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「墨東綺譚」 

2020年04月24日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

〔1960/日本〕中学校教師・種田順平(芥川比呂志)は、赤線・玉ノ井の娼婦・お雪(山本富士子)とひょんなことから知り合い、お雪の気立ての良さに惹かれる。順平はお雪の所に通うようになり、お雪も、他の客とは違う雰囲気の順平に商売を抜きにして惚れてゆく。順平には、光子(新珠三千代)という妻がいるが、光子は、結婚前に手伝いをしていた宅間家の主人の子を生んでおり、宅間家からは、毎月、子どもの養育費が届けられていた。そして、その事は順平の心に、常に暗い影を落としている。お雪もまた、悲しい身の上の女だった。彼女が娼婦にまで身を落としたのは、病気の母のためなのだ・・・。永井荷風の最高傑作と言われている小説の映画化。1992年に津川雅彦氏でも、映画化されていて、そちらは以前観ているのだけれど、なんだかエロシーンが多かったという事しか記憶にない。それと比べると、こちらは抒情的で、山本富士子さん演じる娼婦・お雪の哀しみが伝わってきて、心に染みる。お雪は、順平に、他の客とは違う、特別な感情を持つにつれ、彼との生活を夢見るようになる。彼の職業も、住所も、家族についても、何も知らないのに。順平だって、お雪が好きだ。娼婦だからと、決して下に見てはいないし、実際、仕事を辞めて、退職金で、彼女と新生活を始めようとしかかる。お雪が娼婦をしているのは、病気の母親のためだけれど、解説を読んで、ちょっと驚いた。母親と言っても、それは、お雪の亡き夫の母で、実母ではないらしい。劇中、そのような説明があったかなかったか、私が聞き落したのかもしれない。それにしても、実母でもない人のために、そんな苦労。このエピソード一つを取ってみても、お雪の、人の好さが伝わってくる。一つ教訓。現金は、どんなに信頼できると思う人でも、預けてはいけない。誰かに渡す現金は、必ず自分で持っていかないと。ポスターのタイトルの「墨」の文字には、「さんずい」が付いているけれど、これは造字だそうだ。評価 ★★★★☆

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