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必見? 日本の援助・8億ドルを追跡したら経済援助資金を横領した三菱新日鉄岸信介 

2019年08月24日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



室井佑月さんの「知人から観て! とまわってきた韓国のニュース。衝撃的! みんな観てみて!」19:08 - 2019年8月19日
日本の援助-8億ドルを追跡したら経済援助資金を横領した三菱新日鉄岸信介



国会会議録から1977年に、日本共産党参議院議員須藤五郎さんが質問している部分を抜粋します。
JTBC特別取材班の番組に出てくる「日韓協力委員会」、「矢次一夫」そして「田中龍夫」が通産大臣としてノラリクラリの答弁をしています。

・・・・・・・・・・・
第080回国会 商工委員会 第3号
昭和五十二年三月十日(木曜日)
   午前十時十三分開会
出席者は左のとおり。
    委員長         加藤 武徳君
    理 事
                熊谷太三郎君
                福岡日出麿君
                竹田 現照君
                須藤 五郎君
    委 員
                植木 光教君
                小笠 公韶君
                剱木 亨弘君
                斎藤栄三郎君
                林田悠紀夫君
                吉武 恵市君
                阿具根 登君
                鈴木  力君
                対馬 孝且君
                森下 昭司君
                桑名 義治君
   国務大臣
       通商産業大臣   田中 龍夫君
(中略)
○須藤五郎君
 通産大臣、通産行政の重要な柱の一つとしまして経済協力問題があると思います。そうして田中通産大臣自身は長らく自民党対外経済協力特別委員長の職についておられました。いわばこの問題の権威者の一人であろうと、こう思いますので、経済協力問題に関連して田中通産大臣に何点か伺いたいと思います。
 御存じのように、いま日韓をめぐる経済協力問題について、ソウル地下鉄建設を初めさまざまの疑惑が取りざたされておることは御存じのはずでございます。いやしくも国民の血税を使って、相手国の国民生活の向上を期することを目指して行われる経済協力に、多くの疑惑が集中するような事態はあってはならないことであると考えます。それだけにこうした問題は公平、公正かつ明朗な形で、断固として行わなければならない問題でございます。この点に関して、大臣の所見をまず伺っておきたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) お答えをいたします。
 須藤先生お話のごとくに、日本といたしまして、特に後発途上国に対しまする経済協力、なかんずくアジアの場合におきましては、特に善隣友好というような意図も含みまして、この経済協力を推進してまいらなくてはなりません。かような意味合いにおきまして、国といたしましても、特に、あるいは日韓の関係から申すならば、国交正常化に際しましての有償、無償の純賠償という問題がございまして、その忠実な履行ということがまず第一に唱えられておるような状態でございまして、この点は昨年をもって完了いたしたような次第でございまするが、順調に推移いたしておる、かように存じております。
○須藤五郎君 通産大臣、あなたの答弁ぶりを聞いておりますとね、こっちが言ったことを率直に、そのとおりでございますとか、それは違いますというような答え方をなさらないで、くるっと回ったような、賛成しているのか反対しているのかわからないような答弁をあなたはなさるということをこれまで聞いておりましたが、いまの答弁を聞いておりましても、公明党の同僚委員に対する答弁を聞いておりましても、ややそういうところがあるように思いますので、そうじゃなしに、率直に私の質問に対して、そのとおりでございます、違いますと、どちらかはっきりとお答えになるのが一番私はいいと思います。そういうように答えていただきたいと思います。おわかりでござまいしょうね。
○国務大臣(田中龍夫君) はい、確かに。
○須藤五郎君 おわかりになりましたね。
○国務大臣(田中龍夫君) はい。
○須藤五郎君 それじゃ、以後答弁はそういうふうに願います。
 いまの問題は、後でまた改めて出てきますから、繰り返して答弁は要求しませんが、ところで大臣は、通産大臣就任の直前まで日韓協力委員会の事務総長を務めてこられました。これも事実でございますね。――事実と認めてよろしい。
 ところが、この日韓協力委員会なるものは、最近日韓癒着問題が浮上してくる中で、大いに注目を集めております。たとえば、さきの予算委員会で取り上げられました金大中事件の政治決着に関係する疑惑もその一つでございます。とりわけ日韓経済協力に果たしてきた役割りは重大で、あるところでは日韓定期閣僚会議の補完機能としての役割りを果たしてきたとさえ言われております。事実、国策研究会の「新国策」に掲載されております報告を見ますると、浦項総合製鉄問題、日韓大陸だな開発問題を初め、きわめて重要な問題が論議されております。
 そこでお伺いしますが、日韓の経済協力に関して日韓協力委員会が果たしてきました役割りは、経済協力問題が公明正大かつ明朗な形で行われ、重要な役割りを果たしてきたと自負されるのかどうかという点、どうぞお答え願いたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) お答えいたします。
 日韓両国の親善友好のために、公明正大、しかも率直な姿において今日まで運営をされておったと存じます。
○須藤五郎君 大臣が公明正大だとおっしゃることと、私たちが考えることとには多少違いがあると思うんですが……。
 ところがですね、残念ながら公明正大どころか、日韓協力委員会の存在こそまさに今日の疑惑の根源となってきておる。このことは「新国策」、ここにありますが、「新国策」等での矢次一夫氏などの発言を見ますると一目瞭然にわかると思うんですね。たとえば「新国策」七〇年五月十五日号で、矢次・鍋山・木内氏らが「日韓協力委員会第二回総会より帰って」ということで座談会をしておりますが、その中で矢次氏は次のように語っております。「委員会の席は、鉦や太鼓で賑やかにやりながら議論をし、」「具体的な話合いというものは、委員会の楽屋裏でいろいろ進めるのが一番いいのであって、俗な言葉でいえば、「女を口説くのと金を借りる話は、演説によってはできないのだ」ということで、今度もそういう問題はそういう問題として、別室で行われた。そして、たった三日間であったけれども、非常に大きな具体的な経済協力の話が、私の承知しているだけでも五つか六つすでにまとまったのです。」、こう矢次氏が話しております。御存じですか。これは一体どういうことでしょう。まさに経済協力の話が舞台裏で決められてきたことを示すものではないでしょうか。これで公明正大と言えるでしょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) 私は、その矢次君の東京に帰りましてから話された話、全く関知をいたしておりません。私はさようなことではなかったと存じます。
○須藤五郎君 ちょっとおしまいのところがはっきり聞き取りにくい、もう一遍はっきり言ってください。
○政府委員(田中龍夫君) 私は、そういうふうな舞台裏でどうのこうのというようなことではなく、筋を通した事務総長としての会の運営をいたしております。
○須藤五郎君 それじゃ重ねて尋ねますが、矢次氏が言っているようなこういう舞台裏でいろいろ操作されたということが、先ほど私が申しましたような公明正大にやられた、こういうことに該当するのでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) 矢次君はどういうことをいたしたか存じません。私は公明正大に事務を処理いたしております。
○須藤五郎君 もう一度聞きますが、矢次君が言っていることは公明正大という言葉に値するかどうかということです。大臣はどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(田中龍夫君) それは本人は公明正大であると思って言っておるのでありましょうが、お聞きになる方は公明正大でないとおとりになっても、それは主観の問題であろうと存じます。
○須藤五郎君 ぼくが最初指摘したように、私が「おはよう」と言えば、あんたは「こんばんは」と、こう言う。そういう答弁じゃないのです。大臣はこれは公明正大だとお考えになりますかということを尋ねているのです。矢次君の言っているのは公明正大だと考えるなら、そういうふうに答えたらいいのです。
○国務大臣(田中龍夫君) 矢次君は矢次君でございまして、私は私でございます。
○須藤五郎君 矢次君の意見を聞いているのじゃないのです、考えを。大臣はどう思うかということを聞いているのです。あなたの意見を率直に述べてください。
○国務大臣(田中龍夫君) 私はそのことにつきましては、矢次君のことでもあり、第三者の論評は避けたいと存じます。
○須藤五郎君 こういう押し問答をやっていれば時間がかかるだけで、はっきりしないのだが、矢次君がこういうことを言っているというのは事実なんです。ちゃんとここに載っているのです。大臣はこれを読まれて、なおこの問題が公明正大にやられておる−裏で話し合われている、女を口説くときと金を借りるときは裏で話をするのが一番よいのだということを矢次君は言っておる。そういうやり方が公明正大に値するかどうかということをぼくは聞いているのです。あんたの意見はどうなんです。
○国務大臣(田中龍夫君) 第三者のことでありますので、私はあえて論評をいたしません。
○須藤五郎君 そういう答弁を何回も繰り返すと、ぼくは、大臣は矢次君の意見に賛成をしているのだと、これを公明正大だと大臣は言っているのだというふうに理解せざるを得なくなるのですが、そういうふうに理解していいのですか。
○国務大臣(田中龍夫君) 私は第三者の行為に対して論評を避けたいと、こう言っております。
○須藤五郎君 第三者の意見は、どういうことを言ってても――あなたも関係ある内部のことなんですよ、これ。あなたは日韓協力委員会の事務総長でしょう。その中でこういうことが言われておって、それを第三者の言ったことだから私は知らぬ、いいとも悪いとも言えないというような、そういうあなたの姿勢ですかどうですか、それをはっきりしていきましょう、それじゃ。
○国務大臣(田中龍夫君) 「新国策」に載りました矢次君の言葉に対しまして、私は第三者として論評を避けたいと思います。
○須藤五郎君 いいとも悪いとも言えないのが私の姿勢ですと、こういうことですね。どうですか、そこをはっきり返事してください。
○国務大臣(田中龍夫君) 矢次君はそう申したということでございます。
○須藤五郎君 矢次君の言ったことじゃなく、あなたはこれに対してどう思いますか、あなたは事務総長として、どういうふうにこれに対して考えを持ちますかということを私は尋ねているのです。これに答えてください。
○国務大臣(田中龍夫君) 私は事務総長といたしまして事務を処理いたしてまいりました。同時にまたその矢次君たちの行為に対しまする論評をあえて避けます。論評をいたすことを避けます。私の個人の発言としての論評を避けたいと存じます。
○須藤五郎君 答弁を避けたいと、こういうことですね。いいですね。
○国務大臣(田中龍夫君) さようです。
○須藤五郎君 田中通産大臣は、この第二回総会におきまして大会事務総長を務め、経過報告まで行っておるのですね、この席上。その詳細について承知しているはずだと私は思います。矢次氏が言う楽屋裏で決められたという五つか六つの大きなプロジェクトとは一体何を指しているのか、この点は明らかにしていただきたいと思います。知らぬと言えませんよ。
○国務大臣(田中龍夫君) 会議に出ましたケースにつきまして、いろいろの議題がございまして、特にわれわれは国交の正常化と同時に、日韓の政府間ベースでもって決めました有償無償の経済協力の円滑な実施、こういう問題につきまして討議をいたしました。
○須藤五郎君 五つか六つの大きなプロジェクトということは、どういうプロジェクトかということをあなたは知っているはずでしょう。それを私はいま尋ねた。この五つか六つの大きなプロジェクトというのは一体何を指しておるのか、これをはっきり言ってもらいたい。
○国務大臣(田中龍夫君) そこで矢次君が申されたと言うておりまするプロジェクトなるものは、私は何を指しておるか存じません。
○須藤五郎君 おかしいな。あなたは事務総長ですよ、そのときの。事務総長が、矢次君がどういう内容の話をしたか、五つか六つの大きなプロジェクトは何を指しておるかということをあなたは知らなくて事務総長が務まったのですか。そうじゃないでしょう、知っているはずですよ、あなたは。何があったか。
○国務大臣(田中龍夫君) 私は事務総長として会議を進めてまいりましたが、夜の方のことは私は一切存じません。
○須藤五郎君 そういう答弁ではもう吹き出さざるを得ないのですが、失礼ながら。事務総長がその内容が具体的に何もわからなかったというようなことでは、これはあなた、おかしいんじゃないですか。事務総一長はちゃんと知っているはずです。この五つか六つは何を指しておるのだ、何を言っているのだぐらいなことはちゃんとつかんでなかったら、事務総長としての報告もできなければ役目が果たせないじゃないですか。だから、私は責任のあるあなたにその内容はどうだったということを聞いている。もう一遍時間を差し上げますから答えてください。
○国務大臣(田中龍夫君) 第二回の協力委員会と申せばずいぶん古い話でございましたが、その間のことは、私はその「新国策」にはほとんど全部載っておると存じます。つまり言えば、報告にかえた「新国策」の記事でございますから、大体お読みになれば、その載っておりますことがその内容でございます。
○須藤五郎君 載っていることはぼくが読めばぼくはわかりますよ。しかし、大臣も知っているはずだから、大臣の口からそのことを聞いておきたいんです、責任のある大臣から。事務総長からそのことを聞いておきたいんです。私が読んだだけでは済まないんです。それをぼくは求めているんです。あなたの口からはっきり言ってほしい。――言えなかったら言えない理由を述べてください。
○国務大臣(田中龍夫君) 残念でございまするが、その矢次君も申しておりますように、宴席その他で行われました話なんというものは私は事務総長として心得ません。
○須藤五郎君 宴席で言っているんじゃないんでね。矢次君が帰ってきて報告会のようなところで、それで談話で話しているんですね。あなたがそれを承知してないはずはないと私は思うんです。
 矢次氏は続いて−それでは申しますが、その五つか六つのプロジェクトが「おそらく八月の常任委員会、さらに秋の常任委員会までには、はっきりした形をとって日韓双方に示されるだろう、」とこう語っておるんですね。つまり七〇年八月の第四回常任委員会、十一月の第五回常任委員会のときには楽屋裏から舞台に出てくるということをはっきり述べておるんです。それがここに出ているわけですね、「新国策」の文書に。なぜ表に出てくるかと申しますならば、ちょうど七〇年七月には第四回日韓定期閣僚会議が行われており、日韓協力委員会の舞台裏の話が政府ベースの話し合いのレールに乗っかることを日韓協力委員会のあなた方は承知していたし、事実そうなったのではないでしょうか。だから知っているはずです、どうですか。そこまで言ってもだめですか。
○国務大臣(田中龍夫君) その知っているはずだとおっしゃいましても、私はいま何も手元に持ってはいないんでありますが、つまり、日韓両国の親善友好という上に必要ないろいろな問題につきまして相談をいたしますのが日韓協力委員会の本来の姿であり、同時にまた国交正常化をさらに促進するという次第でございますので、そういう限りにおきまして、私は堂々と公明正大に処理されている、こういうふうに考えます。
○須藤五郎君 ここに第四回常任委員会の議事録があります。ここの一節にこうなっていますね。「さらに第四、第五、第六項の先般閣僚会議が採択したる経済協力について、本委員会はこれを一段と促進する立場のもとに、具体案を採択し、」――これは別紙になっていますが――「これを両国政府に実現方を要請することとした。」と、こうまで書いてあるんです。だから、その内容が全然あなたにはわからないということは私はないはずだと思う、ここまではっきり書いてあるなら。だから、その内容をあなたにはっきりここで答弁していただきたい、こういうことを言っているんです。
○国務大臣(田中龍夫君) 私はそらで覚えていないんでありますけれども、そこに何と書いてあるんでございましょうか。私、それ、資料も持っていないので覚えておりません。
○須藤五郎君 私、これ相当長い文章ですから、これを読めば時間がなくなるんです。だから、私の質問時間外にすると委員長がおっしゃるならば、これを私ずっと読みますよ。
○委員長(加藤武徳君) 時間内に抑えてください。
○須藤五郎君 そういうわけにもいかぬらしいですから、私はいまその中心の問題だけをあなたに読んでいただきたい。これ、あなた読んでいないですか、第四回委員会。
○国務大臣(田中龍夫君) 要点だけでもちょっとおっしゃってください。
○須藤五郎君 要点はいま読んだところですよ。本委員会はこれを一段と促進するんだと。「第四、第五、第六項の先般閣僚会議が採択したる経済協力について、本委員会はこれを一段と促進する立場のもとに、具体案(別紙)を採択し、これを両国政府に実現方を要請することとした。」こうはっきり言っているんですから、事務総長であるあなたがその内容を知らぬというわけにはいかぬと思うのですね。
○国務大臣(田中龍夫君) 第四、第五、第六とおっしゃいましても、何回も常任委員会やっておりますので、そのいまの第四回のときの第四、第五、第六が何でございましたか、ちょっとおっしゃってくださいませ。
○委員長(加藤武徳君) 何回も常任委員会をやっておるので、具体的には記憶がないと。そこであなたの御指摘の第四回は何と何をやったのか、それをおっしゃっていただけば記憶がよみがえるかもしれない、こういうことを言われておるようです。五、六の項目ということを矢次一夫氏が言っておるけれども、五、六の項目ということが大臣にはわかっておらないわけですから、具体的な答弁が返ってこないわけです。
○須藤五郎君 四つ五つの大きなプロジェクトの中には、韓国の地下鉄の問題もこの一つなんですね。大きなプロジェクトが一つなんです、具体的に例を言うならば。で、この八月の第四回でやった問題は「本委員会は双方合議の上、次の議題を採択し、討議したが、終始友好的な雰囲気の中で、誠実かつ極めて熱心であった。」と書いていますね。一は「国際情勢の分析に関する問題」、二は「日、韓、華三協力委員会間の「連絡委員会」設置に関する問題」、三は「日韓両国間の海洋を共同して開発を行なう問題」、四が「先般の日韓閣僚会議が合議した両国の経済協力に関する事項を推進する問題」、五は「両国間の貿易アンバランス是正に関する問題」、六は「両国間の投資環境を急速に造成する問題」、七が「文化交流センター設立問題」、八が「文化ゼミナールを開催する問題」、九が「在日韓国人の法的地位に関する問題」、十が「北鮮と在日朝鮮人が往復する問題」、こういうことが挙げられておるわけですね。
○国務大臣(田中龍夫君) いまのお話の日韓の貿易のアンバランスの調整、こういうことが主たる議題になったことは存じております。その中で私、冒頭に御指摘になりました地下鉄の問題というのがございます、それは私の記憶する限りにおきましては、私に関する会議の席では全く出ておりません。日韓協力委員会の性質から言いましても、そのような具体的なケースでなく、抽象的な両国間の正常化が主たる議題でございます。地下鉄の問題につきましては私は全く存じません。
○須藤五郎君 あなたはぼくにこれを読ましといて自分に都合のいいところだけ取り上げておっしゃいますが、そうじゃないんですよね。こういう広範囲にわたっていろいろな話をされておる。この中では憲法の問題まで、この経済協力という中であなたたちはやっているんですね。それをここで一々例を挙げてぼくが反駁している時間的な余裕がないから、ぼくはほんの一部分だけを申し上げたんです。それをあなたそういうふうに、自分に都合のいいところだけ経済協力、貿易のアンバランスを訂正するというようなそんなところだけあなたはおっしゃる。次にいきましょう、質問の中でだんだんと明らかになっていきますから。
 第四回日韓定期閣僚会議のコミュニケ及び第四回、第五回の日韓協力委常任委員会のレポートを見ますと、事の経過、真相は明瞭でございます。たとえば、七〇年四月の第二回総会直後の七月に第四回定期閣僚会議がソウルで開催され、韓国第三次五カ年計画への積極的協力が約束されております。具体的に申しますならば、現在疑惑の焦点となっている車両価格差二十二億円が政治リベートに使われたのではないかと言われておるソウル地下鉄建設を初め、多くの経済協力が約束されております。そうしてまさにこれを受ける形で、定期閣僚会議直後の八月、第四回日韓協力委員会常任委員会が行われ、ここで「先般閣僚会議が採択したる経済協力について、本委員会はこれを一段と促進する」。先ほど私が述べましたですが、促進することを決め、さらに十一月の第五回常任委員会では、日韓定期閣僚会議で決まった四大。プロジェクトの推進を決めておるんです。そうしてこれらの常任委員会には三井物産、伊藤忠、三菱重工、石川島播磨、新日鉄など、日韓経済協力に深くかかわっている企業の代表が委員として参加しております。この事実については、あなたはお認めになりますか、どうですか。また、こうした経過は、ソウル地下鉄をめぐってあなたにも疑惑があるということになるのではないでしょうか。その点、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) 日韓協力委員会というものをちょっと誤解していらっしゃりはせぬかと存じますが、日韓協力委員会と申しますのは民間団体でありまして、日韓協力委員会は大まかな問題につきまして討議をいたしましたり何かいたします。それは「新国策」に全部載っておると存じます。が、しかし、いまのお話のようなケースは、これは日韓閣僚会譲なり、あるいはまた日韓間の政府間ベースで行いまする純賠償の有償、無償の具体的な取り決めでございまして、それは日韓協力委員会はほとんど、全くと言っていいぐらい関係しておらないんであります。それから、いまの政府間ベースで行われまする問題は、まさに両国の条約に基づきます実務者会談で事が要求され、承認され、進められてまいっているものでありまして、本当に全く関知いたさない、こうはっきり申した方がむしろいいと思います。
○須藤五郎君 どうも事務総長でありながらそういうことを関知しないとか何とかというふうに逃げられるんでは、はっきりした質問ができなくなるわけですが、この文書は、あなたは作成には協力もしてなきゃ、責任も何も持ってない文書なんですか。この「新国策」に発表しておる日韓協力委員会という名目で出しておるこの文書に対して、あなたは何ら責任も協力もしてないということですか、どうなんですか。
○国務大臣(田中龍夫君) それは事務総長という肩書きがございますから、当然それは関与しておるとも申すべきでございましょうが、実際問題としましては、万事その国策研究会の事務機構がそれを記録もとり、また編集もし、出しておるような次第でございます。で、いまの会譲の内容は、御案内のとおりにそこに全部スピーチや何かは集録されております。それからまた議事等につきましても「新国策」に載っておるような次第でございます。
○須藤五郎君 そういう無責任な事務総長を相手に議論するということはいやになりますけれどね。よくそんな無責任なことで事務総長をこれまでやってこられた。私は事務総長たるものは、もう少し責任を持っていかなけりゃあらゆる問題できないと私はそう思うのですよ。田中さんはそういう無責任な考えで事務総長をこれまでやってこられたのですか、どうでしょうか。ほかの文書にははっきりそういうことが出てくるのに、その文書の制作には自分はやはりタッチしていると言わんばかりのことをいまおっしゃいました、全然知らぬとはおっしゃらない。しかし責任はないし、はっきりわかっていないのだというようなことをおっしゃるのですが、この文書によりますとね、通産大臣、四大プロジェクト援助問題というところに「第三項イについては、韓国側が赤沢調査団の正式報告に接してから、改めて具体的にとり上げることにしたが、この問題は韓国第三次五カ年計画のいわば中核となるものだけに、日本側としても原則的に協力を惜しまない旨のべた。」こう書いてありますね。「ロについては、日本側は全面的に同意、早急に準備する旨約束した。」こう書いてありますが、第三項イというのは、四大プロジェクト援助問題のことなんですね。ロは、民間投資調査団派遣問題、これに対してこういうようなはっきりした態度を表明しておるわけですね、あなたこれは御存じでしょう。
○国務大臣(田中龍夫君) 私先ほどもちょっと申しましたのでありますが、このいまの日韓協力委員会と、それから政府間交渉のなかんずく実務会議というものとをずっとつなげてお考えになっているのじゃないかと思うのでありますが、実はそうではございませんで、どっちかと申すならば、日韓協力委員会というのは一つのムードづくりでありますとか、あるいはまた両国の親善友好の民間団体にすぎないのでありまして、それが直ちに有償無償の賠償の内容あるいはその執行にまでも立ち入って、介入してどうこうというようなことはこれは全く実はないのであります。で、そういうことで私はここで別に詭弁を弄するものでもなければ何でもありませんが、それをこうずっとつなげてお考えになることの方が、むしろ不自然と申しますか事実と違っておる、国策研究会の議事録になっております日韓協力委員会は、いまのようなプロジェクトの内容にわたりますことは何にも聞かされもしませんし、審議の対象になりませんし、相談の場にのってまいりません。そういうものでございます。
○須藤五郎君 政府間協定とあなた方が言っている日韓協力委員会の決定と何ら関係がないので、政府間協定に対しては自分らは何にも知らないと、こういう御意見ですか。
○国務大臣(田中龍夫君) そうです。
○須藤五郎君 それにしては少し突っ込み過ぎているんじゃないですか、これ。私もう一遍言いますから聞いてくださいよ。たとえば、七〇年四月の第二回総会直後の七月に第四回定期閣僚会譲がソウルで開催され、韓国第三次五カ年計画への積極的協力が約束されておると、これが政府間協定ですね。具体的には現在疑惑の焦点となり、車両価格差二十二億円が政治リベートに使われたのではないかといわれておるソウル地下鉄建設を初め、多くの経済協力が約束されておる。そしてまさにこれを受ける形で定期閣僚会譲直後の八月第四回日韓協力委員会常任委員会が行われ、ここで「先般閣僚会譲が採択したる経済協力について、本委員会はこれを一段と促進する」と、こういうふうに決めておるんですね。これじゃあなた別のものじゃないじゃないですか。さらに十一月の第五回常任委員会では日韓定期閣僚会議で決まった四大プロジェクトの推進を決めておるわけですよ。これは政府とうらはらですよ。一体ですよ。そしてこれらの常任委員会には三井物産や伊藤忠、三菱重工、石川島播磨、新日鉄など日韓経済協力に深くかかわっておる企業の代表が委員として参加をしておるんです。あなたはこの事実についてお認めになりますかどうですか、その点ひとつ。
○国務大臣(田中龍夫君) ちょっと先ほど申しましたことをもう一遍裏づけますが、日韓協力委員会がプロモーターになって話を進めて、プロジェクトができるなんというようなものではございませんで、政府間交渉、なかんずく実務関係各省庁の両国の話し合いによって、あるいは五カ年計画あるいはその内容というものは真剣に検討されて滑ってまいります。それに時を合わせて日韓協力委員会が大会を開きましたり、あるいはまた促進を決めましたりするだけであります。それはむしろ両国の親善友好ということに対しまする、どこの国別の団体も同じようなことをいたしておりますが、両国政府の取り決めに対して、それを協力し、推進するという姿こそ協力委員会の本来の姿でございます。その内容にわたってのことは本当に一切関知いたしておらないんです。
○須藤五郎君 私がいま述べたことに対してあなたはそれを、事実は認められるんですか、どうですか。そういう事実があったということは認めているんですか、どうですか。
○国務大臣(田中龍夫君) もう一遍お伺いいたしますが、その事実というのはどういうことを意味しますか。
○須藤五郎君 いろいろ問題があるところのソウルの地下鉄建設に対する経済協力が約束されておる。それはお認めになるんですか。
○国務大臣(田中龍夫君) それは全く爼上に上りません。全く話が出ません、出ておりません。
○須藤五郎君 しかしあなた、日韓協力委員会のあなたは事務総長でしょう。その協力委員会がそういうことを言っているんですよ。四大プロジェクト問題で協力する。先般閣僚会議が採択した経済協力、いわゆる地下鉄やいろいろな問題ですね、これらについては本委員会は、あなたの所属している委員会はこれを一段と促進するんだ、これを決めた。さらに十一月の第五回常任委員会では日韓定期閣僚会議で決まった四大プロジェクトの推進を決めておる。そうしてこれらの常任委員会には三井物産や伊藤忠、三菱重工、石川島播磨、新日鉄など日韓経済協力に深くかかわっておる企業の代表が委員として参加しておるんですね。この事実はお認めになるかどうかです。
○国務大臣(田中龍夫君) 私の申し上げるのは、日韓協力委員会で政府のそういったことのプロジェクトを事前に討議したり審議したり推進したりというようなことがあるかないかということが第一点。それは全くございません。また、もしあったと、そこに書いてあったとすればそれは事務総長まことにこけにされたというか、浮かされたというか、私には何ら知らされておりませんことでありまして、それから、政府が決定いたしました閣僚会議の決定事項に対しまして、日韓協力委員会がこれを推進するということを決議をいたしたということはこれは当然のことでありまして、両国の親善友好でありまする親睦機関といたしましては、政府決定の五カ年計画の推進でありますとか、あるいはいろんなプロジェクトの推進についてこれはひとつ、日韓協力委員会で挙げてひとつ積極的に推進しよう、これはもう当然のことであります。それは決定いたしました自後においてそういうことについての推進を両国のためにいたすのが日韓協力委員会の本来の会の目的でございます。
○須藤五郎君 先へ進みましょう、もう時間が来ますから。
 日韓協力委員会の役割りはぼくははっきりしていると思うんですね。本来政府ベースの日韓経済協力の準備から仕上げまですべて世上韓国ロビーといわれるあなた方の指導のもとに行われ、定期閣僚会議はまさにそれを公の形をとって追認するだけというのが実態であることを私は余すところなく示しておるのではないか、こう思います。いま日韓経済協力をめぐってさまざまの疑惑が指摘されておる中で、日韓協力委員会のこうした役割りはまさに疑惑に満ちあふれていると、こう言うべきではないかと思うんですが、どうでございましょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) それは全く違います。ということは、政府の決定に対しましてそれを協力し、推進する両国の親善団体でありまするが、その政府の決定に対しましては何ら事前に関与するとか、あるいはまた事前に相談があるとか、プロモーターになるとかということは、全くそれはございません。日韓協力委員会というものは政府決定の自後に対しまする大いに積極的な協力は惜しみませんが、事前の折衝は遺憾ながら政府からもどこからも受けておりません。
○須藤五郎君 そこの点はえらくはっきりとおっしゃいましたが、すべての点にわたってそういうふうにはっきり言っていただきたい。
 次の質問は、元駐米韓国大使館公報館長李在鉱氏はこう言っております。日本からの民間借款、政府借款が絡む商取引では朴大統領と日本の韓国ロビーグループにリベートを支払わなくてはならないのだということを聞いていると、こう李在鉱が言っているんですね。さらに民間借款では、成立の段階ですでに朴政権に対する賄賂いわゆる不正な政治献金が組み込まれているケースがあり、これがいま韓国、日本で普通のやり方のようだ、日本側でこうした種類の手はずを整えるのは韓国グループだと聞いている、主な韓国ロビーグループは二つある。古くからあるのは岸元首相が率いているグループ、こういうふうに李在鉱氏が言っておるんですね。これは皆さんもお読みになったかと思いますが、日韓協力委員会やあなたはまさに岸元首相が率いるグループの一人ということではないでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(田中龍夫君) 日韓協力委員会の会長は岸先生でございます。しかしながら、ただいまそこに言われたようなことは私は断じてあり得ざることと、かように考えております。
○須藤五郎君 あなた自身にも重大な疑惑が寄せられている問題でございますが、ところがあなたの態度はどうだと、たとえば去る一月二十八日、本院決算委員会におきましてわが党の小笠原委員があなたに質問しました。その中で、日韓協力委員会の会議録及び出席者名簿を提出するように求めたのに対しまして、これは速記録にちゃんと出ておりますから読めばはっきりするわけですが、あなたは提出を約束しておられるんですね。これは何にも秘密でも何でもない、公然たるものであるから提出いたしますということを、小笠原君にあなたはっきりと答えておるんです。ところが、再三再四提出を催促しましたにもかかわらず、一カ月以上も経過したいまも、いまだに提出していないわけです。これ自体重大問題であり、これ以上われわれとしましても放置できない時期にきておると申し上げます。しかも、あなたが疑惑を否定し、やましいことが一点もないのならば、なぜみずから進んで速やかに資料の提出をなさらないのか。もし、大臣が最も責任を持つべき国会での約束を意識的に引き延ばすならば、それはまさにみずから指摘されている疑惑を、事実上認めたということに等しいことになると思いますが、どうですか、その点。
○国務大臣(田中龍夫君) 私は小笠原委員からの御要望にこたえまして、私の方の秘書を通じまして、国策研究会の方に資料を御提出するように要請してございます。当然もはやお手元に提出されてあると私は思っておったのでありますが、再度そのことを国策研究会の方には督促をいたします。
○須藤五郎君 大臣は一緒に見えてそれを提出するように言ってあると、それが提出されてないので、いまそれを知ったというわけだね。
○国務大臣(田中龍夫君) はい。
○須藤五郎君 日韓協力委員会をめぐる疑惑は、大臣、これにとどまらない。まだほかにもたくさんあるわけです。きょうは一々そのことをここで問題にする時間がありませんけれども、一点申しますならば浦項総合製鉄問題、日韓大陸だな開発問題等々数限りなく出てくるわけです。もし、疑惑がないとあなたはいまはっきりおっしゃいましたが、決算委員会はもちろんのこと、この当商工委員会にも全会議録とそのときに出席した出席者の名簿を提出していただきたい、改めて私は要求しますが、大臣どうですか。
○国務大臣(田中龍夫君) 私の手元に何にもないことは先生御承知のとおりであります。国策研究会の方にそのことを私から要望いたしておきます。
 浦項並びに大陸だな等の問題は、先ほど来申し上げるように、日韓両政府間交渉に基づきます事務レベルの決定事項の側面から推進協力ということでありますので、その点もあわせて申し添えておきます。
○須藤五郎君 じゃ、最後にもう一点私指摘しておきますが、これはこの間決算委員会で小笠原委員の質問に対してあなたの答えられた点です。小笠原委員はこういうふうに述べています。省略しますが、「たとえば第一回から昨年までですと、事務総長会議というものまでがございます。少なくともここでは、一九六九年の第二回常任委員会で、いま言ったような、私たちにとりましては大事な憲法問題も論議されているというようなことですね。これについての議事録があると思うんです。それをぜひ出していただきたいとお願いしたいと思うんですけれども、全部資料として残っているんじゃないですか。」という小笠原委員の質問に対しまして大臣は、「その資料はちゃんとございますから、御提出いたしましょう。」と、こういうふうに答えている。資料をあなたはちゃんと持っているということをここでおっしゃっているんです。それから、小笠原君が改めて、このときの、「一九六九年の十一月二十七日から二十八日の。このときの出席された方ですね、そういうメンバーを後で教えていただきたいと思うんです、」そうしたらこう大臣は答えてますよ。「それは公的な会議でございますから、全然秘密でも何でもございません。」こういうことで出すということを約束されているんですね。だから、一刻も早く、もう一カ月たっているんです、これからね。これは一月二十八日の議事録です。だから、一カ月以上たっているんですから、一日も早く私がいま申しました資料をこの委員会、また決算委員会に出していただきたい。お約束できますね。
○国務大臣(田中龍夫君) 私たびたび申し上げますように、まあ議事録と申しましてもイコール「新国策」でございますが、それは会員に頒布されておるものでございますから、それはちっともやぶさかではないのであります。私、先般この委員会から後、秘書に命じまして国策研究会の方に、資料を差し上げるように要請をいたしたのであります。もうとっくにお手元に行っているんだろうと実は思っておったのでありますが、しかしながらいまのこの協力委員会自体に対しまして格別、まあ協力委員会の所有でございますから、協力委員会自体に論がなければ、当然これは会員に配付する、そちらのお手元にあると存じますが「新国策」でございます。なお、図書館にもあるだろうと存じますし、これらも私、早速改めて国策研究会の方にそのことを要請いたします。
○須藤五郎君 日韓協力委員会に私は資料を出せと言っているんじゃないですよ。事務総長をやっているあなたがよく知っているはずだから、だから大臣として責任持って当委員会に出せと、こういうことを言っているんですよ。だから、あなたの責任においてやってもらうことで、協力委員会が出さぬと言うから出せませんというのはない、そんな逃げ口上はだめですよ。あなた出すと言っているんだから、ちゃんと議事録に載っているんだから。
○国務大臣(田中龍夫君) 私自身は資料を持っているわけじゃございませんので、国策研究会に命じて出させます。
○須藤五郎君 それじゃあなたの責任で協力委員会に命じて資料を出さす、必ず出すと、こういうことですね、そうですね。
○国務大臣(田中龍夫君) いまの、先方の国策研究会の方にございます資料はお出しいたしましょう。
○委員長(加藤武徳君) 他に御発言がなければ、本日の調査はこの程度にとどめます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時二十一分散会
     ―――――・―――――
・・・・・・・・・・・
(了)

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