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作品名 試してみる?の話(2) 評価 評価(1)
タイトル 試してみる?の話(2)
投稿者 比呂よし 投稿日 2013/12/04 09:22:18

++++他言無用に願いたい。 もし社員が聞き知
ったら、社長が内職を始めたから、いよいよウチの
会社も危ういーーー、と浮き足立つ心配があるから
だ。

(2)

 私は日頃社員から、「鬼か蛇か!」とか、「(温
暖な血の流れない)計算機!」と陰口を叩かれてい
る。 世にも恐ろしげな社長ではあるが、毎日会社か
ら帰宅して玄関の戸をガラリと開ければ、大抵6時
半頃になるが、瞬時に天使に変身する:
 「好美ちゃーん、今帰ったよ!」 私は種類を選
ばず女が好きで、配偶者も「好き」の内に入る。こ
の辺りが、好みのうるさい一般の男連中とは大分違
う。

 さて、下ごしらえは配偶者が既にやっているが、
時間のかかる調理は、毎日私の担当である。
 和やかな雰囲気の夕食の後には、肩の凝りやすい
配偶者にマッサージをしてやろう、というのが私
なのである。 メインは背中だが、所望されれば背
中に限定せず、おっぱいにだって何処にでもする。
場所を選ばないのが「弘法筆を選ばず」の真のプロ
なのだ。

 街の学校で勉強してまで、マッサージに励もうと
いう悩ましくも涙ぐましい夫婦愛の背景は、またそ
の内に機会を得て語る事にする。

 話が脱線し掛けたが、それはさて置き、専門学校
の土曜日のクラスの生徒は「基礎コース」で、先に
述べた通り私を含めて12名。私以外の全員は「う
ら若き乙女」で、年齢構成は20代が2名、30代
が6名、40代が3名。私の老眼を通して見れば、
40代も立派に「うら若い」。
 こういう風に条件が整えば、お察しの通り、話が
「妖しくならない」方が、むしろ不自然である。

 一回2時間半のお授業で、しばしばサービスで時
間が延長とはなるのだが、一時間目は座学で骨格と
筋肉のお勉強である。講義を聴きながら部屋の片隅
に吊るされた舎利骨をカタカタ言わせて、生徒が交
代で撫ぜまわす。

 美人も不美人も、骨に張り付いた皮一枚の差かと
思うと、カタカタの響きも格別な味わいがあって、
私なんかウットリしてしまう。肉体の次に私は骨が
好きなのだ。標本は多分女の骸骨に違いなく、香り
でそれが判る。

 舎利骨にウットリしてから、次の1時間半が実技
で、これが楽しみーーー。寝技とも言うのだが、生
徒同士が互いにマッサージの練習台になって練習す
る。練習台は堅い専用ベッドに、パンツと薄物一枚
になって大型タオルにくるまってうつ伏せに寝る。

 私の練習の時は、何時も二十代の女性が練習台に
なってくれるので、タオルごしとはいえ毎週教室で
痴漢ゴッコをやっているようなものである。これに
比べたら、満員電車の狭い中でヤル男の気が知れな
い。だから最初に、授業料は「こりゃ、安い!」と
言った。

(つづく)

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