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平成の虚無僧一路の日記

18歳の時の虚無僧体験 2 

2018年05月29日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



(「18歳の虚無僧体験」の続き)村から逃げるように、山の上へ上へと登って行った。急な斜面の上にも藁葺き屋根の農家があった。こんな高地でも人が住んでいるのだと感動して、軒先で尺八を吹く。すると斜面の下の方から、おばあさんが駈け登ってくる。炎天下だ。おばあさんは、手ぬぐいをとって、私に頭を下げ、裏口から家の中に入っていった。そしてしばらくしてお盆の上に白米を山盛り乗せて出てこられたのだ。しばし私は躊躇した。白米を偈箱にそのまま流し込むわけにはいかない。今のようにポリ袋なんて無い時代だ。いただいても、炊いて食べることもできない。そんなことより、「自分は尺八が好きだから吹いているだけ。この炎天下、汗水たらして作ったお米をいただくのは申し訳ない」という思いにかられて、「いだだけません」と断って、また逃げるように山を降りてしまった。このことが一生の後悔となっている。おばあさんの志を無にしてしまったのだ。どんなに傷つけたことか。あれから30年経って、今から12年ほど前だが、思い出の地を車で回ってみた。ダムができ、磐越道もできて、村々の様子はすっかり変わっていた。あの山の上の一軒家も探すことはできなかった。

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