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トラのミステリな日常

料理 

2016年05月20日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

料理はさほど好きではありませんので、仕方なく作っていると言う感じです。でも、作る以上は美味しいものをと思いますが、なかなか手際よく美味しい物ができないので困っています。

さて、今日の話は、私が作る料理の話しでは無く、小説などに登場する料理の話です。
料理が出てくる小説を読むと、ふと立ち止まり思わずその料理の想像をしてしまうことが良くあります。

料理を作っている場面や、提供している所、そしてそれをいかにも美味しそうに食べている描写に出合うと、それだけで豊かな気持ちになって来ます。

『クレープシュゼットの青い火が、燃え上がった。
店内は一瞬、沈黙して、それからざわめきが起きる。この瞬間は、どんな常連も、こちらを向いて、炎を凝視する。
ブランデーのアルコール分を燃やし尽くして、青い火は消える。
ぼくは、その皿を、目の前の女性にサーブした』

クレープシュゼットってどんな料理なのかは知りませんが、自分がそのレストランに居るかのような気になってしまいますね。
ちょっとおしゃれをしてテーブルに座り、その青い火を見つめている私と素敵な女性が居ます(笑)

『シェフの作るタルト・タタンは、りんごがバターでキャラメル状になって、さくさくのタルトの上に載っている。りんごの酸味とキャラメルのほろ苦い味が渾然一体となって、うっとりするほどだ』

こんな文に出合ってしまうと、「タルト・タタン」がどういったデザートなのか、本をひとまず閉じて調べたくなります。

ところで・・・、
一昨年の12月、ホテルブッフェに、女性二人と三人で連れだって行ったときのことです。

食事が始まり、しばらくして、
「タルト・タタンの実演です」と、タイムサービスのアナウンスありました。

すでに人盛りのしているテーブルの前に並ぶと、あたりの照明が急に薄暗くなり、ケーキの大皿を持った数人のウェイターさんが、一斉にそのケーキにブランデーらしき物をかけたその瞬間、目の前に青い炎が立ち上りました。
「おお・・・っ」と、思わず歓声をあげてしまいそうです。

一切れずつ切り分けられたケーキを戴きながら、「これがタルト・タタンか」
ちょっと感動してしまいました。あの小説と同じテイストです。

一緒に並んだ一人に、
「タルト・タタンって、りんごとタルト生地が上下ひっくり返って居るんですよ」
思わず蘊蓄(うんちく)を語ってしまいました(笑)
もちろん、本も紹介して・・・です。

最後に、時代小説から・・・。

『澪(みお)は蒸気の上がる蒸籠(せいろ)に茄子を並べながら、にこにこと笑顔になった。
「本当はこうして食べるのが一番美味しいと思うわ」
蒸し上がった茄子の皮を外し、身を縦に裂いて、濃い目の出汁で作った吸い地に放ってさます。熱々の茄子は冷めながら出汁を吸っていくのだ。ほどよく冷えた茄子を器に装い、冷たい出汁を少なめに張って、薄く切った茗荷(みょうが)をあしらう・・・』

冷蔵庫の野菜室を覗いて、お茄子が入って居ると、私も思わず、「茄子の煮浸し」を作って食べてみたくなります。

でも、私が作って見ると、当たり前ですが、いつもの茄子の煮浸しです。
やはり、小説の中で想像している美味しさにはかないませんね(笑)


注:文を引用した小説は、近藤史恵「タルト・タタンの夢」、高田郁「みをつくし料理帖」でした。



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高田郁さん

トラ。さん

サルスベリアさん、こんばんは

私も高田郁さんは大好きで、全部読んでいます。
ミステリ以外で読んでいる、数少ない作家です。

私も、サルスベリアさんが高田さんのファンだと知って、うれしいです

2016/05/21 21:32:46

嬉しいです。

さん


こんにちわ、
高田郁さんの「みをつくし料理帖」の一編を載せてみえるのを読みました。
あの時の感動が甦りました。

2016/05/21 10:35:51

はい。

トラ。さん

喜美さん、おはようございます

おっしゃるとおりです。有り難うございますm(_ _)m

お菓子の時は、私は卵白をハンドミキサーで混ぜてメレンゲを作ったりと、ひたすら助手に徹しています。

2016/05/21 07:47:25

トラサン

喜美さん

お菓子は正確でないと駄目です
膨らむことも出来なくなるし
失敗します
おかずは この野菜ないからこれに仕様とか今日は味噌味 次は醤油味と応用出来ますけれど 
シュークリーム間違えたら皮が膨らみませんから奥様の方が正しいです

2016/05/21 06:25:20

タルト・タタン

トラ。さん

喜美さん、こんばんは

私の配偶者は、お菓子を作るのが好きなので、何グラム単位までキチンと量ります。
私はいい加減です。
適当に(その日の気分も含めて)、味付けをします。
そんなこんなで、トラ家では味付けは私の役目です。

本のレシピも、大阪と東京では基本的な出汁の味や調味料の違いもあるので、自分なりの味付けが一番美味しいです。

タルト・タタンが、失敗から生まれたって、私も調べるまで知りませんでした。よくご存じですね。

2016/05/20 20:24:04

お料理

喜美さん

作家は描写が上手ですから
美味しいのも大したことのないのもあると思います 本の通りに味付ても
自分の味があるので必ず おいしいとも限らないでしょう 昔国際交流で
数人もの人と一緒に我が家でお料理作りました 一人 正確にそれは何グラムかとかスプーンにどの位かと
色々聞かれて私 飲んだり舐めてみて
好みの味付けしたらそれが一番
私は皆目分量よと答えましたら
その方 後で主人が喜美さんの味付けはおいしいと言われましたと(味付けは彼女が家で適当にしたのよ)そんなものです タルトタタンも失敗から生まれたものでしょう 何書いたか解らなくなったごめんなさい

2016/05/20 18:26:54

茄子の煮浸し

トラ。さん

さつきさん、こんにちは

今夜は、茄子の煮浸しですか・・・。
トラ家は、昨夜私が作りました。
と言う事で、この記事を書いたというわけです。

私も料理番組は大好きです。
良くマネをしますが、しっかり出汁を取っているので、塩はほとんど使わないで調理していますよ。

2016/05/20 16:54:28

筆力

トラ。さん

SOYOKAZEさん、こんにちは

書いてある通り作ってみると、本当に美味しいのは、料理のレシピのような物ですね。

それより、実際に作って見るとそれ程でも無いのに、とても美味しそうに感じるのは、作者の筆力です。
読んでいる人の五感を刺激して、美味しく感じさせるように書くのも描写力のなせるワザではないでしょうか。

私が読んで、思わず「これ、食べた〜い」と叫んでしまうようなワンカットを、小説の中に見つけられるように、期待しています(笑)

2016/05/20 16:50:34

料理

さつきさん

トラさん、こんにちは。
私は料理はうまくありません。
娘は、こちらの方で料理教室に通って
ました。
へたな私は今は、NHKの料理番組見たり
ちょっと学んでいます。
今夜は、うちも、あの美味しい茄子浸し
するみたいです。

2016/05/20 14:35:14

池波正太郎さん

さん

食べ物の描写なら、私は呑兵衛なので、池波正太郎さんを思い浮かべます。
そして、書いてある通り作ってみると、これが、本当に美味しい!^^

みをつくし料理帖は、巻末にレシピがあるので、幾つか作ってみましたが、???も多かったです。
本ではとても美味しそうに感じたので、がっかりしました。(私の料理の腕は五段階評価で四だと思っています)

でも、私もいつか、そんな素敵な描写ができるように頑張りたいですね。

2016/05/20 13:04:13

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