「関口裕子の LIFE is シネマ」連載スタート!

「関口裕子の LIFE is シネマ」連載スタート!

この度、映画コラム「関口裕子の LIFE is シネマ」をスタートしました!
このコラムでは「LIFE is シネマ」というタイトル通り、映画と生活をかけあわせ、ナビトモでお馴染み!キネマ旬報元編集長の関口裕子さんが様々な切り口で色々な映画をご紹介してきます。

またオンライントークイベント「関口裕子と語る映画」とも連動!(次回開催は2021年10月を予定)
長年取材を続けてきた関口さんだからこそ知ってる、映画界のマル秘エピソードも聞けちゃうプレミアムなイベントです!
コラムとイベントあわせてお楽しみください!

今回のテーマ「今日のおかずのヒントになる映画」

食べることはとっても楽しいのですが、毎日、なにを食べようか? とメニューを決めるのは大変じゃありませんか? コロナ禍、おうちで食べる機会も増えていると思います。そんなとき、ちょっと参考になる映画をご紹介します。

映画を観ていて、これはおいしそう! と思い、帰宅後、それを作って食べてしまったこと、ありませんか? 食いしん坊な私は何度もあります。映画に匂いがなくてよかったと常々思っています。『チャーリーとチョコレート工場』(2005)の公開時、チョコレートの匂いとともに上映するイベント試写がありました。夜の試写だったこともあり、参加者はみんなお腹をグーグー鳴らしながら映画を観たのですが、なかなかに苦しかった記憶があります。

風間杜夫さん主演、大林宣彦監督の『異人たちとの夏』(1988)もそんな映画。風間さん演じる原田が、ある夏の日、12歳のときに亡くなったはずの両親(片岡鶴太郎、秋吉久美子)に会い、不思議なひと夏を過ごすというファンタジーです。『異人たちとの夏』には、家へ遊びに行くたびに母が食べさせようとするごちそうをはじめ、鰻、インド料理、寿司などおいしそうな料理がたくさん出てきます。アイスクリームメイカーで作るハンドメイドアイスもとてもおいしそうでした。そんな家族が「贅沢をしよう」と一緒に食べるのが「今半」のすき焼き。夏のすき焼き。これが本当においしそうで、観終わってどうしても食べたくなり、今半ではありませんでしたが、すき焼き店に直行しました。

出てくる料理が印象に残る『千と千尋の神隠し』

宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』(2001)も数々の料理と共に思い出される映画です。冒頭、主人公・千尋の両親は得体のしれないものがやっている屋台の食べ物を口にしたことで、豚になってしまいます。たぶん私もあそこを通ったら、食べずに通り抜けることはできないでしょう。両親が食べているものに特定の料理名はないそうですが、肉圓(バーワン)という台湾の食べ物に似ています。

『千と千尋の神隠し』ではおにぎりも印象的です。心細さに身を固くしながら両親を助けようとする千尋に、湯屋で働く謎の美少年ハクが渡すおにぎり。一口食べた千尋は、緊張が解けたのかボロボロと大粒の涙を流します。塩味が少し増したおにぎり。これもおいしそうです。
出てくる料理が印象に残る『千と千尋の神隠し』

さあ!作ってみませんか?

映画に出てくる料理には、気になったら皆さんにも作って食べてもらおうとレシピを用意している作品もあります。

安田真奈監督の『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』(2017)もそんな1本。17歳の少女の等身大な悩みを、兵庫県加古川市の町や豊かな自然、食べ物と共に描きます。なかでも加古川特産のいちじくを使った家庭料理は、私たちの胃袋をわし掴み!ちゃんとレシピも用意されているので、これは作るしかありません(レシピはこちら)。『ハニーレモンソーダ』(2021)などの堀田真由さん主演のいとおしい作品です。

サンジュウロクドハチブ

高田郁の同名時代小説を映画化した角川春樹監督『みをつくし料理帖』(2020)の料理も本当においしそうです。大阪で起きた自然災害で家族を失った親友同士の少女たちが、江戸で様々な困難を乗り越えながら、それぞれの人生を送る物語。女性の料理人はほぼいなかった江戸で、上方と江戸を調和させ、独自の味を創り出していく澪の料理が評判を呼びます。昆布だしで作る上方の料理、観るととても胃袋が刺激されます!(詳細はこちら

ECサイト「北欧、暮らしの道具店」発信のWebドラマを元に映画化された松本壮史監督の『青葉家のテーブル』(2021)。息子リクとシングルマザーの春子(西田尚美)、その友人めいこと彼氏ソラオの4人で暮らす青葉家に、春子の旧友の娘・優子が居候を始めたことで起きる物語。“家族”ではないけれど心が通う新たな共同体と生活様式を描く作品でもあります。カジュアルな生活の中で登場する料理はすぐに作れそうなものばかりです(レシピはこちら)。
さあ!作ってみませんか?

関口裕子 プロフィール

「キネマ旬報」、エンタテインメント業界紙VARIETYの日本版「バラエティ・ジャパン」編集長を経て、フリーランスに。執筆、編集、コンサルタントとして活動中。趣味は、歴史散歩。
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