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平成の虚無僧一路の日記

『悪人』 

2018年07月27日 外部ブログ記事
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映画『悪人』。モントリオール映画祭で深津絵里が主演女優賞を獲得したという映画だ。タイトルからの先入観で初めは、金髪でだらしない格好の今時の若者の「祐一」を、「こいつが悪人か」と決め付けて見てしまう。でも、これもまた今時の若い女 佳乃 を殺すに至った経緯を知れば、「どっちが悪い」と思えてくる。最初に佳乃を車外に突き落とした大学生の圭吾も、今時の若者で許せない。純朴な一市民だった被害者の父親(柄本明)も、圭吾に殺意を見せる。こうして誰しもが “悪人”になりうることを、見せつけてくれた。私自身も、切れやすい性格だったから、過去一度や二度はそんな場面に出会ったことはある。その都度、親に降りかかる多大な迷惑を思って、思い留まった。映画でも、祖母の樹木稀林がマズゴミの格好の餌食にされる。この映画で泣けたのは、バスの運転手がマスコミの連中を一喝して追い払い、「あんたが悪いんじゃない、しっかりしろよ」と励ます。そしてその後、去って行くバスに向かって樹木稀林が深々と頭を下げる。あのシーンだった。さすが樹木稀林、後ろ姿だけで泣かせる。「主演女優賞」なら樹木稀林にあげたいくらいだ。出会い系サイト、過疎化、悪徳商法、介護問題、育児放棄など、さまざまな社会問題をからめ、現代社会の閉塞感に苛まれる若者の孤独を描いてくれた。映画とは、現実離れした虚構の世界を描くものと思っていたが、ごく身近にいつでも起こりうる課題に、ぞっとさせられる映画だった。「真剣に命をかけて守りたい人がいるか」という、柄本明のセリフが、この映画のテーマ(主題)だったか。

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