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ニャンコ座リポート
迫真の口パクpp (7/22)
2019年07月22日
テーマ:テーマ無し
昨日の記事に、追記があります。読んでくださいね。
昨日は受付後すぐに、お弁当を食べてしまいたかったので、朝食バイキングに行かず、散歩がてらZOO(息子が再び公演できますように)のセコマで軽い朝食を買って食べました。
私にとって、同演目複数回公演は初めてかと思ったら、違いました。2010年5月に、ミュージカル「卑弥呼」は2日間で3公演(内1日はマチ&ソワ)で前夜にゲネをやりました。ファーチレは全く手抜きをせずにゲネをすることに定評があります。今回は2日間とも、当日ゲネがなかったので、疲れていないつもりでしたが、昨日帰宅後はさすがに、左足中心のだるさマックスに参議院開票結果もひどくてめげた。
昨日は手際の悪さは改善され、ダメ出し練習もできて、時間のゆとりもあって、平常心で本番を迎えることができました。新聞記事の写真では、私のいた辺りはバッチリと、切れていました。464人の合唱団員がステージに乗る訳はなく、P席(ラテン語の「ポディウム」の頭文字で指揮台という意味、指揮者が良く見えます)はおろか、ステージ横の客席まで使っているので、死角があります。白いドレスの「栄光の聖母」の「コム コム」が1コロからは全く見えずに、悔しい思いをしました。証言と想像力を駆使してみました。そうか、ジュディーオングが天空からね。
とても気になったソリストがいます。「瞑想の神父」のミハイル・ペトレンコさんです。現在世界でもっとも人気の高いバス歌手のひとりだそうです。合唱団はひたすらお行儀良くするのが求められているのですが、彼はまるでミュージカルみたいに一人オーバーアクション気味で、おもしろくてならなかったのです。写真撮影の最初の頃いなかったのですが、途中でリュックをしょって登場…遅刻彼だけノーネクタイ。カテコでは、女性ソリスト→マエストロ→男性ソリストの順で退場が暗黙のお約束かと思うのですが、さっさとマエストロより先に退場します。なんか、良いなぁ、この人。
ダメ出しの主な点は、ffとppのコントラストをもっと出すことでした。幾度も言われていた、高音のppは、正確に出せない人は遠慮しての指示、ソプラノ歴50年のプライドにかけて、実際に出せる自信無い訳じゃない、散々練習もしたけれど、あの大人数で、キタラの響と緊張感を実際に体験し、みずみずしい学生たちの声を考えたら、ここは気持ち良く口パクしようと思うに至りました。息はちゃんと出していたから、迫真の口パクです。
2度とあり得ない、この分厚い豊かな音に包まれたきらめきの時間を絶対に忘れないように、長くて派手な後奏を、涙袋にたまった涙がこぼれ落ちないよう目を見開いて、躰にしみこませようとしていました。無事、燃え尽きることができたと思います。
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