人がいる。金メダリストに対する「オマケ」だと発言する解説者のおっさんもいる。「オマケ」を許容する人間が解説者なんてのは、いいんだろうか。
また、ネットでは、ルール上、4回転ジャンプを跳び、回りきっていれば、1点減点だけで済む、と説明している人もいる。
フィギュアスケートの採点ルールがそうなっているとすれば、それまでかもしれない。しかし、フィギュアスケートの美しさという観点から観れば、ゴロン、ゴロンと5回転んだにもかかわらず、5点減点だけで、いい点が出る、というのは、おかしい。だって、ゴロン、ゴロンと5回転倒は、観られたものでないもの。
フィギュアスケートの採点においては、観る者に「おかしい」と思われない採点であってほしい。
こうした採点基準に関しては、現代ビジネスの2014年11月29日付けの配信ニュースに次のような一節がある。
さらに、スポーツライターの折山淑美氏によれば、構成点は選手の「格」によって左右されるのだという。
「たとえばソチ五輪銀メダリストのパトリック・チャン選手だったら10点満点で9点台後半がほぼ確実に出るとか、?橋大輔選手なら9点台は堅いとか、選手によってある程度は決まっています。羽生選手も『技術がある』というイメージがあるから、どんなに失敗しても7点台までは落としにくい」
しかし、これは、おかしな話だ。要するに、ジャッジは、目の前における具体の演技について採点するのであって、ゴロン、ゴロンと5回転べば、パトリック・チャン選手だろうが、高橋大輔選手だろうが、羽生選手だろうが、ダメなものはダメだ。
それが、選手が誰であるかによって変わってくるとすれば、採点基準の自殺行為のようなものである。
更に、同じく現代ビジネスの2014年11月29日付けの配信ニュースには、「スターがスターであるがゆえに良い採点を受け、それがスターの地位を確固たるものにする。そんな仕組みができあがっているのだ。」という一節がある。
しかし、これは、聞き捨てならない。これが本当だとすれば、いったいいつからそうなったの?
フィギュアスケートって、スポーツでないの? 「スターゆえに良い採点」というのなら、それはもうスポーツではない。スポーツではなく、人集め、金儲けのためのショーにすぎない。しかし、いくらなんでも、それはないだろう。
フィギュアスケートは、そもそも、アスリートが競い合い、子どもたちに夢を与えるスポーツだ。だからこそ、閑古鳥が鳴いていた時代を経て、フィギュアスケート界は、隆盛を極める今日に至っているのだ。
世界のフィギュアスケート界が、「採点基準って何なの?」と疑問を持たれるような運用を続けていると、ダメになっていくよ。
選手の演技も、採点基準に基づく採点も、真剣勝負だからこそ感動を呼ぶのであって、情実とか、それみたいなのが絡んでいるとなると、アホらしくて観ていられない。
世界のフィギュアスケート界の歴史をひも解けば、ジャッジ等でかなりアホなことをしてきた実績があるらしい。だからといって、今またアホなことをやっていると、前途は危ないよ。
そうじゃなくて、アスリートが競い合い、子どもたちに夢を与えるスポーツの原点に立ち返りなよ。
高橋大輔選手が見ているよ。
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