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老い朽ちる日までに

妻が帰ってきた 

2012年03月07日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



妻が「春物のブラウスとパンツを買ってきたけど、どう」と言って、目の前に元気な姿で立って現れた。
これから二人の生活が復活するのだと思い、彼女が宝物のように大事にしていた数十枚の和服と帯を処分してしまったことを詫びた。
彼女は箪笥の前に泣き崩れてしまった。

彼女が15か月前に逝ったことは意識の外にあった。
現実に起こったことのように思われて、恐怖のため覚醒した。
見回しても妻の姿を認めることがなかった。
時計の針は5時40分を刺していた。

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