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「監獄への招待」 

2020年11月22日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

〔1967年/日本〕服役中の詐欺師・河西義男(田宮二郎)は、出所まで、あと1年ちょっとのところで、なぜか、仮釈放される。警察の会議室に連れていかれた河西は、アメリカ在住の麻薬の売人・ヘンリー野坂(田宮二郎・二役)と河西が瓜二つである事から、近々来日するという野坂になりすまして、麻薬取引の現場に行ってほしいと要請される。野坂の経歴を頭に叩き込み、仕草、歩き方、表情の作り方、話し方まで特訓した河西は、麻薬組織に近付く事に成功する。一方、来日した野坂は、警察の策略で、精神病院に入院させられ、事実上、監禁状態となる。河西は、麻薬組織のボスのドイツ人・グラウの家で寝泊まりすることになるが、グラウの娘のルミ(真理アンヌ)と愛し合うようになり・・・。田宮二郎さんが、一人二役を演じる、麻薬潜入捜査物だけど、緊張感があって、めっちゃ面白い。田宮さん演じる、囚人の河西は、ある日、突然、出所させられて、自分にソックリだという、日系人の男・野坂になりすますんだけど、これが、いつバレやしないかとヒヤヒヤする。河西には、見張りとして、いつも渡辺文雄さんがくっついて来て、案の定、鋭い渡辺さんに、偽者ではないかと、疑われる。その時の、警察の対応が素晴らしい。めっちゃ上手いトリックで、渡辺さんを騙し、河西が間違いなく野坂だと信じ込ませる。私が警察の人間だったら、今後の捜査で真似したいような手だ(笑)。けれど、もっと大変なピンチがやって来る。なんと、アメリカから、野坂の妻・野際陽子さんがやってくるのだ。他人なら、河西と野坂の見分けがつかなくても、妻となると、話は違う。この時の、野際陽子さんの演技が、何ともすっとぼけていて、本当に面白い。劇場内は笑いが起こっていたし、私も、笑ってしまった。で、野際さんの出現にショックを受けるのが、河西と恋に落ちた、真理アンヌさん。「彼に、あんな素敵な奥様がいるなんて」、と。けれど、河西にしてみたら、「違うんだよぉぉぉぉぉ!! あの女は俺の嫁じゃねぇぇぇぇぇ!!」と、叫びたいけど、叫べずに、どうすりゃいいんだ状態。苦しい状況に、こちらの胸まで苦しくなった。評価 ★★★★☆

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