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◆死の枝◆ 

2021年04月30日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

死の枝作者: 松本清張出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/05/17メディア: Kindle版松本清張さんの短編集。11作品の短編推理小説が収められていて、全ての作品で、殺人事件が起こる。直接、手を下したわけでなくても、明らかに殺意を持って、相手が死ぬように仕向けるものもある。松本清張さんは、推理小説の大家だけど、恋愛小説の名手でもある、というどなたかの書評を読んだことがある。確かに、本作でも、8割の話が、恋愛絡み。男と女の痴情のもつれが、事件に発展するものが多い。11作、どの小説も、とても面白いけれど、その中でも、私は、「史疑(しぎ)」という作品がとても面白いと思った。福井県の田舎町に、「江戸時代の学者・新井白石の著書、”史疑”を所有している」と話す、偏屈な老人がいる。老人の変わり者っぷりは、それは大変なもので、先祖から受け継いだ、おびただしい数の古書を、自宅に積んではいるが、それを、どんなに高名な学者が閲覧を申し込んでも、決して公開せず、宝の持ち腐れのようになっている。特に、「史疑」は、学者たちが喉から手が出るほど欲しい、幻の名著で、その日も、東京から来た、野心に燃えるある学者が、「史疑」を見せてほしいと頼むも、簡単に断られ、学者は、夜になるのを待って、老人の家に忍び込み・・・という内容。で、まぁ、殺人事件はともかくとして、行き過ぎた偏屈は、学問の損失にも繋がるのだと、悔しい思いがした。というのも、この老人の死後、彼の息子は、その蔵書の価値も分からず、全て焼いてしまったというのだ。もう、何をかいわんや。架空の話とはいえ、勿体なくて、地団駄踏みたいような気持ちになった。

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