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バレンタインの想い出 

2023年01月23日 ナビトモブログ記事
テーマ:想い出

あれはそう今から60年近くも前のこと
1964年のバレンタインデー。
そう東京オリンピックの年のことだった。

学校に着くなり待ち受けていたかのように私の所に一人のクラスメートの女子が来て
「ある子がバレンタインデーのプレゼント渡すから絶対受け取ってあげてね。」
私は何のことだかチンプンカンプン、わけがわからなくてただ
「うん。」
と答えただけでその日を過ごし、やがて授業が終わって下校の時刻になった。

当時はまだバレンタインデーのチョコレートなんて一般には普及していなくてほとんどの人が知らないことであった。
ましてや私の通っていた田舎の中学校ではなおさらのことであった。

帰宅の支度をして下駄箱の所に向かうと、朝の彼女と一緒にもう一人の女子がいた。
そして何といわれたのかは記憶に残ってないんだけれど
小さな包みを私に手渡したのだ。
よくわからないまま帰宅して包みを開いたら中から出てきたのはきれいに包装されたチョコレートだった。
母に聞くのも気恥ずかしいので、夜には帰ってくるすでに社会人となってる姉に聞こうと思った。
やがて姉が帰ってきて聞いたことは、バレンタインデーとは1年に1度だけ女性が男性に愛を打ち明けられる日だという。
そしてチョコレートはその愛の証しだというのである。

私はその話を聞いていっぺんに舞い上がってしまった。
というのはもともと私はその彼女にひそかに憧れていたからである。

その後ぼくらは交際をするようになった。
最初のデートが和歌山市にある日本庭園。
今考えてみると中学生が日本庭園なんてどんなつもりで誘ったのか全く気恥ずかしい次第だ。
その後は中学校を卒業して2人は別々の高校に行くようになったけれど、映画に行ったり、遊園地に行ったりもするようになったが、手をつなぐことは恥ずかしくて何もしないまま3年続いた。

あとで聴いてみたら
1学年で300人あまりの学校なんだがバレンタインチョコをもらったのは私ともう一人の友人だけだったということでした。

今は懐かしい私の60年ほど前のバレンタインの想い出。 



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