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白ぎつねの恩返し 

2018年11月22日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



「白狐の恩返し」(福娘童話集より、再話)


むかしむかし、あるところに、五衛門さんいうお金持ちがいました。


 ある朝、五衛門さんが氏神さまへお参りに行こうと野道を歩いていると、一匹の白ギツネが狩人に追われて逃げてきました。
 五衛門は咄嗟にその白ギツネを、はかまの中へ隠してやりましたが、
 それを見た狩人は、五衛門のそばへ来るとこわい顔で言いました。
「さあ、白ギツネを返してもらおうか。嫌なら、お前さんを撃ってやるぞ!」
 狩人は、五衛門に鉄砲をむけました。
「では、この白ギツネをわしが買おう」
 五衛門は財布ごと狩人に渡して、白ギツネを買い取りました。
「さあ、もう大丈夫だよ。でももう二度と、こんなところへ来るんじゃないよ」
「コン!」
 五衞門の言葉がわかったのか、白ギツネは頭を下げるといきました。


 それから数日後、あの白ギツネが山のほら穴で寝ていると、外から大勢の話し声がしました。
(いったい、何の騒ぎだろう?)
 白ギツネがそっとのぞいてみると、おっそろしげな山賊どもが集まって相談をしています。
「いいか、明日の晩、五衛門の家を襲うことにするぞ」
(大変だ! 早く知らせないと、五衛門さんが山賊に殺されてしまうかも知れない!)
 白ギツネは山賊たちがいなくなるのを待って、綺麗な娘に化けて五衛門さんの屋敷へ急ぎました。
 そして五衛門さんに言いました。
「わたしはこの前、あなたに助けていただいた白ギツネです。実は明日の晩、この屋敷をおそうと山賊たちが相談していたのです」
 それを聞いて、五衛門さんは、
「ありがとうよ。よく知らせてくれたね。でも、山賊相手にどうすればいいんだ?」
 屋敷にいる男たちを全員集めても、おそろしい山賊たちには勝てないでしょう。
 すると娘に化けた白ギツネが、
「大丈夫、わたしにまかせてください」
と、言うなり、外へ飛び出していきました。


 娘に化けた白ギツネは、となり町に住んでいる強いと評判の侍のところへ行くと、
「明日の晩、わたしの家に山賊がやってきます。お侍さま、どうか助けてください!」
と、言いました。
 侍はこの美しい娘の頼みを聞いて、一緒に五衛門さんの屋敷に来てくれました。




 さて次の晩、侍は屋敷の人たちをみんな近所の家に避難させると、丈夫なカギのついた倉の中に大きな火ばちを運び込み、炭火をがんがんおこしました。
 それから居間にもどって、一人で酒を飲み始めました。
 するとそこへ、手に刀を持った山賊たちが押しかけて来ました。
「五右衛門はどこだ」
「急用でみんな出かけた。俺は一人で留守番を頼まれておる。だが、金のありかは知っておるぞ」
「なら案内しろ」
「わかった。金はこっちだ」
 侍はそう言って、山賊たちを倉へ案内しました。
「ここに金も、金目のものもある、好きなだけ持って行け」
 それを聞いた山賊たちは、大喜びで倉の中へ入って行きました。
 すると侍はそのすきを見て、とうがらしの粉が入った袋を火ばちの中へ投げ込み、倉の外からカギをかけてしまいました。
 さあ、それから中は大変な事になりました。
 とうがらしの粉が火ばちの火で燃え上がると、その煙が山賊たちの目や鼻をおそったのです。
 山賊たちは目を開けられず息も出来ずに、その場にバタバタと倒れました。
唐辛子が燃え尽きた頃、
「さて、そろそろいいだろう」
 侍は五衛門たちをよんで来ると、倒れている山賊たちを一人残らずなわでしばりあげました。


 それを見届けた娘は白ギツネの姿にもどると、うれしそうに山へ帰って行きました。
 五衛門さんは、白ギツネの後ろ姿に向かって、手を合わせて言いました。
「ありがとうよ。白ギツネさん」
おしまい

今日は内科を受診します。昨日からヘンテコなので。

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