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吾喰楽家の食卓

風に書いた言葉 

2019年04月21日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

「鉄は熱いうちに打て」というが、文章に関しては、そうとも限らないらしい。
昨日のブログ、「圓楽の『ねずみ』」が、正にそうだ。
30分の持ち時間なのに、45分の長講になった。
短いマクラだったので、尚更、中身が濃い噺だった。

一夜明けても、前日の興奮が残っていた。
その状態で、ブログを書いたのが、いけなかったのかもしれない。
アップしてから、何度も直す破目になった。
今さらながら、推敲不足を悔やんだ。

圓楽師が登場するや否や、あちこちで「待ってました!」と、声が掛かった。
左隣の女性も、その一人だった。
座布団に座るや否や、お隣さん、今度は「たっぷり!」と、声を掛けた。
長講になったのは、掛け声に気を良くしたからだろうか。

昨夜の風流寄席で、鳳楽師匠との会話でこのことを話題にした。
弟弟子とはいえ、同業者を必要以上に褒めるのは失礼だと思い、言葉を選んだ。
「鳳楽師匠と芸風が異なると思っていたが、『ねずみ』に限り、共通点を見出した」という趣旨を話した。
その上で、「今回の圓楽さんの『ねずみ』は良かった」と言えば、遠回しに鳳楽師匠を褒めたことになる。

鳳楽師匠が言うのには、噺家は客次第で良い口演が出来るらしい。
先日読んだ、『よたんぼう』に、「落語ってえのは風に書いた言葉、何も残らない・・」という一節がある。
今回の『ねずみ』は、今回限りのもので、生涯の中で一番の出来だったのかもしれない。
良い場に居合わせたと、つくづく思う。

   *****

写真
4月20日(土):風流寄席の料理(五色膾・真鯛と鳥貝の刺身)



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Babanさんへ

吾喰楽さん

こんばんは。

『よたんぼう』の中で、主人公の師匠が言う言葉です。
「おれたち自身も水みたいなもんだ。入る器によってかたちが変わっちまう」と、続きます。

2019/04/21 18:13:41

風に書いた言葉

さん

粋ですねえ。

2019/04/21 17:43:59

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