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葵から菊へ
「各戸がバケツ一杯の雨水貯留」「雨水の自区内処理」を合い言葉に
2019年10月31日
テーマ:テーマ無し
新宿区民は、神田川による台風や大雨で頻繁に水害被害を長年にわたって受けていました。
共産党新宿区議団は、新宿内の降雨量だけではあれ程の水害は起きないのではないか。井之頭川、善福寺川、妙正川流域の上流区の降雨が原因ではないか。「ゴミの自区内処理」と言われてきたが、「雨水の自区内処理の原則が必要ではないか。同時に区内の高台に住んでいる区民も、バケツ一杯でも雨水を貯留することが必要ではないか。」と、この二つの論理に到達しました。
「浸透ます」を研究している大学教授の講義を受けました。校舎改築や公園新設時には遊水施設の設置を行政に提案してきました。
水害被災地の早稲田鶴巻町や山吹町で救援活動をの中で、災害ゴミの山を見ていて昨日まで住民の貴重な財産だったこと思うと胸が痛みました。
1981(昭和56)年第二回定例会決算認定の反対討論で「各戸がバケツ一杯の雨水貯留」「雨水の自区内処理」を合い言葉と発言しました。
共産党区議団が提案した上流区への要望書も全会一致で議決されました。
神田川水害被害住民の裁判闘争も相まって総合治水対策が前進しました。とりわけ環状七号線地下の遊水装置の貯留効果は、抜群だと専門家も認めています。
管理人の区政報告
新宿区議会会議録から抜粋。
・・・・・・・・・・・
○議長(坪山正夫君) 次に、松ケ谷まさお君、長谷川順一君、篠崎修之君の三委員の少数意見の報告を願います。三十六番長谷川順一君。
〔三十六番長谷川順一君登壇、拍手〕
〇三十六番(長谷川順一君)私は、ただいま一括議題に供されております認定第一号から認定第三号までの各会計歳入歳出決算の審査を付託された決算特別委員会におきまして、認定第一号昭和五十五年度東京都新宿区一般会計歳入歳出決算及び認定第三号東京都新宿区国民健康保険特別会計歳入歳出決算について日本共産党新宿区議会議員団所属の松ケ谷まさお委員、篠崎修之委員とともに反対し少数意見を留保いたしましたので御報告いたします。
(略)
以上で決算に反対する主なる理由を申し述べましたが、(略)最後に水害問題についてだけ意見を申し上げます。
区長は昭和五十五年度重点施策の一つとして河川溢永による浸水のおそれのある地域を対象として盛り土資金の一部を補助する制度を新設いたしましたが、この年度中も現在に至るまでも区民から一件の申請がありませんでした。このことは、水が出たら家屋の土台を盛り土で高くして家財を守るという守りの水害対策ではなく、根本から水害をなくすという積極的な攻めの行政姿勢が必要であることを申請をしないという事実でもって区民が訴えているのであります。
決算審議の中で、わが党委員の質問に対し区長は、水害対策は新宿区政の最大の課題であり全力で取り組んでいく決意を声高らかに表明したのであります。今定例会終了後、遊永池や地下浸透処理施設などの総合治水対策の推進のために、神田川、妙正寺川流域の上流関係区などに要請行動をとることを明言いたしました。土木部など担当部局はこれを受けて薬科大学跡地の公園、中町公園、天神小学校及び大久保中学校の校庭などに地下浸透処理や遊水、保水機能を待った水害対策の設備を施す計画を明らかにしています。
私たちは国や都の施策を待つことなく、積極的に新宿区独自の水害対策を講じていることを高く評価するものであり、さらに今後区長が国や都の責任を厳しく追及すると同時に、各戸にバケツ一杯の雨水貯留、雨水の自区内処理という私たちの提言を受け入れ総合治水対策を推進していくことを要望いたします。
以上で認定第一号に対する少数意見の報告といたします。
水害対策に関する要望書
右の議案を別紙のとおり提出する
昭和五十六年十一月三十日
提出者
東京都新宿区議会議員
(全員)
東京都新宿区議会議長 坪山正夫殿
水害対策に関する要望書
新宿区においては、去る七月二十二日の集中豪雨、引き続く十月二十二日の二十四号台風によって神田川、妙正寺川流域を中心に多大の水害被害を受けました。このように一年に二度の災害救助法の適用をうける水害はかってないことであり、しかも、最近四年間だけで、四回も災害救助法の適用を受けるに至っており、被災区民の苦しみは、耐えがたいものになっています。
今日、流域の都市化が非常に進行し、降雨が短時間に集中して河川に流出する状況は、河川の安全度を著しく低下させ、水害を頻発させる最大の原因となっています。
いま、水害のない街づくりを進めるためにほ、河川の改修、下水道の整備拡充の一日も早い完成が切望されると同時に、神田川水系全域で、遊水、保水機能の確保等の総合的治水対策の促進もまた急務となっています。
当区におきましては、すでに妙正寺川流域の区立公園に遊水池を設置し、今後更に、こうした努力を強力におし進める所存であります。
国、都ならびに関係区におかれましても、遊水池の設置、雨水の一時貯留、地下浸透などにつき、特段の御配意を得られますよう心から要望するものであります。
ここに、東京都新宿区議会の議を経て要望書を提出いたします。
建 設 大 臣
東 京 都 知 事
千 代 田 区 長
文. 京 区 長
中 野 区 長
杉 並 区 長
豊 島 区 長
練 馬 区 長
あて
(了)
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